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 こんばんは。

 去年大きな話題の一つであった野球賭博問題ですが,本日読売の高木京介投手が新たに野球賭博を行っていたということで,読売からNPBに告発されました。

 高木さんは,当初,笠原さんに名前を貸していただけで,笠原さんが自分の名前を使って野球賭博をしていたのであって自分は関係ないと述べていたそうです。
 しかし,高木さんは,これが作り話であると認め,野球賭博を認めたと言うことでした。

 これに伴って,ナベツネ最高顧問,白石オーナー,桃井球団会長も辞任することになったということでした。

 正直言って,今出てきたかということは思うものの,新たに出てきたこと自体に特に驚きはないというのが第一印象でした。
 去年なされた野球賭博の調査では,先の3名以外にいないという調査結果が述べられていましたが,これについては信憑性を疑っていましたし,これで幕引きをしようというのであれば野球界の自浄作用というものは期待できないと思っていました。
 ですから,今回新たに出てきたとしても,「やはりか」ということを思うばかりで,「なぜこんなことに」というようには思いませんでした。

 むしろ,かつての調査は一体何だったのか,一応の調査の形をとった上で,世間には賭博問題に向き合っているというポーズをとっただけのように思えます。
 今回の件が球団自らの内定調査の末に出てきたものであれば読売という球団に自浄能力があると思えるのですが,どうやら今回の件の裏には週刊文春の調査があるようで,結局他者からいわれるまで何もしなかったことになります。

 これが,もともと球団が把握していてとぼけていたのか,それとも本当に気づいていなかったのか,いずれにしても大いに問題だと思います。
 もしも気づいていないとすれば,どれだけお粗末な調査をしていたのかということになるでしょう。
 すなわち,通常調査を行うに当たっては,外部から行うよりも内部で行った方が重要情報が入手しやすいことはいうまでもなく,週刊文春側の調査としては読売が行う調査と比較して入手しうる情報に格差があります。
 ですから,読売が本気で調査をすれば,文春以上の情報を得ることは当然できたはずであり,しかもこれだけ球界の未来に関わる話ですから読売は本気で取り組まなければならなかったと思います。
 ですが,結局他者からいわれて初めてこの問題に気づいたのだとすれば,形ばかりの調査を行って世間に調査をしたとアピールしたのみであり,世間を欺いたといわれても仕方ないでしょう。

 そして,それだけの問題があると認識したからこそ,ナベツネさんほどの地位のある方が辞任するということになったのでしょう。
 それは,ある意味,先のオリンピック競技場問題や原発問題で誰も責任をとらない状況から見れば,まだ責任感ある対応だったということができると思います。
 まあ,比較対象が低すぎる者達ですから,それと比較すること自体失礼だと思うのですが。

 以前から出ていた噂を見る限り,もしも本気で調査をするならばこの騒動が高木さんだけで収まるとは思えません。
 そして,今のところ読売投手陣の範囲内の問題のみですが,本気で調査がなされれば私は読売打者陣どころか他球団にも影響が及ぶ問題に発展するだろうとも思っています。
 ただ,万一阪神からそのような選手が出たとしても,私は問題が一掃されるためであればやむを得ないと覚悟しています。
 今回問題として挙がっている高木さんは読売の中では優秀な中継ぎ投手であり,今年の戦力として計算していたでしょうから,読売のチーム構成としては大きな痛手だと思います。

 このようなことが起こりうると予見していたから,原さんが辞め,高橋さんが引退して引き継ぐことになったのではと思ってしまいます。
 私は高橋さんは好きな選手だったので,できればこんな問題でスケープゴートのように苦労させられるくらいだったら,この賭博の責任をとるなどの名目で一緒に辞任して解放させてもらった方がよいのでは思ったりもしました。
 ただ,責任感の強い彼のことですから,そういうわけにはいかないのでしょう。

 去年のクライマックスシリーズの阪神読売戦を東京ドームで3試合すべて観戦しましたが,そのうち観客席から,登板した読売の投手に対して
「いくら渡したら打たせてもらえるんだ」
「(打者が)打てるかどうか賭けよう」
「どっちが勝って決まってるんだ」
「この試合のオッズはどうなってるんだ」
などというたくさんのヤジが飛んでいました。
 座っていた席の問題もあるのは分かっていますし,中には擁護できないような下品なヤジもあるのは承知しています。また,その多くが芯からの言葉でなく,ただのヤジレベルであることも理解しています。
 ですが,このようなヤジの内容の一部でも,観客にとって事実だと思われてしまえば,もはや試合は成り立たなくなりますし,プロ野球に見向きもしなくなってしまうでしょう。
 賭博をした人達にとっては自分の財布の問題でしょうが,この事件は歴史を積み重ねて国民的スポーツに発展した野球を終わらせる可能性を持つ重大事件であると思っています。
 そして,これが重大事件であるからこそ,ナベツネさんほどの地位の方が辞任することになったのだと思います。
 もしも浅はかな嘘をつき続けてこれ以降も外部からの調査によって賭博をしたという人達が発覚してくれば,読売はこれ以上辞める人は高橋監督くらいしか出せないのではないかと思います。

 今プロ野球はオープン戦真っ最中で,これからシーズンへ向けて調整を行っているところです。
 ですが,その容疑者達はこの一件が気が気ではなく,練習に身を入れづらいと思います。
 もちろん,自らそれを述べてしまえば,これまでの自身の人生の意義の大半を見失うことにもなるのだろうと思うのですが,それでも後から発覚すれば巻き込むものが多すぎると思うので,自ら申告をしてもらいたいと思います。

 また思いついたら書きます。ではでは。

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三枝康裕 | スポーツ関連 | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:37
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