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 こんばんは。


 今日のニュースを見ていたら,国会における日銀ネットに関する議論についてのものがあったので,取り上げてみました。

 日銀ネットは,日本銀行金融ネットワークシステムという正式名称の金融機関の決済インフラですが,OSはウインドウズ,ブラウザはインターネットエクスプローラー(通称IE) に限定されています。
 マイクロソフト社は,現在IEの使用を止めてマイクロソフトエッジに移行するように勧めており,これを受けて日銀に対して他のブラウザ許可などの方針について質問がなされました。
 日銀のシステム情報局長は,信頼性の高いシステムを構築し,安定的な運行を確保することが必要なので,OSとブラウザは広範な利用実績があって他のハードウェアやソフトウェアとの互換性が高い製品を選んでいるということでした。
 そして,マイクロソフト社がエッジを推奨していることにも注意を払っているものの,他方でIEのサポートも継続していて,現時点では日銀ネットでの使用に支障を来すセキュリティ上の脆弱性は生じていないということでした。
 その上で,最新の動向に注意を払い,開発を検討するということでした。

 このコメントを見る限り,「開発を検討する」ということですから,おそらくまだ他のブラウザでの利用でのシステム構築について着手していないのでしょう。
 このコメントのいうとおり,現時点でIEに深刻な脆弱性はないのかも知れませんが,マイクロソフト社が他のブラウザへの移行を促している以上,遠くない将来にIEのサポートを終了し,エッジに注力するという体制になるのだろうと思われます。

 これを見ていて,日銀のセキュリティ意識についてやや不安を感じました。
 エッジがIEと比較して極端に安全だということではないと思うのですが,それでもエッジの方が安全性が高いという触れ込みであり,かつマイクロソフト社としてはエッジに注力する姿勢だということはわかっているわけですから,将来も見据えればなるべく早めにエッジに移行させておく方がセキュリティ面では安全だろうと思います。
 また,エッジの方がIEに比べて速度が速くなっており,金融を取り扱う日銀ネットの役割を考えた時にそのスピード感は重要なように思います。
 さらに,いずれ訪れるIEサポート終了時について,その時に初めてあたふたし始めれば,不具合が多く生じることも懸念されます。
 加えて,エッジが導入されたのはかれこれ3年前ですが,そこからある程度時間も経過したため,初期不良的な不具合もある程度落ち着いているかと思われ,もはや導入をしたとしても特に問題がある時期ではないようにも思われます。

 おそらく日銀としてはクロームやファイアフォックスなどのブラウザを使わないのでしょうから,エッジが将来移行する先であることも目に見えているわけですし,早々に移行させてしまった方があらゆる意味でよいのではないかと思います。
 確かに過渡期では問題が生じることも想定されますが,その過渡期問題はいずれどこかのタイミングで発生するのであれば,これを殊更恐れる理由もないでしょう。
 むしろ,日銀ネットの扱う情報の性質を考えれば,未だにIEを使い続けるのは色々な意味で弊害を生み出すのではないかと危惧します。

 私も時々仕事でいくつかの業界専用のサイトを使う時がありますが,その中には時代の進歩に取り残されたようなものも少なくないくらい見受けられます。
 そういったサイトは,自分のところが進化しなくても他に競合相手がいないことから気にしなくて良いと考えている節すら見受けられ,ユーザーが困ることをほとんど危惧していないとすら思われます。
 競争に晒されていないから,コストをかけて改善させる必要を感じていないということなのかも知れませんが,多くのユーザーがいて多少不便を感じていることを知りながら何もしないのは無責任だなと利用するたびに思うものです。
 こういった点にコストをかけることに抵抗があるのは何となく理解できなくもないのですが,時代を考えて対応してもらいたいとしみじみ思うものです。


 先日のオープン戦であまり出来が良くなかった阪神の藤浪さんですが,色々なフォームを試しながら,320球を投げたという記事を見ました。

 藤浪さん自身は真面目に自分の問題について悩んで対処しようとしているように思われるのですが,こんなに球数を投げていいのかと率直に不安を感じます。
 先日も相当な投げ込みを行ったという記事を見ましたし,この近い時点だけで1000球くらいの投げ込みを行っていると思います。

 分野は違いますが,私の受験勉強を思い出すと,例えば何かの単語を覚えようとしてたくさん書き取りをした時,その単語だけは覚えたものの,その単語の周辺との関連づけなどがあまり頭に入っていないということがあります。
 この時に悟ったのは,書き取りなどの作業量の多い学習方法は,非常に疲れも伴うため,勉強をした気にはなることから,充実感は得られるものの,学習効果は存外薄いということです。
 結局,学習効果をどのように定着させるかは,うまく定着させる方法を採った上で作業を行う必要があり,一時期やった大量の書き取りは作業量の割にはあまり効率が良くない方法だと思いました。
 藤浪さんの投げ込みは,色々なフォームを試しながらやっていたということなので,私のたくさんの書き取りとはまた違うのかも知れませんが,投げ込みも過ぎてしまうと効果よりも充実感が優先するようになってしまうのではないかと心配になります。
 特に,320球という切りのいい数字を見ると,投げ込みの効果ではなく,球数という数字をめざして投げていたのではないかという不安もあるのです。

 藤浪さんにスタミナがあることはよく知っているので,まだこのくらいでは故障はしないのかも知れませんが,それでも闇雲に投げるのはよろしくないように思います。
 藤浪さんの立場になれば,先日の結果を自分の中で払拭するためにも投げ込みという練習方法が解消方法になっているのかも知れませんが,それは感情の消化方法であって技術の向上の方法と違うのかも知れないとも思います。
 実際藤浪さんがどのような意識で投げ込みをしたのかわからないので,私の意見は的外れなのかも知れませんが,それでも多数の投げ込みよりも技術的な問題の事細かな検証作業を時間をかけてやった方が解決に近づくのではと思ったりもしました。

 いずれにせよ,今季こそ活躍してくれることを切に期待しています。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 22:47

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