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 こんばんは。


 今日のニュースを見ていたら,ヤマトの未払い残業代が数百億円規模になる可能性があるというものを見たので,取り上げてみました。

 記事によると,ヤマトホールディングスが約7万6000人のグループ会社の社員を対象にサービス残業の実態を調べ,未払い分を支給する方針を固めたということでした。
 そして,支払総額は,数百億円規模に上る可能性があるそうです。
 人手不足のため,サービス残業が常態化していると見られているそうで,ヤマトは過去の未払い分を精算して,今後は抜本的な改革に取り組むということです。

 私は,時間外労働手当の関係の相談について,企業側からも労働者側からも相談を受けたことがある立場として思うことは,いわゆるサービス残業というものが世間で横行しているということです。
 それは雇用主側にしてみると企業経営のために致し方ないということなのかもしれませんが,一方で労働者側にしてみるとただ働きをさせられているということで,その考えには軋轢が大きいと思います。
 そして,公の場に出ない限りは,力関係でいうと雇用側が強く,労働者側は最終的にそれに従うという傾向が強いと思います。
 また,例えば退職後は人間関係を気にせずに時間外労働手当の請求を行うということもまま見られますが,一方で業界は狭いですから,これを行うと同業他社に情報が行き渡り,その業界での再就職が困難になるという話も聞いたこともあります。

 このような実体は,結局国が主導で変えていかねばならないことと思いますが,一方で法律を徹底させれば,サービス残業を前提に経営を行っていた企業は倒産危機に見舞われることとなります。
 自業自得という向きもあるのは分かりますが,一方で体力のない企業はそれでなくなってしまうため,最終的には雇用が乏しくなり,労働者側にツケが回るという展開にもなります。
 そう思えば,国が主導で変えるというのは,企業の体質を徐々に変質させていく努力からしていかねばならないということだろうと思います。

 先日の電通さんの痛ましい自殺事件を踏まえ,労働法制の適用の問題は社会問題となり,国の側もこれまでよりもそれを徹底しようという傾向が現れました。
 初めに電通さんのような大企業を対象としたのは,自殺問題という大きな事件があったということのほか,電通さんのような大企業をいわば「みせしめ」にすることで,中小企業にもそのうち法の適用について厳格化するという警告のようにも見えます。
 私は,その一環として,今回大企業であるヤマトさんが自ら労働法制の厳格適用,すなわち未払い残業代の支給という点に出たのではないかと思われます。

 最近,ヤマトさんについては,アマゾンさん等の通販の関連で非常に仕事量が増え,現場が混乱に陥っているという話を耳にします。
 通販を利用する傾向は,今後より顕著になることが予想され,ヤマトさんの負担は現時点で対策を打たないと今後より厳しくなる一方であろうと思われます。
 そうしてドライバーが離れていってしまうことを防ぐという意味でも,今回の未払い残業代の精算というのは一つ大きなきっかけになるかもしれません。

 一方で,そもそも「未払い」残業代というだけに,これまで本来支払うべきものを支払っただけで積極的に解釈せよといえるのかという批判は想像できます。
 なお,「残業代」といわれていますが,労働時間以後のものだけでなく,開始時間より前に行った労働や休日の労働等時間外労働手当について手当が支払われるというものなので,その点「未払い残業代」という言葉で誤解がないように念のため記載します。

 また,運送業界全体でサービス残業が常態化しており,ヤマトさんのような体力のある会社はここで支払能力を発揮すればいいものの,中小企業の運送会社はこの問題を契機に倒産することも懸念され,その意味ではパンドラの箱を開けたようにも思われます。

 おそらく今後もある程度大企業を対象とした労働法制の適用の問題がこれまで以上に出てくると予想されますが,その後は中小企業にまで適用範囲が拡大すると思われます。
 ですから,企業経営者の方々は,電通さんの件や今回のヤマトさんの件を他人事と思わずに,今のうちに対応を講じておくことがよいかと思いました。


 阪神は,このところ,日本代表とオーストラリア代表に連勝し,WBCに出場していれば一次予選を突破できた強さをもっていましたが,今日は広島さんにこてんぱんにやられました。

 今日の要因は,先発の小野さんが捕まったことでしょう。
 小野さんは,先日は140キロ後半の直球を投げていましたが,今日は平均球速が140キロ前半に止まり,球威からして先日のものに及びませんでした。
 特に,今日は三振を奪えなかったので,やはりいつもよりも球自体が悪かったのでしょう。
 しかも,広島さんのスタメンは多くが出場しておらず,いわば育成を目的としたメンバーに近い選手を相手にしてこれだけ打たれてしまったのですから,調子の問題があったとしてもやはりまだ一軍レベルではないということでしょうか。
 先日,小野さんは,イニングを限定すれば,対戦カードが一巡するくらいは活躍できるのではと述べましたが,もしかしたらその見通しも甘いのかもしれません。
 とはいえ,まだルーキーですし,その伸びしろはどう見てもまだまだ底が見えませんから,今後鍛え上げて活躍する日を期待したいです。

 一方,原口さんはタイムリーを打ちましたし,北條さんもほどほどにヒットを打てましたから,収穫は十分あったと思います。
 先日からのWBC代表との強化試合で阪神若手が結構強化できたと思うので,その点については積極的に評価できると思います。

 今日は打てませんでしたが,最近大山さんの打撃が開眼してきたように思われます。
 まだ体ができあがっていないので,開幕即スタメンという訳にはいかないでしょうが,それにしても1本目のヒットを打ててからずいぶん打撃がよくなりました。
 また,守備が大変よく,特にこれまで絶賛されていた送球は既にプロで十分問題ないレベルであるといえます。
 打撃については波があるのはどの選手でもいえることですが,守備があれだけできるのであれば打撃不振になっても彼を起用し続けられるレベルだと思います。
 ですから,ある程度体ができてきたら,徐々に一軍で起用して経験を積ませていけたら,かなりのレベルの選手になるのではないかと今から期待しております。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(1)  | trackbacks(0) | 22:04
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