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 こんばんは。


 今日の記事を見ていたら,FA権を行使した浅村さんについて,獲得に興味を示していたオリックスさんが,交渉前に浅村さんから断りを入れられたというものがあったので,取り上げてみました。

 オリックスさんの球団本部長が,浅村さんの代理人よりその旨の連絡があったことを明らかにしたということでした。
 言葉としては,十分な熱意と誠意には感謝しているが,ほかのチームのイメージが強いということでした。
 オリックスさんとしては,打力アップを今オフの課題としていて,4年総額20億円の条件を用意していたということでした。

 初め,この第一報の見出しを見た時,率直にガセネタだと思いました。
 なにせオリックスさんもそれなりの条件を用意していたと聞いていましたし,せめて条件等について話を聞くだけでもするのだろうと思ったからです。
 それが,まさか本当に交渉前に断りを入れたということでしたので,いろいろと結構驚きました。

 浅村さんにとって予め断るメリットとしては,オリックスさんに行く気がないのに交渉を長引かせて迷惑をかけるのを避けたということは考えられます。
 また,浅村さんに興味を示している球団は多く,その全てに話をしに行くのはなかなか大変だと思うと,行かない可能性の高い球団を交渉の対象から外すというのは合理的といえばそうだと思います。

 一方,予め断ることのデメリットとしては,まず条件交渉がしづらくなることが挙げられると思います。
 例えば,ある球団の提示した条件と他の球団の提示した条件を比べて他球団の条件の方が高いという場合,競合相手が多い方が条件のつり上げに有利であると思います。
 条件のつり上げに使われる球団としてはたまったものではありませんが,当の本人の内心はわからないため,それが失礼ととられるかどうかはまた別問題でしょう。
 そうすると,競合球団が減少することは,その分条件闘争の色が薄まることとなり,選手側にとって交渉がややしづらくなるように思います。

 次に,球界という世界の狭さを考えた場合,このように交渉すらしない,いわゆる「袖にした」と見られかねない対応は,この狭い社会の中で敵を作ることにもつながりかねないと思います。
 結局,条件も聞かずに断ったというのは,端的に好きではなかったからと評価されても仕方がないとも思われ,それは敵を作る行為になってしまうと思います。
 競合球団が多く,最終的に1球団を選ぶ場合,結局選ばれなかった球団は敵意を持つかも知れませんが,それはあくまで選ばれ方も関わってくると思います。
 熟考し,悩みに悩んだ末に選ばれる場合と,初めから断られる場合とでは,どちらが印象がよいかはいうまでもなく,袖にされた球団の方は世間から見ても笑いもの扱いになってしまうことすらあり得ると思います。
 そうすると,今後球界で生きていこうとするのであれば,断るにしてもせめて相手の顔を立てる必要があると思われ,それをしなかったならば敵が生じてもおかしくないと思います。

 私としては,今回の浅村さんの対応は,今後の浅村さんの野球人としての人生に少なからず影響を与えるのではないかと思っています。
 というのは,浅村さんは,要所において今回のような対応をするような人だという印象が世間に持たれてしまいかねないと思ったからです。
 いろいろな要素を考慮した上で今回の対応に至ったのだと思いますし,上記のメリットデメリットは既に検討のうちだと思いますから,敢えて他人がどうこういう問題ではないのだとは思いますが,それでも驚かされました。


 同じFAの話で,オリックスさんの西さんですが,先日阪神と交渉を行って以後は特に進展はないということです。
 初交渉後の記事を見る限り,どうやら阪神側は好感触というものをちらほらみるものの,西さんが阪神に抱いた印象についてはよくわかっていません。
 阪神が西さんに対して好感触なのは,そもそも獲得を企図して交渉したことからも明らかですし,特に記事にするまでもないことなので,問題は西さんがどう思っているかでしょう。
 そもそも競合相手がソフトバンクさんですから,この交渉はなかなか分の悪い戦いであることはわかってはいたものの,うまく進捗しづらいのでしょうか。
 ただ,上記の浅村さんの件を考えれば,一度阪神と交渉してくれただけでもありがたいというべきなのかも知れません。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | スポーツ関連 | comments(0)  | trackbacks(0) | 22:58
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