こんばんは。
今日の記事を見ていたら,ソフトバンクさんと阪神の奪三振率が高いというものがあったので,取り上げてみました。
奪三振率を見てみると,ソフトバンクさんが8.07,阪神が8.23と2球団のみが8を超えています。
他のセリーグの球団を見てみると,広島さんが6.77,読売が7.45,中日さんが6.88,横浜さんが7.48,ヤクルトさんが6.23と,やはり阪神がもっとも奪三振率が高いです。
この数値だけをもって投手の優秀さを図るには早計であろうとは思いますが,一つの指標にはなると思います。
この数値を見れば,阪神投手陣は他球団と比べても比較的優秀であったことが窺えると思います。
それでは,なぜこれだけ優秀な投手陣を擁しながら4位に止まったのかが問題です。
別の数値を見てみると,守備の指標を示すUZRでは,セリーグでは,広島さんが+28.3,中日さんが+23.2,ヤクルトさんが+9.1,横浜さんが+3.9,読売が−16.4に対して,阪神は−31.2とダントツに低い数字を示しております。
これを見れば,阪神の守備力が相当低いということは間違いなくいえるでしょう。
ところが,阪神のセリーグでの防御率は2位と優秀なのです。
そして,阪神野手陣の守備力を考えると,阪神投手陣の意識としては,ゴロでも球が前に飛べば守備がミスをして塁に出られてしまう可能性があると思うことは十分考えられます。
そうなれば,必然的に打たせてとる投球ではなく三振を狙いに行くべきという考えに行ってしまいそうで,もしかしたらこれが奪三振率の高さの原因ではと勘ぐってしまいたくなります。
狙っても三振をとるのは難しいですから,やはり阪神投手陣は優秀であろうと思うのですが,それでも守備への信頼のなさが奪三振率の高さの原因であるとすれば非常に情けなく思います。
投手陣が何とか三振を築き上げてようやくチーム防御率2位なのですから,守備陣がいかに足を引っ張っていたのかと思うところです。
また,今季の阪神はとにかくチャンスで打てる決定力を感じませんでしたが,そればかりでなくどうやら阪神打者の三振数はリーグでトップのようです。
これは,リーグトップの奪三振率を誇る阪神投手陣を,阪神打線は相手にしていないにもかかわらず,他球団からは三振を取られているということであり,ある意味非常に情けない結果だったと思います。
チーム長打率もリーグで最も低く,球には当たらない,当たっても単打で終わるということが多いという,非常に点が入りづらい打線であったことがよく分かります。
こうしてみてみると,阪神という球団は,投手陣が極めて優秀であるにもかかわらず,野手陣は打撃でも守備でも大いに足を引っ張っていて,それが今回の順位につながったという分析が正しいように思います。
数字で見てみなくてもうすうす気づいていたことではありましたが,こうして数字で改めて見てみると本当に悲しい気持ちになるものです。
去年の阪神は,貧打と中継ぎ崩壊が問題でしたが,今季は中継ぎの方はある程度修正できたように思います。
ですが,貧打の方は相変わらずで,来季に向けたメンバー構成を見るとまだ変革させないとこの状態が続くのではという懸念が強くあります。
特に,打撃もそうですが,守備の意識が低いことが非常に心配です。
プロ野球観戦でアマともっとも違うところは守備での何気ない動作の歴然とした差だと思うのですが,残念ながら阪神からはそれをあまり感じられませんでした。
身体能力が高いだろうというのは試合前の守備練習からある程度見えてくるのですが,技術面までは他球団に比較して問題意識を持ったものでした。
このままでは来季も同じように投手のがんばりに期待する以外ない試合運びになって行ってしまうのでしょうか。
来季の守備への変革としては,もっぱら福留さんがファースト,鳥谷さんがサードかセカンドにそれぞれコンバートすると思っていましたが,両者とも拒否しているという記事を見ました。
また,中谷さんもサード構想を拒否していたり,ドラフト1位の大山さんもサード一本でやりたいと意欲を見せているそうです。
守備位置を固定して専念した方が上達することに異論はなく,本人の感覚や技術,慣れの問題も考えれば,軽々にコンバートさせてよいものではないと思っています。
ですが,限られたメンバー構成というチーム事情だけでなく,体調の問題や年齢から来る衰えの問題は軽視できるものではなく,本人の意向を聞いてしまって休み休み使わざるを得ないというのでは安定したチーム運営を阻害すると思います。
意思の尊重は大事だろうとは思うものの,特に重視しなければならない守備力問題と安定運営の問題を考えれば,チームとして選手にある程度の複数守備を受け入れてもらわねば今季と同じ状況になってしまうと思います。
福留さんのように貢献してきた人に対してお願いするのも酷だとは思うものの,それでも上記のように投手の活躍に対して野手が足を引っ張って今季の結果に至ったという現実を考えれば,野手はある程度の地位の変更を受け入れざるを得ないのではないかと思います。
守備のことを考えれば,守備に定評のある大和さんと今成さんの起用の方法は来季大きく鍵を握ることになるだろうと思います。
また,野手の問題点を考えれば,ドラフト1位に野手をもってきたという考えも今となっては非常によく理解できます。
強いていえば,助っ人外国人にもう少し守備の評判のよい選手を連れてきていればというようには思うのですが,もしかしたら案外日本の野球に馴染むかもしれないので,そこは様子見だろうと思っています。
とりあえず,来季の阪神は守備を重視してやってもらわないと,投手陣が腐ってしまいかねませんから,もう少し何とかしてもらえるように強く期待しています。
また思いついたら書きます。ではでは。
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