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 こんばんは。


 これが今年初めての書き込みとなります。
 本年もどうぞよろしくお願いします。

 さて,そんな今年初めの書き込みから大変悲しい話題で始めることとしたいと思います。
 阪神で監督をつとめた星野さんが今月4日にお亡くなりになりました。
 膵臓がんということで,極めて致死率が高く治療の困難な種類のがんということですから,相当闘病生活が大変だったのだろうと想像します。
 阪神の監督を辞められた時も体調不良が原因だといわれていましたが,その時のものと今回のものは異なるようで,相手チームだけでなく病気とも闘い続けてきた人生だったのだろうと思われます。
 まずはお悔やみ申し上げるとともに,本当にこれまでいろいろな楽しみを与えて頂いてありがとうございました。

 私は星野さんの現役時代を見ておらず,存在を認識したのは中日さんの監督をつとめていた頃でした。
 当時から目立つ存在で,それなりに実績を上げている方だと思っていましたが,主なイメージはマスコミでよくいわれる闘将というものでした。
 当時はネットもなかったものですから,新聞やテレビの情報のみがイメージの源泉であったため,勝利にどん欲であり,暴力的であるというイメージが大変強く根付いていたと思います。

 そんな星野さんに対して強い愛着を持つようになったのは,阪神の監督をつとめるようになってからです。
 当時の阪神は暗黒時代まっただ中であり,外様から招聘した野村監督をもってしても改善が困難な状態でした。
 ただ,野村監督は,「遠山・伊藤・遠山」「F1セブン」など奇抜な策や名前を付けたり,外部からの戦力補強を強く進言したりするなど,その後の阪神の躍進に大いに影響を与えたと思います。
 そんな野村監督が,先日亡くなられた奥様の騒動の関係もあって退任されることとなり,その後がまに誰が来るのかという予想は当時も良く話題になりました。
 その大方の予想を裏切る形で,中日さんの監督を辞めたばかりの星野さんが就任することとなり,私は,星野さんが中日さんの監督を辞めた理由と阪神監督就任は矛盾するのではと思ったりしたものでした。
 ですが,実際に来てくれるのであれば,別にその矛盾なども些細な話だろうとも思っていました。

 星野さんが阪神にやってきてから,いろいろなことが変わりました。
 野球の外でも,後ろ向きの姿勢を許さないという理由から,選手らの乗るバスのバックギアを入れないようにさせたりするなど,いろいろと話題に事欠きませんでした。
 また,星野さんは金本監督やアリアスさん,片岡さんなど外部から優秀な選手を獲得してきたり,濱中さんのようなのびしろのある若手を積極的に起用しようとしたり,選手起用にも見所が多かったと思います。
 そういうところもあって,就任1年目は,それまで万年最下位だった阪神が4位にまで躍進し,翌年にはリーグ優勝を果たしました。
 星野さんが赤星さんに耳打ちしに行くシーンは今でも忘れられないシーンの一つであり,あの年の阪神は本当に面白かったと今振り返ってもしみじみ思うものです。
 ホークスさんとの日本シリーズでは,内弁慶シリーズといわれた,2連敗からの甲子園3連勝と,結果は負けてしまったものの最後の最後までよく盛り上げてくれました。
 日本シリーズ時のスポーツ新聞は今でも全戦分保管しており,時々見返してはあの時代は本当に楽しい野球をしてくれたと思うものです。

 その後の阪神は,2005年に優勝はしたものの,遠ざかっているところではあります。
 ですが,あの星野さんの就任1年目の4位が暗黒時代の終焉を告げるもので,それ以来は最下位にはなっておらず,今も優勝争いに食い込める実力を持っており,阪神暗黒時代の転換点は星野さんだったと行ってよいと思います。
 私は暗黒時代から阪神をこよなく愛してきましたが,それでも野球を面白いと思って見ていられるようになったのはやはり星野さんの時代になってある程度勝てるようになってからだったと思います。
 2003年の優勝から阪神ファンが激増していましたが,その理由は何となく流行っているというノリのほか,結局勝てるチームの野球は楽しいということが大きく影響しているのだろうと思います。
 負けても楽しい試合はありますが,やはり勝負事は勝ってこそということなのでしょう。

 星野さんは,その後日本代表監督をつとめた後,楽天さんの監督になり,かつて弱小球団といわれた楽天さんを日本一にしたという実績もあります。
 楽天さんの監督に星野さんが就任する前には野村さんが監督をつとめていたことを考えれば,阪神と同じく野村さんが基礎を作り星野さんが開花させたというべきなのかもしれませんが,いずれにせよこの両名は弱いチームを勝てるチームにしたという意味では紛れもなく名将だったと思います。

 そんな星野さんが亡くなった一報を寝起きのニュースで知った時には,思わず声が出てしまいました。
 そのような予兆がなかったことも理由の一つなのですが,何よりこれだけ私を楽しませてくれた愛すべき人だったからだと思います。

 阪神が追悼試合の開催を検討したいと考えているそうですが,今の阪神の礎を築いた人であることを考えれば,これは当然のことであろうと思います。
 相手は中日さんか楽天さんなのだろうと思いますが,本来は現役時代から監督までつとめた中日さんを相手になすべきなのでしょう。
 また,会場は甲子園ではなく中日さんのホームでなすべきであろうと思います。
 ですが,野球歴の最後を楽天さんで終え,日本一にもなったということも考えれば,楽天さんとなすべきなのかもしれません。
 日付的に見れば,星野さんが心を痛めていた東日本大震災のあった3月11日,星野さんの地元である岡山で,楽天さんと中日さんのオープン戦がありますから,ここの場がもっともふさわしいのだろうと思います。
 ただ,阪神としても関与すべきだと思いますし,いっそのこと交流戦で楽天さんと阪神・中日さんが連続で試合をする日程になっていますから,ここの6連戦を追悼シリーズとするのもいいとも思えます。

 いずれにせよ,これだけの功労者に対して最大級の追悼をなすべきなのは誰もが一致しているでしょうし,そうするべきとも思っています。
 最後に,星野さんのご冥福を心からお祈りします。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | 阪神タイガース | comments(0)  | trackbacks(0) | 22:35

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