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 こんばんは。

 先日より,横浜市都筑区のマンションが傾いた事件について世間で問題となっていました。
 ある程度事情が出そろってきたので,私の雑感をいかに書いていきたいと思います。

 まず,今マスコミを賑わせている問題は主に以下の2点だと思います。
・マンション住人は適切な保証対応,賠償を受けられるのか。
・傾きの責任は誰にあるのか。

 このうち,対応・賠償問題については,先日三井不動産は,全棟建替を原則として対応するとし,その間の一時住まいの費用についても負担する方針を示したそうです。
 また,買取の場合は2006年の販売以降でもっとも評価が高かった時期の金額とする方針を出したということでした。
 一方,旭化成建材は,ここまでの程度まで賠償の方針を示しておらず,元請や下請等関連会社の間で賠償に関する足並みは揃っていないように見えます。

 次に,傾きの責任については,問題の杭の長さが足りなかったことの件について,元請,下請,孫請等々の会社がそれぞれ他社に責任の所在を訪ねているように見受けられます。

 ニュースを見ているだけの情報しかないため,もしかしたら現在もっと進んだ話になっているのかもしれないですが,それでもおおよそニュースの情報を簡単にまとめるとこんなところだろうと思います。

 個人的には,まず責任問題についてはこれだけの大会社がみなこぞって公の場で論じるべきではないと思いました。
 というのは,そもそも今回の責任問題は,誰かが100%悪いという性質のものではなさそうで,責任割合の問題だと思われるからです。
 それを,このように公の場で大会社同士がこぞって責任のなすりあいをしているように見えるのは,被害者の立場からすればどこから賠償を受けられるのか,本当に賠償を受けられるのか等不安をあおられるだけのように思えるからです。
 また,各会社の賠償に関する足並みは揃っていないように思われ,その点も被害者の不安はよりあおられると思います。
 各社に対してそれぞれ責任の所在を尋ねるマスコミにも問題があると思いますが,それに対して公の場で回答してしまうのもよくないと思います。
 しかも,どこか一社が回答すれば,なすりつけられそうになった側も回答せねばならなくなりますし,そういう意味ではこの議論は不毛な発展を見せているように思えてなりません。
 被害者にしてみれば,誰が悪いかよりもどのような対応をしてくれるのかの方がよほど重要でしょうから,その点を切り分けて対応してもらいたいものです。

 次に,賠償問題ですが,これについては三井不動産のような大規模デベロッパーが関連するとやはり規模が違うと思いました。
 法的責任からいえば,もっともあり得るのは補修費用,補修相当期間の仮住まい費用というところが軸になると思います。
 しかし,三井不動産が挙げたといわれる提案は法的責任の枠を超えるものであると思われます。
 旭化成建材は一般的な法的責任を軸とした対応を行うと述べていたかと思いますが,それを行うとしても中小デベロッパーではその体力はなかなかないでしょう。
 ただ,旭化成建材としては,三井不動産と同じような発言をすれば,当事会社の内部的な責任負担問題において法的責任以上の責任を負わされることになりかねないでしょうし,そこは社会的な批判を覚悟でコメントを出さざるを得なかったのでしょう。

 以前,三菱地所,鹿島,関電工が絡んだマンション問題があった際,そこでも法的責任の枠を超えた対応をしたという記事を見たことがありますが,大規模デベロッパーが絡む不動産の本当の意味は物件そのものの安心感というほかに保証問題での安定感ということもあるのかもしれないと思いました。
 もちろん中小デベロッパーは別の長所がありますし,どちらがよいとここで述べるつもりはないのですが,この手の保証問題では大規模デベロッパーは強いと思いました。

 さらに,マンションという独特の問題ですが,建替のためには,法律上区分所有者およびその議決権の各5分の4以上の多数の賛成が必要となります。
 そうなると,建替工事中に仮住まいに引っ越すのが嫌な人たちも当然いるでしょうし,仮にマンションに残ろうと考えたとしても道のりは長いと思われます。
 よく一戸建てとマンションのどちらがよいかといわれる問題がありますが,その問題は一長一短でどちらも何ともいえないものの,この点はマンションの方が分が悪い点でしょう。
 そういうマンション独特の問題も本件は浮き彫りにしたと思います。

 今後の住民の問題としては,上記の対応・賠償に関する情報が正しいのであれば,まずは買取かマンションに残るかということでしょう。
 マンションに残るとした場合は建替が実現できるのかどうか,実現されるとした場合どのくらい時間がかかるのか,その間どこでどのように生活をするのかが問題になると思います。
 一方,買取を選択した場合,買取額が望むような額となるか,その後どこで生活をするのかが大きな問題になろうかと思います。
 そうすると,どちらの道に進むにしろ,まずは買取かマンションに残るか,それを決めないことにはどうしようもないということでしょう。
 住人それぞれに考えがあるでしょうから,一概にどちらがよいというのは非常に難しいと思われ,意見も大いに割れるでしょう。
 おそらくマンションを買う時に相当悩んだと思いますが,その悩みを買ってからまた今悩まねばならず,その心中はお察しします。
 ただ,こればかりは選択しないわけにもいかないでしょうし,何とか最終的に望むような結論になってもらいたいと思います。


 今日の記事を見ていたら,今年阪神で抑えをつとめた呉さんについてメジャーが関心を持っているというものがありました。
 確かによい投手ですから,そういう風に思われることもあるでしょうし,阪神にしてみれば抑え投手がいなくなることは来季に致命的な問題を残すことになるだろうと懸念しています。

 ただ,一つだけいわせて頂くと,呉さんがメジャーで通用するためには,速球のほかに制球の効く決め球,できればフォークかチェンジアップを習得してもらいたいと思います。
 日本での投球は,ストレートが軸で,カットボールを織り交ぜることが多かったですが,球速差や変化量の差も大きくないため,割と打たれがちだったと思います。
 メジャーの打者は日本よりもそのあたりをあわせてくるように思われ,そうなると球速差か落差のある変化球を身につけないと日本よりも打ち込まれてしまうのではと心配しております。
 もちろん流出はしてもらいたくないですが,もしもメジャーを選択するならば阪神にいた選手として活躍をしてもらいたいので,いろいろと複雑な思いがあります。

 また思いついたら書きます。ではでは。

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三枝康裕 | よろずごと | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:30
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