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 こんばんは。


 今日のニュースを見ていたら,今朝の総武線で,痴漢をとがめられた男が線路上を逃走したというものがあったので,取り上げてみました。

 記事によれば,男は,電車内で,中学2年と高校2年の女子生徒2人から,胸や下着を触られたと指摘されたということでした。
 そして,生徒の一方が男の手を掴んでホームに降りたところ,男は「俺じゃない」と手を振り払って線路上に飛び降りて逃げたということでした。
 この影響で,総武線は約10分間運転を見合わせたそうです。

 先月くらいから,痴漢を疑われた男がホームから線路に飛び降りて逃走するという事件を何度か見かけます。
 この事件の背景にあるのは,おそらく以前ある弁護士が,痴漢を疑われた際の対処法について言及したことがあるのではないかと思います。
 その言及内容とは,痴漢を疑われた場合,そのまま警察に捕まってしまえばえん罪であったとしても有罪になる可能性が高いので,逃走するのがよいというものです。

 私も過去に痴漢を疑われた人について無罪を争って裁判をしたことがありますが,結果としては無罪を勝ち取ることはできませんでした。
 刑事裁判の基本原則に無罪推定の原則がありながら,このようなあやふやな証拠で有罪を下してしまうのか,日本の刑事裁判はどうなっているのかと思ったことは何度もあります。
 また,事件を認めず,裁判で争うとなれば,場合によっては身柄拘束が長期化してしまって,社会生活への復帰に大きな支障になることも懸念されます。
 そうすると,刑事事件として取り扱われたら最後という認識は決して間違っているとは思わず,この言及内容はおかしいとは言い切れないとは思います。

 とはいえ,もしも逃走の末捕まってしまったら,逃げたという事情が犯行を認めたからと解釈される可能性が極めて高く,その後に事件を争おうとしても不利に取り扱われる危険は十分にあると思います。

 ですから,私は個人的にはこの考えを勧めることはしませんが,それでも間違っていると言い切れないので,そこは個人の判断に任せるとしかいいようがありません。

 ただし,明らかに誤っているのは,本件のように線路上を逃走するという方法です。

 理由としては,まず鉄道事業法に違反するからです。
 鉄道事業法では線路内の立ち入りについて罰則を科しております。これは,先日松本伊代さんと早見優さんが話題となった件と一緒です。
 ですから,痴漢えん罪から逃げる手段として逃走方法として線路上を選択した場合,もしかしたら痴漢自体は無罪になるかもしれませんが,鉄道事業法違反については有罪となるため,結局のところ有罪になってしまいます。

 次に,線路内立ち入りをすることで電車が止まってしまい,運転見合わせを引きおこしかねません。
 これは多くの人に迷惑をかけるという倫理的な問題のほか,鉄道会社からの賠償請求の対象にもなりかねません。
 ですから,鉄道事業法違反という刑事責任のほか,賠償責任という民事責任も負う可能性があります。

 そして,逃走経路が限られてくることも上げられると思います。
 基本的に線路内は柵で囲まれていますから,線路外に出られる場所は限られていると思います。
 また,線路内は相当距離もあるため,逃走している側のスタミナの問題もあり,結局うまく逃げ切れるかどうかはなかなか難しい問題もあるでしょう。
 上記の通り,逃走の結果捕まってしまえば,痴漢をやったという強い疑いをかけられて不利益な取り扱いを受ける可能性があると思います。

 そのような意味合いを考えれば,最近よく見かける線路上の逃走については,本当に逃げたいと思ったとしても選択すべきではないと考えます。

 痴漢が卑劣な犯行で,それを強く罰するべきというのは当然だと思います。
 一方で,痴漢えん罪も問題であり,それを解決する一つの方法としてはやはり車内防犯カメラ設置なのかもしれません。
 予算の問題もあるので,私などが軽々にいえることではないのですが,防犯カメラの値段も昔よりは下がっていますし,被害が多いとされている路線については頃合いを見て導入を検討してもよいのではと思いました。


 今日のプロ野球ですが,読売の試合が逆転に次ぐ逆転でした。
 ただ,9回に点をとられすぎたところを見ると,流れというのは本当に恐ろしいものだと改めて実感します。
 これで広島さんは10連勝ですが,思えばこのスタートはあの阪神がお粗末な守備で敗戦した試合だったと思います。
 そう思うと,ここまで王者広島さんを調子づかせたのは阪神であり,あそこで阪神が普通の野球をしていればここまでにはならなかったと思うと,阪神は罪深いと思います。
 また,阪神が普通の野球をすれば広島さんも凌駕したのではと思うと,阪神は最強球団なのではと勝手に妄想をしたりしました。

 今日の試合ですが,緊迫した試合を決めたのは高山さんでした。
 阪神打線は,チャンスで決められない決定力不足がかねてから問題でしたが,ほしい時に打ってくれるというもっともありがたい一打を高山さんが打ってくれて,私は非常に満足しています。

 また,今日の勝利は藤浪さんのおかげというほかないものでした。
 藤浪さんは,8回1四球6安打97球と,まさに私が期待していたエースの働きを見せてくれました。
 今日の藤浪さんのすばらしさは,1四球という制球の良さにあると思います。
 今日は球速よりも制球を重視したような投球で,本来の持ち味とは違うとは思いますが,それでもこれだけの数字を挙げられるのですから本当に藤浪さんはエースになれる実力を持っていたということがよく分かりました。
 右のインコースを明らかに避けているようで,その点配球を読まれてしまうようにも思えましたが,たまに球が抜けて右のインコースに入っていくので,適度に警戒をさせられているともいえたと思います。

 こうしてみてみると,私がこれまで何度も言っているように,藤浪さんは自滅さえしなければ勝てる投手であるということがよく分かります。
 今日の投球は,まだ前回登板を怖がっているという気配が見えたようには思いますが,今日のような結果を積み重ねていけば過去を払拭することは十分にできると思います。
 藤浪さんの球威は非常に脅威ですが,一方で制球を乱している時は他球団もそれなりに対処してくるので,球威と制球をバランスよくとれるかがもっとも大きな課題のように思えます。
 その意味では,今日のフォームで今日のような投球をすれば勝てるという考えができれば,復活の足がかりになるように思いました。
 これが正解といってしまっていいかは分かりませんが,それでも一つの選択肢にはなると思います。
 この調子を続けられればエースとして活躍できると思いますし,次回登板を大いに期待できると思います。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:24
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