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 こんばんは。

 今日のニュースを見ていたら,以前佐賀県で全ての新入生に導入されることとなった授業用のタブレットに関し,参考書などの電子教材のダウンロードにトラブルが起こっているというものがあったので取り上げてみました。

 トラブルは全36校のうち34校で発生しているそうで,その原因は電子教材の情報量が多いことによるということです。
 このため,端末を使った授業は当初予定よりも1ヶ月遅れ,早くても5月中旬頃になる見通しということです。
 問題の教材は計52種類,11の教科書会社が作成したもので,画像の多い美術,実験動画の含まれる理科などにおいて特にトラブルが見受けられるということです。
 授業時間内にダウンロードが終わらないどころか,生徒40人のダウンロードが完了するまでに8時間以上かかるケースもあったということでした。

 要は,容量の大きいデータを一度に大量の生徒がダウンロードをしようとしてしまったことが原因のように思われます。
 これを見て,そもそもタブレットにあらかじめダウンロードしておけばいいのにと思いました。
 容量の関係上,全てのデータをタブレット内に入れることが難しいのかもしれませんが,それでもこの学校であればこのデータという程度のものは入れておくべきと思います。

 あらかじめダウンロードしなかった理由がダウンロード作業自体が教育内容だったためかもしれませんが,だとすれば教える側はあまりにも無知だったというほかありません。
 普通に考えれば,多くの人数が一気に大容量のものをダウンロードするのは難しそうだと,理屈で分からなくても感覚で分かりそうなものですが,それに思い至らなかったということでしょう。
 そもそも,このダウンロード作業を生徒にさせる前に,教員や教育委員会側でダウンロードをするとどのくらい時間がかかるのか,スムーズに終わるのかという実験はしたのだろうかと疑問に思います。

 また,場合によっては,データはUSBメモリにデータを入れたものを経由しても十分タブレットで閲覧可能である可能性もあり,そのような可能性は検証したのだろうかと思います。

 と,もろもろ考えてみても,このようなことを実行したのが教える側ということですから,一般的な教科の教育自体はこれまで通りプロの教員により期待が満たされると思いますが,IT教育の方は相当怪しいなと思います。

 このタブレット導入については当初から色々と議論のあったところと記憶しておりますが,このような顛末を見ると,結局導入を考えた人たちはタブレットの性能やダウンロードなどの根本的なことを理解しないで導入したのではという疑義が生じます。
 そのために県からそれなりの補助支出がなされ,かつ生徒側も負担を強いられて強制的にタブレットを買わされたものの,買わせた側が無知であれば宝の持ち腐れになる可能性があると思います。
 私は何だかこのまま使いこなせずに終わってしまうのではないかというように重い,その意味では無意味にお金だけが支出され,タブレット業者関連が儲けて終いというように思えてならないのですが,こういうものを使いこなすにはそれ相応の準備が必要であるということを勉強する機会にはなったのだろうと思いました。

 また思いついたら書きます。ではでは。
三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:51
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