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 こんばんは。


 今日は朝からWBCの一日でしたが、おかげで午後も非常に気分よく過ごせました。
 WBCの感想は後で述べるとして、この中継を見ているところで岸田首相のキーウ電撃訪問のニュース速報が入りまして、今日はこの件について取り上げたいと思います。

 岸田首相がキーウに訪問するかどうかについてはこれまで色々と賛否両論意見があり、ここでそのことについて述べるつもりはありません。
 問題は、岸田首相がこれからキーウに訪問するということが判明したという段階で報道を行ったことの問題意識です。

 現在ウクライナとロシアが戦争をしていることは周知の事実であり、場合によってはウクライナに訪問する重要人物についても身の危険が及ぶ可能性があります。
 そのため、岸田首相のような重要人物のセキュリティ対策のために報道については考えるべきだったと思います。
 これが事前に出してよい情報であったとするならば、岸田首相が日本を発つ段階で公表していたわけですが、わざわざそうすることなくインド訪問の際に電撃訪問をすることにしたという趣旨を考えるのであれば、首相側は可能な限りセキュリティ対策に心を割いていたと考えるべきです。
 このことは、岸田首相だけでなく,周囲の人たち、迎え入れる側の人たちについても労力が発生することはいうまでもありません。
 そのため、仮に具体的に何らの問題が起きなかったとしても、これを不必要に公表すること自体が問題ではないかと思った次第です。

 この報道自体が政府側から了解を得た上で行っているのであれば、私の考えは筋違いであると思います。
 ですが、もしもそうでなく報道を行ったとするならば、報道機関の姿勢について大変強い疑問を持ちます。
 仮にこれが報道機関側の判断でなされたものであるならば、報道機関側においてこういった情報の報道をどうするべきかきちんとルールを決めておくべきでしょう。
 こういったルールを法律等で決めるとなれば報道の自由に対する規制にもなりかねませんから、可能な限り法規制の余地がないような業界ルールをきちんと決めて遵守する体制ができることを希望します。


 さて、WBCですが、非常にしびれる展開で、今日一日非常に気分よく過ごせました。

 正直言って8回の犠牲フライの段階で負けを覚悟しました。
 犠牲フライは最低限の仕事とはいえ、あと1点が必要なところ、点を取れる流れというのはそれまでの展開でもなかなか来るものではありませんでしたから、犠牲フライでせっかくできた流れが切れてしまったところで相当厳しい戦いになることが予想されました。

 厳しい戦いであったというのはレフトのアロザレーナさんの守備が堅すぎることからもはっきりと感じていました。
 守備範囲の広さもさることながら、ホームランボールをキャッチまでしてしまうわけで、この選手のためにどれだけ日本が流れをつかめなかったか、これが一流選手というものかと嫌というほど思い知らされました。

 また、佐々木さんは決して悪くはなかったですが、フォークが抜けた1球を確実に仕留められたということで、さすがに一流選手相手でこの失投は見逃してくれないかと思いました。

 そういった絶望的な展開から、9回の先頭打者である大谷さんが初球を捉えてツーベースヒットを打ちました。
 あの場面で初球から振り抜く勇気は考えられず、これができるのはまさにヒーローだと思いました。
 あれがメキシコ抑えのガイエゴスさんの調子を挫いたと思いますし、日本に流れを持ってきたと思います。

 そして、続く吉田さんは、冷静に球を見定めて四球を選択し、村上さんを指さしました。おそらく次はあなただ、ここで決めてくれという願いを込めたものだったのでしょう。

 村上さんは、この大会で随分苦しんでいましたが、前のイタリア戦ではそれなりに復調の兆しがありましたから、今日は何とか活躍してくれるのではと期待していました。
 しかし、それまでの打席でヒットは出ておらず、まだ苦しんでいるのではと思っていました。
 そんなところで、3球目を見事に捉えてサヨナラタイムリーとなりました。
 この一打については、村上さんのつらい気持ちも理解できていただけに、非常に心震えるものだったと思います。

 そして、このサヨナラタイムリーのお膳立てをしたのが、代走で出た周東さんでした。
 周東さんは余裕でホームインしましたが、普通の選手だったらああはいかないものでしょう。
 よくよく見てみると、セカンドランナーの大谷さんがセカンドベースから少し離れたところで打球を見守って減速していたところで周東さんも減速しておりました。ここで周東さんが減速しないと大谷さんに追いついてしまうからということで、そこから打球が抜けるとわかるやほぼ鬼ごっこ状態で追いかけていっていました。つまり、周東さんはあれだけ速くホームインしたにもかかわらず、一旦減速していたということであり、どれだけ足が速いのかと思いました。
 前の回で中野さんが代走で出ていましたが、もしも中野さんの代走がなければ9回の場面は中野さんが代走だったかもしれません。中野さんでもホームインできたでしょうが、それでも周東さんだからこその安心感がありましたし、中野さんの代走もこの場面の伏線の一つだったと思います。

 そうしてみていて、とにかく日本代表選手として招集された人たちは全員が何かしらの活躍をしてくれていると思います。
 これだけ有能なメンバーをそろえられたことは誇りに思いますし、本当の総力戦を見られたことは非常に贅沢に思います。
 そして、全員誰もが気持ちが切れずに諦めていなかったということも非常に嬉しいポイントです。シーズン中であれば次の試合で頑張ればいいと考える展開もあるかもしれませんが、こういった一発勝負の中で、誰も絶望せずに、野球は9回からという言葉を地で行く活躍ぶりは本当にありがたいことです。
 大谷さんが9回に出塁し、塁上でまだいけるからもっと盛り上がれというジェスチャーをしていたのを見て、流れができつつあるのを実感したときに、大谷さんほどの人でもこうして引っ張って勝ちに行こうとしているのだから他のメンバーも諦めないという気持ちになったのではと思いました。

 そして、今日の勝利で佐々木さんは本当に救われたと思います。
 仮に敗戦したとしても佐々木さんの責任というつもりはないですが、本人も抜けたフォークを打たれたことはわかっているでしょうから、自身を戦犯だと思うでしょうし、どれだけの傷を残したのかわかりません。
 それを打者が救ったというのは本当に頼もしいと思いましたし、佐々木さんのような有望な選手の未来を救ったことも大変ありがたいことと思いました。

 とにかく今日の試合は不満な点がない試合でした。
 明日の決勝で最後なのが寂しくはありますが、選手たちはこれがずっと続くと気疲れしますから、祭りの最後を見守りたいと思います。
 明日は今永さんが先発で投げますが、先日の投球を見ていて球のキレでいえば今回招集された選手の中でも抜群だったと思います。左投手であれではなかなかメジャー選手をそろえたアメリカ打線も苦戦するのではと思っています。
 ただ、明日が最後ですから、おそらく今永さんを引っ張るのではなく、複数投手をつぎ込み、各投手に任せたイニングを全力で投げさせるのだろうと思います。
 先日のアメリカ戦を見ている限り、間違いなく強いチームですが、日本はここまでドラマを見せてくれたのですから、ドラマの最後をいい思い出で締めくくってほしいと強く希望します。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:37
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