こんばんは。
今日取り上げたいお話は,昨日の高校野球高知大会の決勝戦,明徳義塾さん対高知高校さんですが,延長12回で明徳義塾さんがサヨナラ勝利を収めた件です。
ただ,この明徳義塾さんの勝利は敬遠に関して物議を醸しております。
それは,この試合では,4番法兼さんが警戒されて,2敬遠を含む5四球ということで,勝負を避けたのではないか,そのような戦略はスポーツマンシップに悖るのではないかということです。
この話を見ると,やはりかつての松井秀喜さんが在籍した星陵高校さんと同じく明徳義塾さんの対決した甲子園大会を思い出します。
その際も,今回と同じ監督さんが采配し,松井秀喜さんに対して5打席連続敬遠をし,明徳義塾さんが勝利を収めました。
この当時,相当物議を醸していたことをよく覚えています。
あくまで私の考えではありますが,この明徳義塾さんの戦略には肯定的に考えております。
今回の様な敬遠策は,いわゆる正々堂々という点から問題があるようにも思われます。
ただ,ここでいう「正々堂々」という勝負は,よくいわれるエースが強打者に対して全力のストレートでということなのでしょう。
しかし,私としては,勝負において全ての戦略・戦術を尽くすことこそが「正々堂々」なのではないかと考えています。
例えば,ある投手の最高の球が変化球であれば,戦略的なカウントで追い詰めた上で,意表を突くところでその変化球を使うべきで,無理に最高ではないストレートを使うというのは最高の技術をもって相手をするということをしていないと評価します。
むしろ,良好な結果を出せるように戦略をとれたにもかかわらず,敢えてそれをとらなかったことは,手を抜いて戦ったとも取り得るわけで,相手に対しても失礼なようにも思えます。
そして,今回は,この監督さんは,以前も同様の戦略をとって世間的に非難を浴びたわけで,今回もそうなることを分かっております。
それでも,敢えて勝利のために決断を下したわけで,私は世間の非難を甘受する前提で勝つために最高の戦略を選択したこの監督さんに敬意を表したいと思います。
もちろん,高校生に対して,結果を優先した戦略を押しつけたという解釈もあると思います。また,敬遠で得た勝利と見るのであれば,それでも明徳義塾さんの選手達は勝って嬉しいのかという評価もあるでしょう。
しかし,このおそるべき4番打者法兼さんに痛打を浴びて敗戦してしまったとして,「あの時敬遠していれば負けなかった」という後悔を引きづらせることを考えれば,どちらがよかったとは何とも言えません。
ただし,一ついえることは,高知高校の皆さんは,そのような展開でも12回まで接戦を繰り広げられた優秀な人たちなのだということです。
悔しい思いは察するにあまりあるところではありますが,私のような者にいえることは「十分に楽しませてもらえてありがとうございました」ということだけです。
また思いついたら書きます。ではでは。
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