こんばんは。
このところ,保釈中の逃亡事件をよく耳にしますが,今日取り上げるのはまた同類のものとなります。
被告人の男は,加重逃走未遂罪などで起訴され,その後保釈を受けていました。
その男の公判は今年7月に始まり,その間男は海外渡航の申請をしたということですが,裁判所はそれを退けていました。
そして,11月に論告公判が開かれたということですが,12月5日に予定されていた判決公判にはやって来ず,再度設けられた12月19日の判決公判にも出頭することなく逃亡したということでした。
裁判所は,保釈を取り消し,検察庁が行方を追っているということですが,男は海外に逃亡した可能性が高いということです。
男が起訴された加重逃走未遂罪ですが,逮捕直後の取調べ中に警察から逃走を図り,隠していた催涙スプレーを噴射して,警察署員2人に怪我を負わせたというものでした。
また,記事によれば,男は保釈中の海外渡航を希望していたということで,実際に裁判に来なかったとなると,この海外渡航の申請時から男は逃亡するつもりがあったのかもしれません。
私は,弁護士の立場から見て,保釈は広く認められるべきだと思いますし,勾留が例外的な措置であるという認識が近年裁判所の中に徐々に浸透してきたからこそ保釈が認められやすくなってきているのだろうと思っています。
先日は,元農水次官の殺人事件でも,実刑判決後に保釈が認められたという極めて異例な取り扱いもありましたし,私の肌感覚としても過去数年に比べて本当に保釈が認められやすくなったというように感じております。
しかし,これだけ認められやすくなったとなると,実際認められない事例というのはどのようなものなのか,疑問に感じているところもあります。
保釈において最も警戒すべきは保釈期間中の証拠隠滅と逃走ですが,本件では逃走未遂罪で起訴されている案件なのですから,他の案件に比べて性質上逃走の恐れの高かった案件であろうと思われます。
もちろん過去に行った行為と,その後保釈中に逃亡するかどうかは別問題ではありますが,それでも逃走未遂事案において保釈を認めるというのは他の事案と比べても大変リスクのある判断であろうと思います。
弁護人が努力したということもあるかもしれませんが,それにしてもこのような案件でも保釈が認められるとなると,実際認められない事例というのがなかなか想定し難い状況であるとすら思えてくるところです。
そのような中で,今回のような逃走事件が発生したわけですが,この1年で保釈中の逃走をどれだけ耳にしたのかと思うくらいよく聞く話となりました。
昔は保釈の件数自体が多くなかったですから,逃走事件があっても件数自体が少なく,目立つこともなかったのだろうと思いますが,最近は件数が増えたこともあって目立つようになったのでしょうか。
過去と比べて重視すべきは,逃走の件数よりは,保釈件数中の逃走事件の割合だと思うので,その数字を見てみないと昔より悪化したといい切ってしまうことにはためらいがありますが,それにしても逃走が目立つことも事実です。
そして,逃走が発生することは,善良な一般市民の目線からは非常に困ったことですし,保釈を判断した裁判官の責任はどうなのかということを改めて思うところでもあります。
保釈の拡大の運用は間違いなくあるのだと思いますが,だとすれば治安にも影響することですから,もっとそのことについて知らされるべきだと思いますし,あわせてその拡大に伴う弊害について対処もしてもらわないといけないと思います。
警察が苦労して逮捕までこぎ着けた犯人が,保釈の判断の甘さから闘争することになれば,捜査機関の士気も削がれると思いますし,これだけ問題が出ている以上は裁判所の適正な対処が望まれるところです。
阪神は,外国人8人体制といわれているように,続々と外国人選手の補強を進めております。
打者の方は韓国で活躍したサンズさんを,投手の方はエドワーズさんを獲得しました。
サンズさんは,韓国リーグで活躍して阪神入りですが,韓国リーグでの活躍といえばロサリオさんを思い出します。
ロサリオさんは,パワーこそ素晴らしかったものの,外角低めの変化球に対応できず,数字を残せずに1年で阪神を去ることになりました。
韓国野球は打高投低の傾向があり,ロサリオさんがいかに韓国で活躍したとしても日本では対応できなかったというのは理解できるところではありますが,サンズさんがそれに続くかというのが問題なわけです。
聞いたところでは,今季の韓国野球では,以前よりも飛ばないボールが採用されたということで,ホームラン数がだいぶ減ったようですが,サンズさんはそれにも関わらず打点王をとったということでした。
ホームランはほどほどという感じですが,打点王をとったとなると,チャンスに強いタイプなのかもしれないと思いますし,そういう意味では期待はしています。
あとは,阪神にやってくると皆がチャンスに弱くなるという,この停滞した雰囲気に飲まれるかどうかが問題かもしれません。
エドワーズさんは,中継ぎで大活躍したジョンソンさんの後釜が期待されますが,聞いたところではストレートの質はジョンソンさんと同等かそれ以上,ジョンソンさんの武器であったパワーカーブに相当する球としてスライダーを使うというようです。
ただし,数字上では,四球の割合はジョンソンさんよりも多く,もしかしたら制球力に問題があるのかもしれません。
矢野監督は,エドワーズさんをジョンソンさんに似ていると評価していましたが,ジョンソンさんについてはアッチソンさんに似ていると評価して実際に活躍してくれましたし,その評価については大いに信頼できるのではないかと思っています。
こうなると,阪神の助っ人体制は,ひとまず実績のあるマルテさんとガルシアさんを起用し,あと2人をおそらく主砲候補のボーアさんとジョンソンさんの後釜たるエドワーズさんを据える体制で始めるのではないかと思います。
その上で,どれだけ日本野球と合うか,他の選手がどれだけ調子が良いかなどを見極めて入れ替えを行うように思います。
マルテさんとボーアさんは両方とも1塁が守備位置であり,ボーアさんを起用する場合はマルテさんを3塁で起用すると思われますが,そうすると大山さんの扱いはどうするのかなどの課題が生じることになります。
サンズさんの守備位置が外野ですから,個人的にはハマるのであればボーアさんとサンズさんの2枚体制が望ましいとは思いますが,かといって韓国野球での活躍実績はロサリオさんのトラウマがあるため,2軍戦での見極め期間を経なければいきなり実戦投入というのはやはり恐怖があります。
悩みどころはありますが,今回は数が多いので,その分選択肢が広がったと好意的に解釈することにしたいと思います。
また思いついたら書きます。ではでは。
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