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 こんばんは。


 先日よりニュースになっていた新養育費算定表について,12月23日に裁判所から公表されました。
 私としては,やはり仕事道具になりうるだけに一通り見てみまして,まだ分析などは足りないものの,一点気になった点について書いてみたいと思います。

 私が気になった点というのが,成年年齢引き下げの影響という点についてです。
 成年年齢について18歳に引き下げる改正民法が2022年4月1日から施行されますが,現在の養育費は20歳を前提に考えられていたことから,その成年年齢引き下げの影響によって養育費の支払いを改正法施行後は18歳までにとどめてよいかというのがこの問題意識となります。
 この報告によれば,養育費の支払義務の終期は未成熟子を脱する時期であって,個別の事案に応じて認定判断されるということで,未成熟子を脱する時期が特定して認定されない事案では20歳とされるというようになっております。
 そうすると,成年年齢引き下げの改正法の施行直前の時期からは,養育費について問題となる事案では,養育費の額だけでなく,子供がどの程度成熟したのかということも論点になるのだろうと思われます。

 正直言って,このことは割と面倒なことになったという印象です。
 つまり,成熟している子供については20歳まで養育費を認める必要がないという可能性を示唆したということですから,養育費の支払いを少しでも減らしたいという人にとっては,「自分の子供は一般の子供に比べて成熟しているのだから,養育費の支払いは18歳までにするべき」という主張立証が今後展開されることになると思われるからです。

 これまでは,成人が20歳ですから,養育費は20歳まで,大学卒業まで養育費相当のものを支払うかどうかは,養育費として認めるか,扶養料として認めるべきか,親の学歴が大卒相当であれば22歳まで認めるべきかなどという議論がありました。
 しかし,そこに成人が18歳で,我が子は他の子よりも進んでいるのだから,18歳までの養育費で十分足りるなどという主張が今後なされることになると思います。
 それがどの程度認められるのかは疑問の余地はありますが,それでもそういった論点が一つ増えることは解決まで一つハードルができることになるのだろうというようにも思います。
 また,例えば,他の子よりも成熟しているのだから,18歳以降は少なくともそれまでよりも養育費を減額してよいという理屈には使われそうな気もしますし,成人年齢が引き下げられたとなると詭弁と捨て置けない主張になってしまうのではないかとも思われます。

 今回の養育費算定表の改訂は,これまでの算定表に基づく養育費では実際の生活等を送るに当たって実体に合わず,子供の健全な育成等に支障になるというのが根幹にあったように思います。
 しかし,成人年齢の引き下げという論点がここに影響するのだとすれば,それは子供の健全な育成等に逆行する結果になってしまうのではないかと懸念されます。
 実際どの程度の影響が生じるのかは,成人年齢引き下げの改正法が施行され,事例が蓄積されないとまだわかりませんが,それでも上記のような反論が展開される余地ができたのだろうと思いますし,個人的には養育費関連の事件に若干厄介な要素が加わったという印象を持ちました。


 阪神にいたジョンソンさんですが,パドレスに入団が決定しました。
 日本に帰ってきた牧田さんが抜けたところに入ったわけで,選手としての特徴は違いますがその穴を埋める形になったと考えてよいのでしょうか。

 年俸は2年で5億4500万円という報道であり,正直言ってなかなか高額だという印象です。
 それでも,阪神であれば,高額年俸選手が複数人退団した今季であれば,本気を出せば支払えない額ではなかったようには思います。
 ですが,ジョンソンさんには子供が生まれたばかりですし,日本とメジャーが同等条件であればメジャーを選ぶのは当然だと思いますから,この結果は致し方ないだろうと思っています。

 日本であれだけ活躍したジョンソンさんですから,きっとメジャーでも活躍してくれるものと信じていますが,一点気になるのは,ジョンソンさんが連投を嫌っていた点でしょうか。
 ジョンソンさんは中継ぎ投手ですから,連投も覚悟しなければならない立場であるところ,阪神時代は連投を嫌っていました。これはパドレスでも同じようにするのでしょうか。
 もしも連投しない条件で契約したのであれば,よほどジョンソンさんが高く評価されていたのだと思われ,個人的には大変嬉しい限りではありますが,日本での実績だけでそこまでメジャーが譲歩してくれるというのはありうるのか,なんともわかりません。

 しかし,以前からアッチソンさんやボーグルソンさん,マイコラスさんなど,日本球界で活躍してメジャーに行った選手は何人もいましたが,ジョンソンさんも同じ道をたどるということになったわけで,これが一つのルートと考えられるようになっているのだろうかと思う次第です。
 もしもマイナーリーグなどでこのような道筋が一つの一考すべきルートと思われるようになれば,より上質な外国人選手の補強ができるようになるのだろうと思います。
 そうなれば,外国人スカウトの優秀な日本の球団は非常に強くなると思いますので,それは一ついいことなのかもしれないと思います。
 その点,阪神は,投手の獲得については非常に優秀なのですが,野手についてはなかなかうまくいきません。
 今年はボーアさんとサンズさんが新加入となりますが,両者ともそれなりに実績のある方であることはわかっているものの,本当に活躍できるのか,我々としてもスカウトの目を判断してみたいところです。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 22:59

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