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2016.07.09 Saturday
 こんばんは。

 今日の阪神は,広島さんにどうしようもない感じで負けました。
 金本監督は,今日の敗戦について藤浪さんに対して怒りを爆発させていましたが,私も今日の試合については結構怒っています。

 私が怒っていることは2点についてです。

 1つめは,酷い守備についてです。
 今日の試合の流れを決めたのは初回の失点だったと思います。
 この失点ですが,江越さんと岡崎さんのエラーによって傷口が広がって発生しました。

 選手達はしたくしたエラーではないと理解しているのですが,それでも今日は全般的にミスが多かったように思います。
 藤浪さんは,三盗を全く警戒していなかったり,暴投,牽制ミス等もあったりしましたが,そのようなミスの中に名手大和さんのエラーもあったりして,結構そういったチームの雰囲気というのは非常に残念であるといわざるを得ません。

 ミスの原因が,緊張感不足なのか,それとも逆に緊張しすぎなのか,それは分かりませんが,それにしてもこれだけミスが出てしまうともはやまともな試合になりません。
 まして,相手は投打ともにセリーグでもっとも安定している広島さんですから,そのような相手にこんな草野球のようなミスを繰り返していては,勝てる試合も勝てなくなるでしょう。

 2つめは,今日もっとも問題提起がされていた藤浪さん続投です。
 7回の時点で130球投げていた藤浪さんに,まさか代打が出ていなかったところから非常に強い疑問を感じていましたが,そこからさらし者のように8回を投げさせ続け,結局3失点ということでした。
 金本監督は,8回8失点に対して非常に怒っており,161球も投げていたにもかかわらず懲罰のように最後まで投げさせるつもりであったと述べていました。

 確かに藤浪さんは阪神を背負って立つ存在にならねばならない選手であり,その大きな期待の分他の選手よりも大変な思いをしてでも経験を積むべきであろうとは思います。
 ですが,それと将来性を守ることは別問題でしょう。
 今日の試合は,7回までで5対2,逆転のチャンスはあったものの,残り2イニングで3点取るのは現在の阪神打線にはなかなか大変なことだったと思います。
 そういう敗戦の雰囲気が漂う試合で,藤浪さんのような将来性のある選手を続投させて疲労を残してしまうことは果たして意義のあったことなのでしょうか。
 例えば,これが投手戦の接戦であればまだ話は分かるのですが,今日の藤浪さんの球数と敗戦の可能性がそれなりに高い点差の試合において無理に続投させる必要性がどれだけあったのでしょうか。

 思えば,過去には抑えのマテオさんを3イニング投げさせたり,ドリスさんを登板過多にして二軍での休養を要するようにしてしまったこともありました。

 これまで私は,金本監督はコーチ経験がないので,周りのコーチ達がうまく選手起用等を調整する必要があると述べていました。
 ですが,一方,金本監督のこれまでのコメントにおいて,いささか疑問を感じていたのは,特に最近の敗戦した試合後の記者会見において,選手に対する発言がほとんど精神論に終始していたように思えたことです。
 やる気や気持ち,意識などへの注文を多く付けていたのですが,選手達へのベンチでの指示は同じようなものではないのではないかと危惧しています。
 私も弁護士という戦う職業をしている経験からいえば,技術等の他にそういった精神的な面が重要であることは全く否定しないどころか大事なものだと思ってはいます。
 ですが,私としてもプロとして仕事をしている以上,そういった精神面の問題はある意味当然の前提であり,勝利に必要な要素は技術的なことや戦略的なことの方がウエートが大きいように思うのです。

 金本監督は,フルイニング出場等の記録を達成した英雄であり,卓越した肉体や技術はもちろんのこと,それらは強靱な精神力に裏付けられたものであったことはいうまでもありません。
 また,金本監督は天才タイプというよりも大変な努力家で,年齢を経ても人並み以上の努力を継続してきた方でした。
 そういった姿勢はもちろん尊敬しますし,私にとってはあこがれの存在でもあります。
 ですが,私がこれまで見てきた限り,努力をして成功した方というのは,他人に対しても,努力をすればある程度成功できるという努力の持つ力というのを適用しがちな傾向をしばしば感じます。
 私は,これまでの経験で,努力というのは才能の一つであると思っていますし,これによって成功できるかはやはりすべての人間にとって適用されるとはいいがたいように思います。
 もちろん,努力をせずに成功することは難しいですが,それでも自分がこれだけできたから他人もできるはずというのは必ずしも当てはまらないと思うのです。
 そういった努力の成功者が他人に要求する注文はハードルが高くなりがちな気がして,もしかしたらそういったことがこれまでの精神論の多さや今日の藤浪さんの投球過多につながったのかもしれないと思いました。

 金本監督はもともと野球に対する造詣をお持ちの方だと思いますし,冷静に状況を判断すれば相応の結果を出せるのだろうと思います。
 ただ,失礼ながら,このようになかなか結果が出ない状況の下で精神論に行きがちになってしまっているのではと想像しました。
 私の想像が間違っているのであれば申し訳ないのですが,もしもそうであればもう一度冷静に分析をし直してもらいたいものです。

 金本監督の判断の理由がどのようなものかは分かりませんが,いずれにせよもう少し選手を大事にする起用をしてもらいたいものです。

 とにかく,阪神は7月前半での自力優勝消滅という非常に情けない状況におります。
 もはや阪神には失うものはないと思うので,今年のチームとしてのあり方をもう一度見直していってもらいたいものです。

 また思いついたら書きます。ではでは。

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三枝康裕 | 阪神タイガース | comments(1)  | trackbacks(0) | 00:53
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