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 こんばんは。

 今日のニュースの中で,東電が以下の様な主張をしたというものがありました。

・原発から飛び散った放射性物質は東電の所有物ではない。
・したがって,東電は除染に責任を持たない。

 本当にこのような主張がなされたのか否かは,いつものマスコミ不信のせいからかすぐに信用するということはしませんが,もし本当にこのような主張をしていたらということで以下少々お話しさせてください。

 法律の理屈をとやかく言うのは全部省略して結論だけ言えば,東電の主張は成り立たないでしょう。
 では,なぜ東電はこのような主張をしたのでしょうか。
 いうまでもなく,自身の責任の軽減でしょう。
 ただし,上記の主張を馬鹿正直に貫いて,自身に一切の責任がないと主張したいというわけではないのかなと思います。
 どちらかといえば,多少なりとも認められる芽のあるであろう主張をすることによって,これを交渉材料にして,少しでも責任の軽減をさせたい交渉することを考えているのではないかなと思っています。
 東電の立場に立てば,少しでも責任の軽減をしたいというように考えるのは当然でしょう。
 また,東電には国が何らかの名目でお金の援助をするでしょうから,完全に事故前の状態にするまでの除染義務があると言ってしまうのは国,ひいては国民に過剰な負担を課すことになることを考えれば,ある程度の責任軽減のための交渉は認めてあげてもいいのかなとも思います。
 しかし,私としては,その交渉方法として被害者の方々の神経を逆なでするような主張をすることは,交渉面だけをとって考えても失策というほかないと考えております。
 一般の方にしてみれば,東電は今回のような不合理な主張をして責任逃れをした上で,自分の会社を守ろうとしているように見えてしまうでしょうから,もう少しうまくやり様はなかったものかと思いました。

 そして,多少でも除染の責任の軽減をお願いするのであれば,自らが傷を負っているという形,例えば社員のボーナスをなくすくらいの措置を執る必要はあるのかなと思いました。
 東電は,本来は「死んだ会社」であり,それを色んな延命装置を付けて生かしてもらっている立場なわけで,倒産していればボーナスどころか給料もなくなっていたわけですから,そこはボーナスくらいなくさないと原発災害のために失業したり家を失ったりした人たちに納得をしてもらうことはできないのかなと思います。
 まあ,実現しないでしょうが。

 他のニュースでは,韓国で,テストの成績が全国1位になれなかったため,成績が母親に発覚するのが怖かったとして,母親を殺害したというものがありました。
 私は小中高と平凡な公立学校で過ごし,それほど成績がよかったわけではなく,受験にもそれほど力を入れずに生きてきました。それでも幸いにして,当時合格率3%弱の司法試験に合格し,今は弁護士として何とかうまいことやっております。
 そんな私にしてみれば,確かに進路を決する前から自らの進路に最良の環境にいることはよいことなのかと思いますが,結局最後はやるべき時にやれるかということが大事なのかなと思うと,やるべき時の前に過剰にいろいろなものを強いるのは酷なのかなという気がします。
 とりあえず,このニュースを傍目に,本当にやるべき時まで気長にのびのびとやることを許してくれた両親などに感謝することにしようと思います。

 また思いついたら書きます。ではでは。
三枝康裕 | ニュース | comments(1)  | trackbacks(0) | 18:35
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