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 こんばんは。

 今日は高嶋政伸さんと美元さんの離婚判決の件がやたら取り上げられておりました。
 個人的にはあまり関心がないのですが,一応この件を見てみた感想を書いていきたいと思います。
 大前提として,私が述べる感想は報道のされている範囲のものに過ぎないので,全ての事情を知った上での感想でないことをご留意ください。

 まず,今回高嶋政伸さんが離婚を希望する理由を見てみるに色々な事情があることがわかりますが,これをざっくりまとめると「性格の不一致」「考え方の相違」ということなのだと思います。
 私の経験上,裁判所の離婚判断において性格の不一致や考え方の相違というレベルで離婚が認められるケースは極めて稀であると思います。
 というのは,民法では離婚を認めるケースとして「不貞行為」や「強度の精神病」などのほか「婚姻を継続しがたい重大な事情がある場合」を挙げていますが,この事情に当たる場合は前記の不貞行為や強度の精神病に匹敵するだけの事情を要すると考えられているからです。
 そうすると,多くのケースでは「性格の不一致」や「考え方の違い」というところでは不貞行為や強度の精神病に匹敵するとは考えられないと思います。

 次に,「婚姻を継続しがたい重大な事情」としてよく挙げられるケースの一つに長期間の別居というものがあります。
 私の経験上,離婚が認められるために要する別居期間は一般的に5年前後かと思っていますが,これも具体的な事情によって長くも短くもなるというように思います。
 そこで,今回の件を見てみると,別居期間は2年3ヶ月ですが,同居期間が1年11ヶ月と別居期間を上回るものであったがために離婚を認める方向の判断に流れたのではないかと思われます。

 もちろん離婚の判断が下されるに当たっては別居期間以外にも色々な要素が考えられたのだと思います。それこそ,報道で出ていないような要素も考慮されたのではないかというようにも思います。
 ですが,私はこの別居期間と同居期間の長短というものがそれなりに大きく影響をしたのではないかと考えております。

 ただ,この判断は別居期間についての一つの考え方であり,敗訴の方向に流れる可能性もなくはなかったというようにも思います。
 ですから,その点の評価を争う価値のある判決であるとして控訴が検討されてもおかしくはないのかなという気がしました。

 とはいえ,もし高嶋政伸さんが本件において最終的に敗訴したとしても,多分再び同居することはないのではないかと思いますので,この裁判が終了した後に長期の別居期間を原因とした離婚裁判に再度打って出るのではないかという気もします。

 私は職業柄それなりに離婚事件を取り扱っておりますが,この性質の事件は裁判を進めるための証拠関係の問題ももちろんあるものの,精神的な問題も大きなウエートを占めると思います。
 裁判上の主張のやりとりは,法的な攻撃防御の問題のほか,心の削り合いという側面もあると思うのです。
 それは日常生活や将来設計などに大きく影響をし,安らぎがなくなることが一つの原因なのではというようにも思いますが,高嶋さんの件はそれとあわせて社会の注目や芸能人としての仕事にも大きな影響を与えたでしょうし,その精神的な打撃は通常の離婚事件のそれを超えるものなのだろうと推測します。
 それだけに,争いがなるべく長期に及ばないことを願ってやみませんが,かといって後々後悔をしないために主張と立証を尽くすべきとも思いますので,その辺りは何ともいいようがないところかなと思います。


 阪神が西岡さんと交渉をしたということですが,どうも1時間足らずで終わったようで,他球団と阪神の差別化が図れたのだろうかと心配になるところです。
 ただ,西岡さんのことも多少気になりますが,それよりも平野さんが残留するかどうかの方が気になります。
 平野さんは今年は成績が芳しくなかったですが,実績のある方だけに他球団に移籍されるのは阪神の戦力ダウンとともに他球団の戦力増強に資する可能性もあります。
 今日の交渉では平野さんの残留について結論が出なかったということですが,残留を願っています。

 また思いついたら書きます。ではでは。
三枝康裕 | ニュース | -  | - | 22:42
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