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 こんばんは。


 今日のニュースを見ていたら,昨年中止になった富津市民花火大会の中止において,かけていた保険の保険金が支払われないというものがあったので,取り上げてみました。

 昨年夏,千葉県富津市で花火大会が予定されており,その花火大会の市民実行委員会では万一花火大会が中止になった時のために大手保険会社のイベント中止保険に加入していました。
 この保険に加入に当たって,実行委員会は,損保側に,事業予算書を提出して査定を受けました。保険料は集まった寄付金から約28万円を必要経費として納めたということで契約を締結したということでした。
 この花火大会は1963年から続いていて,それまでの歴史で一度も中止になったことがないということですが,去年は台風の接近を理由に中止になってしまいました。
 その後,実行委員会は,損保側に,保険金を請求したところ,損保側は,当初「経費としてかかった約575万円分が保険の適用となる」という説明をしていたそうです。
 ところが,今年1月,損保側から,「寄付金による催しはイベント中止保険の適用外」という連絡があり,保険金の支払いを拒まれたということでした。
 実行委員会は,花火大会は寄付金で成り立っていると再三説明した上で損保が加入手続を進めたと反論したものの,損保側は支払はできないという姿勢を崩さなかったということです。
 損保側は,保険商品の説明が不十分だったことは認めているということです。

 このニュースを見ていて,おそらく多くの人が損保の対応に違和感を感じたのではないかと思います。
 損保は,事情を知りながら保険加入契約を締結したものの,損保側において誤った説明をしていたにもかかわらず,いざ保険適用の場面が来ても対応が硬直過ぎるということですから,理解を得られにくいのではないかと思われます。

 ただ,法的に,実行委員会が保険金請求権があるかといえば,おそらく難しいと思います。
 というのは,保険というのは金融商品であり,商品である以上は適用場面も決まっていますので,誤った商品に関する契約をしたことは問題であったとしても,その商品の適用を受けるということは難しそうだと思われるからです。

 では,実行委員会側は何らの請求権もないのでしょうか。

 まず,無意味に支払わさせられた保険料については返還請求を出来ると思います。
 しかも,虚偽説明で意味のない商品を買わせられたのですから,過去に遡って請求可能かと思いますが,どれだけ遡れるかといえば時効の問題があるでしょう。

 次に,もしも他の損保において類似商品がある場合で,かつそちらの類似商品では寄付金による催しについても保険の適用範囲内である場合には,今回の虚偽説明によって他の商品を選択しようという選択肢を奪われたのですから,それを根拠とする損害賠償請求は考えられると思います。
 この場合,損失の全額が請求できるかどうかは,類似商品の内容や性質によるため何ともいえませんが,ある程度の損失が補填される可能性はあると思われます。
 ただ,実行委員会側も,加入したイベント中止保険の約款等をよく確認しなかったという過失があると思われ,計算上請求できる金額からある程度の過失相殺がなされることが予想されます。

 そのほかにも何点か考えられるものはありますが,それでもある程度技巧的な構成を検討する必要があると思われ,いずれにせよ単に保険金請求をすればよいという単純なものとは違うように思われます。
 ただ,法的な請求権とは別に,おそらく今回この保険契約を締結したのは誰でも名前を知っている大手損保会社でしょうから,そのような会社が硬直的な対応を取ることで社会的な信用を失うことを考慮して,ある程度の支出を検討する可能性もあります。
 それでも,金融業者たる保険会社としては,理屈が許さねば支払は難しいでしょうし,やはり交渉の軸は認められそうな法律構成を組み立てることから考えなければならないのだろうと思いました。


 今日の阪神ですが,理想的な勝ち方を出来たと思います。

 まずは1番2番でチャンスを広げた後で,4番大山さんがホームランで先制し,失点後も中押し,だめ押しと点を入れて,終盤は自慢の中継ぎ陣であるジョンソンさんとドリスさんで締められました。
 今日はまさに投打が噛み合った展開というべきであり,これが阪神にとって理想の試合運びだったと思います。
 失点はしたものの,これぞ阪神にとって完勝といっていい試合だったと思います。

 その試合運びができたのは,先発高橋さんが,2ランホームランを打たれた後は,2塁も踏ませない安定した投球を見せてくれたからだと思います。
 前日は中継ぎ総動員の試合でしたから,今日の高橋さんは試合を作ってほしいと期待していましたが,7回4安打2失点と合格といえる活躍ぶりだったと思います。
 今日の勝因は色々とありますが,その中でもやはり高橋さんの貢献は極めて大きかったと思います。

 打線は比較的悪くはなかったとは思いますが,読売先発ヤングマンさんが4回途中までで5四球ということでよくなかったことも大きな決め手だったと思います。
 読売は,中継ぎ投手陣が弱いため,早い段階でそれなりに点をとって,先発が仕事をして逃げ切るというスタイルが勝ちパターンとなりますが,今日は先発もよくなく,打線も序盤の2点以降はあまりパッとしなかったため,ヤングマンさんの降板によって逆転しようという雰囲気も弱くなってしまったのだろうなと思いました。

 昨日の代打満塁サヨナラホームランは気持ちのいい勝ち方でしたが,延長12回までかかった総力戦であり,阪神は大いに消耗してしまいました。
 その意味では,上記の通り今日は完勝であり,今日の方が昨日の試合より見ていて気持ちのいいものだったと思います。
 これで令和になってから阪神は読売に負けなしということで,4月時点ではどうやって読売に勝てばいいかわからなかったのに,今となってはその苦手意識もだいぶ薄れてきたように思います。
 いずれにせよ,読売に勝利できるというのは気分のいいもので,今日もご飯がおいしかったです。

 明日からは,この前のされてしまった広島さん相手であり,しかも今は大変に調子がいいですから,正直言ってかなり苦戦を予想しています。
 シーズン序盤の弱かった時が嘘のようで,今の阪神で勝てるのかはわかりませんが,それでも投打のバランスがいい阪神であればいい勝負はできるのではないかと期待しています。
 特に,明日の先発は,阪神の柱たる西さんですから,西さんがいい仕事をしてくれれば今の打線であればそこそこ点をとって逃げ切ってくれるのではないかと思います。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 22:51

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