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 こんばんは。


 今日のニュースといえば,座間の事件ですが,これについてはまだ全容がよく分かっていないので,現時点ではあまり言及することはできません。
 ただ,自殺サイト関連ということで聞いていたものですから,被疑者は自殺幇助や嘱託殺人の主張をするのだろうと思っていたのですが,自分で殺害したという趣旨の供述をしているようで,その点は若干意外でした。
 しかも,金目的ということも述べているようですから,これが真実であれば強盗殺人の可能性もあり,被害者の数をも考慮すれば,量刑は極めて重くなるのではないかと思われます。
 いずれにせよ,亡くなられた方々のご冥福を祈るばかりです。


 さて,今日取り上げるのは,先日から話題になっていた東名高速での進路妨害が原因で夫婦が亡くなった死傷事件についてです。
 今日のニュースでは,危険運転致死傷罪で起訴されたということでした。
 当初は過失運転致死傷罪で逮捕ということでしたから,この罪名のまま起訴されると思っていたのですが,この点意外であると思いました。
 危険運転致死傷罪のほか暴行罪でも起訴されているということです。

 危険運転致死傷罪は,過失運転致死傷罪と異なり,故意犯,つまり過失ではなく犯行を犯す意思を持って犯行を犯したという犯罪類型です。
 また,過失運転致死傷罪との違いとしては,過失運転致死傷罪では自動車運転に当たって過失によって他人を傷つけたときという広い範囲をカバーする犯罪類型であることに比べて,危険運転致死傷罪に該当するためには5類型のどれかに当てはまらなければならないという点です。
 おそらく,今回当てはまると考えられた類型は,妨害運転致死傷罪という類型だと思います。

 この類型は,人または車の通行を妨害する目的で,走行中の自動車の直前に進入し,その他通行中の人または車に著しく接近し,かつ重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為となります。

 この類型に該当するためには,まず人または車の通行を妨害する目的が必要となります。
 これについては,被害車両を停止させた後に胸ぐらを掴むなどしていたということですから,停止させる目的で加害者が車を走行させたという目的はありそうです。

 次に,上記の条文に該当する行為があるかどうかの問題です。
 記事を見る限りでは,抗争中の被害車両の直前に加害車両が進入して停車させたということはあったようなので,一応この点に該当しそうに思えます。
 ですが,被害者の方々が亡くなった直接の原因は,後続車による交通事故ですが,危険運転致死傷罪の想定しているところでは危険運転行為そのものによって死傷の結果が生じることのようにも思われます。
 記事によれば,停車させられてから3分後に後続車の事故に遭ったということですから,果たしてこの類型に該当するといって良いのか,問題になると思われます。

 検察は,被害車両を停車させた場所が高速道路という極めて危険であり,通常車両が停車するような場所ではないことなどを考慮して,あおり運転の結果として事故が発生した場合には危険運転致死傷罪の適用はあり得ると考えてこの罪名で起訴したのだろうと思われます。
 ただ,刑事裁判は,検察と弁護側の2当事者対立構造の中で審理されるわけで,検察の起訴はあくまで検察という一方当事者の主張に過ぎないものですから,これから裁判所がどのような判断をするのかが非常に注目されるところです。
 おそらく弁護側は危険運転致死傷罪の適用について争うのだろうと思いますから,裁判所の法律解釈の問題として本件に危険運転致死傷罪が適用できるのかが最大の争点となることでしょう。

 検察は,遺族の方々の心情を最大限に酌んで,できる限りのことをしようという職業倫理に基づいて法解釈を行い,このような起訴に至ったということでしょう。
 検察は自身の起訴内容が認められない見込みの起訴は避ける傾向にあり,それだけに今回の危険運転致死傷罪での起訴は相当思い切った勇気の要る判断だったと思います。
 ですが,それだけ勇気を持ってでも,どのような事故に危険運転致死傷罪が適用できるのかという先例を作ろうという意識があったと思われます。
 検察のこのような姿勢には当不当の反応があるのだろうと思いますが,その帰趨については関心を持ってみていきたいと思います。


 阪神ドラフト4位の島田さんですが,2塁内野安打を打ったという記事がスポーツ新聞の一面を飾っていたという書き込みを見ました。
 島田さんは俊足が売りの選手であり,なおかつ肩も強いということですから,非常に関心があります。
 打撃には難ありと聞いていますが,もしも出塁率が高くなれば赤星さんを継ぐ存在として球界を代表するリードオフマンに成長してくれるのではと大いに期待されるところではあります。
 ですが,大学野球の中での活躍ぶりでスポーツ新聞一面はやり過ぎというほかありません。
 これが人気球団阪神の力ということなのでしょうが,それにしてもほかにスポーツニュースはなかったのかと思わざるを得ません。
 昨日は日本シリーズ谷間の日であったことも理解できますが,それにしてもこれかというのは率直な思いでした。

 その日本シリーズですが,ソフトバンクさんが今のところ3連勝ということで,相当有利な状況に立っています。
 正直言って,戦力差であれば横浜さんよりもソフトバンクさんが強いのはその通りだと思うのですが,それにしても流れまでソフトバンクさんに傾いているというのはなかなか厳しい展開だと思います。
 短期決戦は流れのまま終わってしまうことが多いですから,明日の試合ではどこかで流れが変わってくれないとこのまま終わってしまうのではというように思えます。
 個人的には,日本シリーズが4戦で終わってしまうと,また阪神ドラフト選手の記事が一面に躍り出るなどなりかねないと思うと,できれば横浜さんにはセリーグ代表として意地を見せてもらいたいという思いがあります。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:13
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