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 こんばんは。

 ニュースを見ていたら,観光庁が企画した,外国人に無料航空券を渡して日本を旅行してもらい日本を世界に発信しようという案に関する予算要求11億円を財務省が却下したという記事を見ました。
 観光庁の見解としては,経済効果13.1億円,経済波及効果31億円とのことですが,財務省の見解は「本当に外国人客が増えるか疑問」「予算のばらまきになる」ということのようです。

 まず,原発事故を受けて外国人観光客が激減しているという現状を何とかしたいという観光庁の考えはよく理解できると思います。
 ただ,国の財政が困窮している最中,不透明な案にのっかってお金を吐き出すのをよしとしないという財務省の考えもまさにその通りだと思います。
 私としては,無料航空券というやり方には大いに疑問を持つものの,観光庁及び財務省の両者の発想を否定する気はありません。
 しかし,問題があるとすれば,そもそもこのような政策を通すか否か,予算の配分をどうするか否かの判断は,役人ではなく政治家の判断する領域なのではないかということです。
 無論,事実上の政策決定等について役人が大きな役割を担っていることは否定できませんし,むしろその役割を負ってもらわないと身動き一つ取れないでしょう。
 しかし,本来の筋道としては,まず役人レベルでの発案後,政治家に打診して,政治家の側でこの政策を実現するか否かを検討するというものでしょう。
 それにもかかわらず,今回の件については,あくまでニュースを見る限りはですが,役人レベルでの折衝で断念して終了という結末を迎えたように見えました。こうなると,政治家は,争点になるような重要課題以外では,役人の決めたことを国会に乗せるだけの役目しか負っていないように見えてしまいました。
 重要課題山積な中で酷な話なのかもしれませんが,観光庁と同様に観光へのてこ入れを政治家の方々がお考えであれば,一頑張りを期待したいところです。ただし,無料航空券のまま頑張るのであれば,できればご遠慮いただきたいと思いますが。

 また思いついたら書きます。ではでは。
三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 20:12

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