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 こんばんは。

 今日ある記事を見ていたら,あるパソコン量販店での高額サポート契約に関する話があったのでとりあげてみました。

 この話では,80歳過ぎの男性が,パソコン量販店との間で毎月1万5000円の高額サポート契約を結ばされていたとのことで,解約にいったら最終的に10万円の契約解除料を支払わされたということでした。
 当初は,20万円の契約解除料を要求されたものの,交渉によって最終的に10万円になったということでした。
 サポート契約の内容はファミリーワイドプランを軸に様々なオプションをセットにされていたということでした。
 その中にはipad airの16Gの購入ではなくレンタルの契約もセットされていたそうです。
 男性はパソコンは購入していないそうで,パソコンの修理にいったところでサポート契約を結ばされ,総額で月額1万5000円になっていたとのことでした。

 この記事だけ見ていた限りでは,すべての状況が分かりかねますし,実際男性がパソコン量販店に赴いてどのような話をしたのか,結局パソコン修理を受けられたのかが分からない以上,この量販店が悪いと言い切ってしまうことには躊躇いがあります。
 また,サポート契約というものの内容についてもよく分かりませんし,この記事だけでサポート契約締結のことまで問題視してよいと言い切ってしまうのはよくないかもしれません。

 ただ,このような事案についてはかねてから何度か相談を受けたことがあり,その際に多くの顧客側は契約内容を理解しておらず,店員が親切に対応してくれたからいわれるがままにやった,訪問販売等ではなく名前のしれた量販店相手だから問題のある対応をしてくることはないだろうと信じていたという話をしていた記憶です。
 個人的には,パソコンのような一般人には一見取っつきづらい,知識不足がありがちな分野において,理解不足をいいことに,不要なオプション契約を設定して料金を支払わせるやり方には大いに問題を感じます。

 また,サポート契約の経緯やその内容についてはよく分かりませんが,契約解除料10万円については明らかに問題だと思います。
 これについては,消費者契約法等に基づいて無効ないし相当低額のものとなる可能性が高いように思われます。

 このような商法については何度か対応をしたこともありますが,問題点の一つとしては被害を受けた本人が問題に気づかない,もしくは気づくのが遅い点があると思います。
 なにせ無知を前提に契約をしてくるのですから,すぐに気づけるのであれば当然契約などしなかったでしょうし,その意味では社会に顕在化してくるのはまさに氷山の一角ということになるでしょう。

 また,この手の事案でやりづらいと思うところは,弁護士等に依頼するには被害額が弁護士費用と比較した場合に費用対効果に見合わないことが多いことでしょうか。
 高額の消費者事件の場合,弁護士に依頼をして交渉を進めたとしても,弁護士費用等の経費を支払ったところで返ってくるお金がそれなりにあります。
 しかし,最近私がよく目にする消費者案件は,被害額が比較的低額で,仮に法的に問題であろうとしたとしても問題化してお金を返してもらう過程において弁護士を使うには費用対効果が見合わないということをよく目にします。
 それがそういった業者の戦略なのだろうと思いますし,個人的にはそれを巧妙というべきか,それとも被害額が少ない点についてはまだ不幸中の幸いと見るべきか,評価には困ります。

 そのような場合,まずは消費生活センターへの相談がよいと思います。
 消費生活センターを交えての交渉の結果として問題が解決するケースも少なくないですし,自分が疑問に思っている点を確認するためだけでも利用されてもよいと思います。
 個人的には,弁護士を前面に出してこの点については話をすべきなのかもしれませんが,やはりある程度費用がかかるとなるとそれを強く押し出すというのもやりづらいです。
 ただ,千葉県弁護士会松戸支部などは,定期的に消費者系の無料法律相談会などを実施していたり,各地の弁護士会などもそういった活動をしていたりするので,そういうところを調べてみるのも良いかもしれません。

 泣き寝入りしてしまうと,この手の業者はまたやれると味を占めてしまうと思いますので,できれば誰かに相談をして活動を起こせるなら起こしてみるという考え方をして頂けるとと思いました。

 また思いついたら書きます。ではでは。

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三枝康裕 | よろずごと | -  | - | 22:49
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