こんばんは。
今日のニュースを見ていたら,ある逮捕監禁事件の裁判に関するものがあったので,取り上げてみました。
この事件は,今年5月,7歳の女の子に「ボールをとって」と声をかけて,アパートの空き屋に誘い入れて監禁したというものです。
男は,監禁する際,女の子の両手首を結束バンドで縛りましたが,女の子は空き室に入って数分後に大声を上げて抵抗するなどして逃げだしたということでした。
女の子に怪我はなかったそうです。
男は,起訴内容を認めております。
検察の冒頭陳述では,男は職場での人間関係に悩み,女の子に対する性欲を抑えきれなくなって,事前にアパートが空き屋であることを確認し,わいせつ行為を録画する準備をした上で,1人で下校していた女の子に声をかけて犯行に及んだとのことでした。
男は,同じ裁判手続において,今年2月にも女の子をアパートに連れ込みわいせつな行為をした罪についても審理されるということです。
この事件において,男の弁護人は,「アパートにいたのは数分で,逮捕監禁罪に問えるのか争いたい」と述べているそうです。
まずは,5月の事件の女の子が,わいせつ行為をされることなく,怪我も負わずに逃げられてよかったと思いますが,それでも大変辛い記憶が残ってしまったことは大変残念です。
また,2月の事件の方がわいせつ行為も成功してしまっているようで,こちらについては非常に残念であるとしかいいようがありません。
被害者の方々の肉体的精神的苦痛が一刻も早く晴れることを願ってやみません。
本件では逮捕監禁罪の成立が問題となっております。
逮捕監禁罪においては,人の場所的移動の自由を奪う行為を行うことが問題となりますが,この犯罪に問うためには単に場所的移動の自由を奪う行為を行うだけでなく,その行為に継続性があることが要件とされております。
すなわち,人の場所的移動の自由を奪う行為がある程度継続するからこそ逮捕監禁罪に当たるという考え方をしているのです。
弁護人は,女の子がアパートの部屋に連れ込まれてから逃げ出すまで数分だったことから,この短時間では継続性がないのではないかということを争っているのだろうと思います。
なぜこれを争う価値があるかというと,逮捕監禁については未遂罪がないため,もしも逮捕監禁罪が成立しないのであれば連れ込んだ行為に関して暴行ないし脅迫罪等が成立するのみであって,法定刑は著しく軽くなる可能性があるからだと思います。
この点,継続性については,時間の長短は問わないというのが一般的な考え方です。
この考え方を前提とすれば,女の子がアパートの一室にいたのが数分ということですから,たとえ短かったとしても継続性はあると考えるのが相当なように思われます。
また,継続性がなくて逮捕監禁罪に当たらなかった例としてよく挙げられているのは,瞬間的に羽交い締めにして行動の自由を奪うという行為ですが,これはまさに瞬間的といっている以上,その程度の時間であれば成立しないのだろうと思いますし,数分あれば成立するようにも思われます。
ただ,具体的にどの程度というのは私も何とも言い難く,これが逮捕監禁罪に当たるのかどうかは関心があります。
逮捕監禁罪の成立の問題は別としても,この男は立て続けに同種事犯を犯しており,今後どこかできちんと悔い改める機会がなければ同じことを繰り返しそうにも見えます。
逮捕監禁罪の成立の問題はこの事件の一つの争点であると思いますが,それよりもこの男が今後どのように自身を更生させようと考えているのか,それこそが最も重要な事件であるように思いました。
阪神は,負けてはいけない読売をホーム甲子園で迎え撃った試合で,また負けてしまいました。
今日の負けについては,投手である菅野さんにタイムリーを打たれたこと,上本さんにタイムリーエラーが出たことがほとんどの敗因だと思います。
もちろん,打つべき時に打てない打線というのが大きな負けの要因であったことは間違いないのですが,それよりも「投手に打たれるな」という野球の鉄則に反したり,守備を軽視した布陣をしいていたり,そういったところが直接的に負けという結果につながったのだろうと思います。
読売の菅野さんは日本を代表する好投手であり,そんな菅野さんに対して極めて基本的なミスを繰り返していて勝てるわけがありません。
今日は負けるべくして負けたと思いますし,こんな試合をしていてはどうしようもないというほかありません。
今シーズンの阪神は,つまらない敗戦を繰り返してきて,CS進出がかかった勝負の時期で尻に火が付いてもう負けられないという状況になっていながら,まだこういったミスを重ねるのですから,今年の阪神はもはやどうやっても挽回できるだけの地力がないのだろうなと今日実感しました。
CSに進出しないとなれば,今年の阪神の野球をみられるのは後一月足らずということになります。
今年は時々いい勝ち方をした試合もありましたが,基本的には気持ちよく勝てた試合はほとんどなく,むしろどうしようもない負け方をした試合が大半だったような印象です。
このところは首脳陣もずいぶん学習してきたように思われ,一時期よりは采配はよくなってきたと思いますが,それでも負けが込んでいるというのはやはり単純に地力が不足していたのでしょう。
今年の阪神の成績をみれば,例年にも大きく劣るものであり,おそらく今年のオフは例年にないくらい厳しい処断がなされるのではないかと予想しますが,それも致し方ないことと覚悟して待つことにしようと思います。
また思いついたら書きます。ではでは。
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