こんばんは。
昨日大阪の警察官の不祥事について取り上げましたが,大変残念なことに今日も大阪府警の不祥事がニュースに出ていたので取り上げてみることにしました。
今年4月,大阪府警においては,証拠品を紛失してしまったために証拠品のねつ造をするという大変な不祥事が大きな問題になりましたが,大阪府警本部ではこれを受けて初めて証拠品の保管状況を調査しました。
そうしたところ,平成7年から今年までで,半数以上の警察署などで301点の証拠品を紛失していたことが分かりました。
中には,強盗殺人事件で被害者が縛られた粘着テープ,通り魔殺人事件の被害者の血液を採取したガーゼなどの重要証拠も含まれていたそうです。
紛失した証拠は117の事件に関係し,このうち95の事件が未解決になっているそうで,大阪府警によれば今後は「証拠品」と書かれた段ボールや袋に入れることで再発防止に努めたいということです。
今回の件は,もはや大変残念なものであるというほかありません。
日本の刑事裁判制度は検察官が立証責任を負っているため,立証の失敗は無罪ということになります。
よって,証拠が紛失してなくなってしまうということは,すなわち本来有罪になっていた者が無罪になってしまうということで,治安の悪化に関係してくることになります。
この記事を見る限りでは,重大犯罪に関する証拠も紛失しており,もしこれによって有罪となるべき者が無罪となったらと思うと不安に思ってしまいます。
また,証拠の紛失された事件は解決されないままであったり,証拠の紛失が結果に繋がっていってしまっているというようにも思います。
大阪は,全国的にも犯罪件数の多い都市で,治安維持が他の都道府県よりも求められているように思えますが,その大阪の治安維持の役目を負っている警察がこの体たらくということになると,その犯罪件数の多さもうなずけてしまうということになります。
この点についてはもう少ししっかりやってもらえなかったのだろうかと思ってしまうところです。
また,今後の対策も「証拠品」と書かれた段ボールや袋を用いるということで,思わず「小学生か」という突っ込みを思いつくところですが,それよりもこれまではゴミなどと混同しかねない管理をしていたのではと不安になります。
例えば,上記のような粘着テープは,一見すると単なるゴミですから,もしこれがほかのゴミと混ざれば捨てられても仕方ないわけで,これまでどうしていたのかが大変気になりました。
今回の件は不祥事として大阪府警に大きな汚名を残すこととなりましたが,昨日も書いたとおり大半の警察官は真面目にやっていらっしゃると思うので,今後の活躍に大いに期待したいと思います。
また思いついたら書きます。ではでは。
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