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 こんばんは。

 今日のニュースを見ていたら,今日の参議院経済産業委員会において,東電の廣瀬社長が,福島第一原発から放出された放射性物質について話をしたものがありました。

 まず,これまで放出された放射性物質は「セシウム134,137をあわせて2万兆ベクレルになるとみている(記事の原文ママ)」そうです。
 また,現在も大気への毎時1000万ベクレルの追加的放出があるということでした。
 海洋への放射性物質の放出については,当初は7100兆ベクレル放出されたと見られており,その後地下水の汚染などにより最大1日辺り200億ベクレルのセシウムが放出されているということです。

 他にも色々と話をしているのですが,今日は特に上記の点に注目してみたいと思います。

 先日のオリンピック招致活動の際,安倍総理は放射性物質について完全にコントロールしているという趣旨の話をしていましたが,結論から言うとこれが真実ではないということになったということでしょう。
 もしも毎時1000万ベクレルの追加的放出をしていることが完全コントロール下で敢えてやっているとすれば,それはもはや人類に対する挑戦のように思えますし,私はやはりコントロールできていないのだろうと思います。

 とはいえ,原発事故発生から2年半以上が経過したところでこのような重要情報が出てくるところを見ると,皮肉なことに放射性物質はコントロールできていないのに情報は相当程度コントロールできているように思います。
 正直言って,これまでの原発事故に関するポジティブな情報はあまり信用していなかったために,今回の件も案の定というのが率直な感想なのですが,これだけ放出されているとなるともはや除染など焼け石に水というほかないということが改めて認識されました。
 我が柏市はホットスポットの一つにカウントされていますが,それは原発事故当初の風向きと降雨の問題からでした。
 しかし,その後もこれだけの放射性物質が大気に垂れ流されているところを見ると,おそらくホットスポットなどそこら中にあるでしょうし,しかもそれは現在も増加中なのではないかと思います。

 このような事態になると,やはり当初チェルノブイリのように石棺するという方法もあったのではという気もしなくもないのですが,そうすると大元を断つことができないので今回の措置はある意味仕方なかったのかもしれません。
 とはいえ,大元を断つ措置をやるのに2年半経った今でもこれでは,やはり石棺の方がというようにも思ってしまうところです。

 こういう状況やこれまでの作業の失敗を数多く見る限り,やはり東電には当事者能力はないのではという気もしますが,それでは国が主導でできるのか,東電の処遇をどうするのかなど色々と検討課題が出てくるので,ここではその点は触れないことにします。
 しかし,少なくともこのような一大事の公式の発覚があまり報じられていない現実に疑問を大いに感じます。
 台風やヘイトスピーチの報道も大事だとは思いますが,私は国家の一大事である原発事故についてもう少し関心を持ってもいいのではないかというように思わずにはいられません。
 こういうのを報じるとオリンピック開催に障害になるのかもしれませんが,私がこのくらい東電や国に対して情報をきちんと伝えていないと疑問を感じるくらいですから,他国でもそれ以上に疑念を抱いていると思いますし,報じないことはむしろ害を拡大させるだけな様に思います。
 この点の責任問題は別にしても,少なくとも情報公開にもう少し積極的になってもいいのではと思いました。

 また思いついたら書きます。ではでは。
三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:14

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