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 こんばんは。


 昨日フジテレビ問題の第三者委員会の報告書が公表されました。
 これを読んでみた雑感を、以下少し述べてみたいと思います。

 まずは、第三者委員会においては、よくこれだけ詳細かつ膨大な調査をわずか2ヶ月程度で行ったものだと思い、頭が下がります。
 今回の報告以前より相応な数の業務を担当していたでしょうに、この仕事の結果を見る限りでは今回の業務を受けてから全ての仕事を整理してこちらに集中したと思われ、他の仕事との調整をする能力から始まり、限られた期間内でニーズに応えるだけのものを作成したものですから、私としては率直に報告書を見て驚きました。

 その上で、この内容の是非についてここで言及するつもりはありません。
 特に、私は実態を知らないものですから、言及しようにも根拠がなく、その是非について判断しようもありませんので、ここではそれ以外の部分について述べたいと思います。

 全般を見た上で思ったこととしては、第三者委員会は、おそらく調査開始時点で、何を調査すべきかということをよく考えていたのだろうと思いました。
 今回の調査の最終的な目的はフジテレビがスポンサーを取り戻すことだと思います。
 スポンサーとしては、グローバル展開している企業においては特にコンプライアンスを軽視する企業に資金を投入すれば批判を受け、株主総会等を耐えることも難しくなりますから、資金を投入するのに問題のある企業なのか、かつて問題があったとしてもそこから挽回できているのかという点が特に注目すべき点だったと思います。
 そうすると、フジテレビとしては、調査結果が世間やスポンサーに受け入れられるものであれば、その内容に準じて対策を講じていくことでスポンサー等に理解を得るように進めていくことができると思います。
 一方、調査結果が中途半端なもの、例えば調査を尽くしたものの特に問題点があるとまで認定はできなかったという程度のものであれば、調査が不十分なので再度別の調査期間から納得のいく結果が報告されるまでは延々と調査を続けてもらうしかないということにもなりかねず、スポンサー復帰は遠のくばかりであったと思います。
 そのため、今回の調査報告書で求められるものは、世間やスポンサーが十分に調査を尽くしたと納得感がそれなりにあるものである必要があったと思いますが、それゆえに第三者委員会は何を対象とするかをよく考えていたのだろうと思います。
 その結果、今回の報告書は、問題となっている事件を中心に、かつての同様の事例や関係者との関わり方、構成員の挙動等を挙げた上で会社の体質等についてかなり詳細に認定していました。
 おそらく調査開始前にその点について入念に検討されたからこそ、ここまでニーズに応えようとする姿勢の報告書ができたのだろうと思いますので、この点については第三者委員会は極めて有能であったと思いました。

 また、上記の通り限られた期間であったことから、本来であればもっと遡って調査をしたいと思う部分もあったと思われました。
 ですが、それでもこの期間内でできる範囲で調査を尽くしたと思われましたので、この点においても有能な方々が頑張られたと思います。

 内容面ですが、認定について思ったこととしては、正直言って一部のものについては結構踏み込んだなという印象でした。
 その部分についてここでは述べませんが、調査結果や物証から導かれる証拠から端的に導かれる以上にいくつかの橋渡しを考慮して認定したように思われるものがあり、そうした部分は仮に裁判官が裁判において認定するという場面でここまで踏み込んだ認定になるのだろうかと思うものはありました。
 ですが、それはあくまで私の主観に過ぎませんし、調査して直に見た方々の考えとしてそれが正しいと思われたのであれば、私としてはこれ以上いうこともないように思いました。

 フジテレビとしては、今後この報告書も踏まえて会社の方針を決定することになろうかと思いますが、まずは昨日発表した会社の方針について報告書と照らし合わせて修正をすることから始めることになるかと思われます。
 フジテレビも報告書を確認したのが昨日が初めてということだと思いますから、そうであれば昨日発表した会社の方針は報告書の内容を踏まえていないと思いますので、報告書の内容を踏まえないとスポンサーのニーズに合致した会社の方向性に進められないように思いました。

 また、報告書では伏せられていた相当数の関係者には、民事上、場合によっては刑事上の責任を負いかねない部分の記載が見受けられました。
 コンプライアンスを重視する以上、これらの方々に対する雇用契約上の処分はもちろんのこと、民事責任、刑事告発等も検討せざるを得ないように思われます。
 コンプライアンス体制を維持するためには、既に退任した取締役の方々に対しても責任追及をしなければならないという状況に至る可能性もあろうかと思います。
 その過程において、今回の第三者委員会の報告書の認定が真実と異なるという論点が生じる可能性もありますが、この場合は第三者委員会の事実認定に至る経緯の詳細について裁判で確認されることもありうるのだろうと思われます。
 いずれにせよ、相当数の関係者が処分や責任追及をされることにならざるを得ないのだろうと思います。

 そして、スポンサーが戻れるかどうかですが、結局報告書において、現在はコンプライアンス体制が機能していないと評価されてしまったため、この事態が改善される、少なくとも改善傾向にあることが確認できなければ難しいということになるのでしょう。
 そうだとすると、上記の会社の方針について、至急昨日公表された報告書を踏まえて方針を修正することが第一であり、そこから数ヶ月程度様子を見てその方針が遂行されているかを確認し、改善傾向が認められると確認できたときにスポンサーとして戻るかどうかの判断がなされるように思いました。
 その際には、会社内の組織改編はもちろんのこと、問題のある関係者の処分や法的責任の追及がどのような状況になっているのかが重要になってくると思われます。
 組織改編については、株主総会において決議を経た上で実行することになるのでしょうから、それまでは具体的な改編に至らないように思われますので、この点もそれなりに時間を要することでしょう。
 そのため、スポンサーが戻るにはまだ当面時間がかかることが予想され、その間フジテレビはなかなか大変な経営状況が続くことになるように思われます。
 スポンサーがあってこそ充実した番組制作ができるとするならば、このような事態が継続することは極めて危険な状態というほかないでしょうし、一刻も早く打開したいと思うことは当然だろうと思います。ですが、一度失った信頼を勝ち取るには時間をかけて信頼を積み重ねるしかありませんから、ここはそのように割り切って頑張ってもらうしかないだろうと思いました。


 今日の阪神ですが、終わってみれば大きな点差で負けてしまいました。
 敗戦の原因となった6回の才木さんの投球は目に見えて荒かったように思いますが、低めに丁寧な球を投げれば打開できたように思われる局面でどうしてしまったのだろうかと思いました。
 才木さんは、先日のドジャースさんとの戦いでは随分気合いの入った球を投げていただけに、今日の高く浮いた変化球を狙い打ちされてしまったところを見ると、大変残念に思いました。
 また、佐藤さんが、シーズンに入ってから打撃が振るいません。もともと好不調の激しい方ですから、こういう時期が来るのは想定はしていたものの、少々早すぎるのではと危惧しています。
 いずれも修正の余地のある問題点であるとは思ってはいますが、ピンチの時こそ丁寧なプレーを心がけてもらいたいと思いました。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | よろずごと | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:44
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