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 こんばんは。


 今日のニュースを見ていたら、国側指定代理人が裁判手続において録音したというものがあったので、取り上げてみました。

 裁判は横浜地裁横須賀支部の民事事件における弁論準備手続で起こったということでした。
 弁論準備手続は非公開の手続で、裁判所が当事者ごとに話をする手続の際に国側指定代理人が一旦退席した際、指定代理人が書類ファイルを席に置いていったということですが、その下に点滅している録音機があったということでした。
 裁判所がその点を国側指定代理人に問いかけたところ、国側指定代理人はうっかり録音してしまったと述べたということでした。
 しかし、裁判所がデータを確認したところ、少なくとも2022年7月以降の裁判期日が録音されていたということでした。

 この件は、法曹関係者でなければなかなかわかりづらい問題のように思います。
 上記の通り弁論準備手続は非公開なのですが、その非公開手続において詳細に議論をして争点を詰めようとしたり、場合によっては当事者個別にざっくばらんな話をして和解の見込みがあるかを確認することが行われたりします。
 特に、和解の関連の話がされる場合には、裁判所からその時点における心証が開示されたり、当事者側からどの程度であれば和解できるかという話がなされたりすることがあります。こういった話は当事者個別に話がなされることが多いですが、それは相手方には自身の和解のライン等を知られないようにするためであり、そういう秘密が守られるからこそ裁判所限りとして意見を述べたりすることができるようになります。
 そのため、当事者が個別で話をされるような手続においては一方当事者にその内容が無断で知られてしまうことは大きな問題となり、裁判所もそこでの情報は慎重に取り扱おうとするのが一般的です。
 それだけに、ここでの情報漏洩はいわばネタバレに近い問題が生じることになるため、手の内を知られてしまい、戦略等が漏れて不利な状況となってしまいかねません。

 そういった死活問題であるため、私が担当する事件では、個別に話をする場面では、私は自身が退席するだけでなく、必ず自分の事件記録等の荷物も持って退席します。そうしないと、相手方や裁判所に対して録音しているのではという疑念を抱かせかねないからです。
 過去に経験した中には、同席での手続ではありましたが,弁論準備中に相手方弁護士が録音していることが発覚したことがありました。その際は、ペン型の録音機を用いており、相手方弁護士がメモをとっている手元のペンが光っていたことからそれを指摘したところで発覚したというものでした。その件は、本来は懲戒相当だとは思ったものの、実質的な害が生じておらず、相手方弁護士も改めるという話をされたため、不問にしました。
 しかし、私は、この経験から、相手が弁護士だったとしても、録音等のルール違反をする方もいるのだと思い、相手方の録音の可能性については関心を払うようになりました。

 今回の件はまさにそれが行われたという事案であり、弁護士であれば懲戒相当、しかも処分の中でも相応に重い処分が科せられる類型のものと思います。
 これを国側が行ったということは非常に罪深く、本来信頼されるべき国家自体がルールを無視し、信頼を損ねたという重大な問題であると考えています。
 しかも、記事によれば常習的に行っていたように思われ、こういった卑怯な行いを国という看板を背負った人が行ったということは率直に信じがたいとすら思える蛮行であったと思います。
 国側は行政権の問題かと思いますが、それが三権の一つである司法権での手続においてこうした行為を行うことは、他の三権を軽視する行いとも思いますし、到底許容できない問題であると思います。

 私としては、公平であるべき裁判所においてこういったことが二度と起きないよう、この件はより広く報じられるべきだと思いますし、極めて厳重な処分が科せられなければならないと思っています。
 今後法務省から回答がなされるということですが、それについては関心を持って待ちたいと思います。


 今日はCSファイナルステージ第1戦目が開催されましたが、阪神は残念ながらいいところがほとんどなく大敗しました。

 阪神打線はそこまで強力ではないのですから、阪神の勝利は投手陣の仕事が前提になるのですが、残念ながら先発西さんが5失点してしまい、この時点で試合は完全に崩れてしまいました。
 西さんも失点したくてしたわけではないでしょうし、今日の球審のストライクゾーンと西さんがうまくかみ合わなかったこともあったと思いますが、これだけ失点してしまうと普段の試合でも阪神は勝てないでしょうから、どうしようもないと思いました。

 西さんだけでなく、打線も9安打で1得点と精彩を欠いたと思います。
 内容を見れば長打もありましたし、そこまで悪かったとは思いたくないものの、それでも数字を見れば困ったと思うところではあります。
 原口さんの誤審と思われるスイングについては疑念を持つものの、かといってこのジャッジが試合の勝敗を分けたとまではいうつもりもないので、こういう面もあわせて今日は仕方がなかったと思うしかないということでしょう。

 CSファイナルステージは首位チームに1勝のアドバンテージがありますので、阪神が今日勝てればいけるかと思っていたものの、まんまと負けてしまいましたから、一層不利な状況となりました。
 とはいえ、せっかくここまできたのですから、もう少し楽しませてもらいたいと思うばかりです。
 明日の先発予定は藤浪さんということですが、果たして明日の藤浪さんの調子はどうなのか、それがまず気になります。
 藤浪さんは崩れさえしなければ勝てると思いますから、それを期待したいと思います。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:37

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