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 こんばんは。

 昨日のニュースになりますが,中国の川に大量の豚の死骸が浮いていたというものがありました。

 豚の死骸が浮いていた川は上海市内中心部を流れる黄浦江で,当初の報道では2800匹以上というものでした。
 死骸の一部からは伝染病ウイルスが見つかっているということですが,当局の発表では人に感染しない伝染病であり,現段階で水質に影響はないということでした。
 この川は,水道水や工業用水の取水河川でのため,その影響が懸念されております。
 豚の死骸の耳には標識が付いていたということですが,それによれば上流の農家が飼育していたものとわかり,伝染病に感染して売れなくなった豚を河川に突き落とした可能性があるということでした。

 ところが,このニュースの数時間後,豚の死骸の数が5916匹に達したということで,さらに驚くべき事態となっております。
 ある報道によると,伝染病によって,一つの村だけで1月に1万匹,2月に8300匹の豚が死んだという証言もあるということで,死骸はさらに増える可能性があるということです。
 この件をもって,当局は取水口6カ所,浄水場9カ所の水質の監視を強化したということでした。

 一応現在までのところで,回収された豚の死骸が食肉として売却された形跡はないということですが,その点も心配されているようです。

 別の記事によれば,この伝染病は豚サーコウイルス感染症というようで,ワクチンがあるため先進国ではそれほど問題になることはないそうですが,治療法は確立されていないようです。

 中国では,最近大気汚染のニュースがよく見受けられますが,私の個人的な見解でいえば,大気よりも水質汚染の方が相当問題であるというように思っています。
 先日,中国で,地下水の汚染によって生じたガン村が200を超えたという発表がなされたのを見ましたが,こちらの方は現に健康被害も数多く出ており,相当深刻な気がします。
 そして,今回のこの伝染病に罹患した大量の豚の死骸が水道水の取水河川に投棄されたということで,本来であれば取水監視強化などということではすむ問題ではなく,取水を取りやめるべきところなのではないかと思います。
 しかし,どうも監視の強化以上に現状での動きはないようで,何とも不安になるところです。

 また,記事によれば,伝染病による豚の大量死問題は1月から既に起こっていたにも関わらず,その後も順次拡大して今日に至るということですから,多分ほとんど手を打たなかったのではないかと推察されます。
 治療法は確立されていない以上,発症してしまえば隔離して殺処分するしかなかったのではないかと思うのですが,それを飼い主個人が判断できるかは難しいところなので,行政が強制的に行うべきところだったかもしれません。
 しかし,多分何も手を打たずに被害ばかりが拡大し,大量に生じた死骸の処理に困って川に投棄したという顛末のような気がして,何ともやるせない気持ちになります。
 しかも,短期間のうちに検出数が倍々になって言ってしまう状況を見れば,果たしてこの問題はどこまで拡大しているのだろうかと不安になります。

 もし上記の想像が当を得ているとすれば,中国産の豚肉は危ないのではないかというイメージが生じてしまいます。
 私は風評被害をあおる気はないのですが,それでもこのようなニュースがあり,これに対して市場にはこの件は影響していないということが確認できないとなれば疑ってかかってしまうところです。

 ひとまず,私は中国の飲み水に接する機会はないので,当面中国産豚肉のみに気を遣って行きたいと思います。
 そして,今回の件の顛末を見守りたいと思います。

 また思いついたら書きます。ではでは。
三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:36

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