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2020.02.11 Tuesday
 こんばんは。


 今朝,野村克也さんが亡くなったというニュースが入ってきました。
 先日,金田さんの式に出席していた際には,車椅子ながら元気そうにしている映像を見たことがありましたが,それからあまり時間が経たないうちにこのようなことになるとは大変驚きました。

 野村さんといえば,阪神ファンの私としては,阪神暗黒時代最後の監督として大変心によく刻まれております。
 監督として就任するという話が出たとき,まさかあの野村さんが阪神に来るのかと驚いたものでしたが,阪神にやってきてから色々と周囲との軋轢などはあったものの,それでもあの限られた戦力の中でよくやってくれていたと思います。
 当時,パワプロというゲームをやっていた際,阪神でプレーすると,坪井さん,新庄さん,和田さんなどは打撃で期待できそうなものの,それ以外の選手はなかなかミートカーソルが厳しく,常に強振でやっていても同じという感じでした。
 また,投手陣も,藪さん,川尻さんは高い能力をもっていましたが,なかなか投手運用にも苦労しそうな感じでした。

 そんな限られた戦力を用いた奇策としては,やはり遠山さん,葛西さん,伊藤さんといった中継ぎ投手陣の起用方法でしょう。
 今でも語り継がれる遠山,葛西,遠山という投手起用は,まさに限られた戦力の中でなんとか左キラーと小山さんを複数回登板させようという苦肉の策として野村さんがひねり出した戦略だったと思います。
 あの時期,F1セブンなどいろいろと考えて売り出そうとしていたものの,結果につながらず,結局3年連続最下位で阪神を離れることになりました。
 監督を離れた理由は,成績よりもサッチーが刑事事件沙汰になったことだったように記憶しています。
 当時はミッチーサッチー騒動に世間が揺れていましたが,もしも今あのような事態となれば,ネット上でもっと大炎上していたかもしれませんし,そっちの方が理由で野村監督が阪神を離れるようになったかもしれないとも思えます。

 とかく,野村さんの監督人生の通算勝敗を見ると,阪神の3年間がなければ最終成績はもっとよかったのではと思うところもあります。
 ただ,個人的には,阪神監督就任以前も野村さんのことはある程度存じ上げていましたが,阪神の監督になってからその人柄などを関心を持って知ろうとしましたし,その結果人間関係の軋轢は様々あれどもやはり偉大な人だと思うに至りましたし,私としては阪神に来てくれてよかったと思っています。

 野村さんの功績は数しれずですが,やはり捕手というポジションの評価が大きく変わったことが挙げられるのではないかと思います。
 捕手のリードや,盗塁対策,クイックモーションの本格的導入など,野球の歴史を十年程度進めた存在だったのではないかと考えております。
 飛ばないボールが使われていた時代にあの打撃成績はまさに素晴らしいの一言に尽きるかと思いますが,それとともに捕手としての活躍ぶりを考えると,いろいろな名捕手はあれ,日本野球の歴史上ではナンバーワン捕手であることは疑いないと思います。

 私も,ある程度野球を調べると野村さんの考えにぶつかるところがあり,その著書を何冊も読ませていただきましたが,野球に関する基礎が大変しっかりしていて,それがあるからこそ応用的にこのようにしてきたということが書いてあったりしまして,本当によく考えて野球を分析し,取り組んできていたのだとしみじみ思いました。

 それだけに,今朝の訃報は大変残念というほかなく,私もなんと言っていいのかわからないくらい悲しいです。
 野村さんと繋がりのあった方々のコメントをいくつか読ませていただきましたが,その方々は野村さんを本当によく知ってたのでしょうし,私が感じた喪失感などとは比べ物にならないものだろうと思います。
 その知識,知恵をもって,もっと学ばせていただきたかったですが,今後は野球界にたくさん存在する継承者たちに期待するしかありません。

 おそらくヤクルトさんと阪神の今季初の試合は追悼試合になるのだろうと思いますが,パ・リーグの方もかつて在籍された旧南海さんたるソフトバンクさんと楽天さんの試合は同じく追悼試合になるのでしょうか。
 いずれにせよ,多くの人に惜しまれている方なのは間違いないと思います。
 心からご冥福をお祈りします。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | スポーツ関連 | comments(0)  | trackbacks(0) | 21:53

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