こんばんは。
今夜は関東にも台風が接近しておりますが,今のところ地元ではさほどの雨風もなく,おそらく真夜中に通り過ぎるのみなのだろうと思います。
ただ,異様に湿気が高く,台風は確かに近づいているのだということはわかります。
明日は台風一過でものすごく気温が上がるそうで,10月から衣替えとして冬服を出そうと思っていたものの,今週いっぱいは夏服のまま様子を見ることにしようと思います。
さて,今日は台風が接近してきていたため,阪神はドームでの試合であったにもかかわらず試合中止としました。
観客の安全を守るためにはある意味なすべき対応であると思いますが,一方でまた中止になってしまって本当にダブルヘッダー待ったなしの状況になりつつあるのではと危惧しています。
そんな阪神ですが,昨日は藤浪さんが849日ぶりの完封勝利を挙げて勝ちました。
9回を5安打7奪三振2四球ということで,これが求めていた投球だったと改めて思います。
この試合は打線も4打点と援護してくれましたが,藤浪さん自身もヒットを打ちましたし,全体的な流れが阪神側に傾いた試合だったように思います。
これを見ていて,藤浪さんは復活したと考えていいのかという疑問が湧いてきます。
まず,この数年の藤浪さんの不調を思い返せば,投球自体は素晴らしかったものの,突如崩れて打ち込まれるという場面が多かったように思います。
その崩れるタイミングは,5回6回などの中盤が多かったようなイメージがありますが,1回から崩れる場合もあり,岩田さんのように中盤の回に崩れる法則性のようなものはないように思います。
何が崩れる原因なのかですが,イップスともいわれていますし,インステップを矯正したために崩れたフォームともいわれていますし,はたまた技術の問題ともいわれています。
結局その原因はわからず,なぜか崩れてしまって打ち込まれる,ただし崩れるまではまさに次世代エースともいうべき投球をするという,非常に扱いに困る状態でした。
このような状態は二軍でもしばしば見られましたが,二軍で調整していた際には,さすがに藤浪さんの敵になるような二軍選手は多くはなかったため,不調のはずの藤浪さんが大活躍してしまうのです。
それで一軍にあげてみても,やはり従前の問題は残ったままであるため,案の定調子を崩して二軍に戻るということを何度も繰り返してしまっていました。
そして,昨日の投球を振り返るわけですが,昔の次世代エースが帰ってきたかのような投球だったと思います。
個人的には,その投球のうち,9回に四球を出した後に崩れるかどうかがもっとも気になっていましたが,その点はクリアしていたことが非常に大きかったと思います。
また,球数も134球ですから,制球もあまり崩れませんでしたし,それで9回も150キロ出るあの球を投げられたら,まさに藤浪さんは日本のエースになりうる逸材だと思わされます。
球速はやや抑え気味とはいえ,それでも球は良かったですし,何よりカットボールのキレが素晴らしかったですから,これならばいけると思わされました。
ただ,これをもって復活と考えていいのか,ちょっと検討してみたいと思います。
まず,このところの3試合ですが,いずれも藤浪さんは勝利しています。
16日の横浜さん,22日の広島さんの試合ですが,いずれも5回93球,6回124球と,先発として最低限のイニングまでを投げつつも球数の多さから見て制球が安定していないことがわかります。
前2試合は,いずれもホームランを打たれており,4失点ずつということで,勝利投手にはなったものの,いつもの阪神打線であれば負けていたという試合だったと思います。
そう考えると,3連勝という見た目こそいいものの,ここだけみればまだ復活というには早いように思えます。
次に,藤浪さんは投手にもかかわらず打撃がいい選手ですが,勝っていたここ3試合では,9打席で4安打,2二塁打,1本塁打,5打点と,こんな野手がいたらいいなと思うくらいの素晴らしすぎる成績を誇っています。
打撃の調子が良いと投球もよいとは必ずしもいえませんが,打撃の調子の良さを見ている限り,今の藤浪さんの調子は決して悪いわけではないのだとわかります。
藤浪さんが一軍に復活してから投球がちょっと変わったように見えますが,特に昨日の投球で変わったと思ったのは,ある程度脱力した投球を維持したことでしょうか。
驚異的なことに,脱力しても150キロ前後が出るというスペックだからこそなし得るのだろうと思うのですが,脱力して制球を重視することで崩れにくいように工夫しているように思われます。
球がものすごく速いわけではないのですが,並の投手よりは素晴らしいですし,何より低めの制球ができていたことと,カットボールがキレていたことも考えれば,抑えめの直球が効果的だったように思えます。
一軍に復帰してから3連勝,しかも昨日の試合は非常に内容がいいということを考えると,やはりこれで復活してくれたのではと思いたいところです。
個人的には,このような投げ方での勝利をあと3回くらい収めてくれたら復活したのではと思いたいところです。
この3勝のいいところは,特定の球団からだけの勝利ではなく,全てが違う球団からの勝利なので,まんべんなくいろいろな打者に対して藤浪さんが通用していると考えられることです。
ただ,一回りする中で,当然対策を講じてくるでしょうから,そのような対策を講じられたとしても上回る力を見せてくれれば,初めて復活といえるのだと思います。
また,この3試合に共通しているのは,接戦ではなく,いずれも打線が有意な状態を作っていて,精神的に投球が楽だということです。
昨日の4点はまあまあ楽な精神状態のように思えますが,その前の2試合はいずれも20点,13点と,投手にしてみれば気楽に投げられる大量援護だと思います。
これが,もしも1点でも取られたら負けてしまうかもしれないという緊張した接戦であればどうなのでしょうか。
崩れる原因が精神的なものにあるとすれば,まだ一軍復帰後の藤浪さんは精神的な試練に直面していないかもしれず,それを見てみないと原因が精神面なのかどうかわかりません。
加えて,この3勝はいずれもアウェーでの勝利です。
ホーム甲子園は,ご存じの通り声援が大きすぎて,これがいい方向にも悪い方向にも作用することが考えられます。
それだけに,甲子園で藤浪さんが活躍できるのかということも一つの目安のように思います。
上記の通り藤浪さんが崩れる原因は正確にはわかりません。
それだけに何がきっかけなのかもわからないのですが,もしかしたら今の藤浪さんは崩れないように必死に抑えているのかもしれません。
それだけに,私は,あと3試合は見て,いろいろな展開の中で藤浪さんがどんな投球をするのかを見てみないと,今のところで復活と即断できないように思えます。
今の阪神の投手事情を考えれば,これからの連戦において藤浪さんが多投する場面が多いと思います。
CSに進出するかどうか別として,もしも今季中に藤浪さんが復活したという思えるならば,来季は明るいと思いますし,その意味ではこれからの試合が俄然楽しみになってきました。
他球団も,CS進出のために必死になって戦ってくるでしょうし,消化試合というのは少ないように思います。それだけに,藤浪さんの真価が見られる場面も多いでしょう。
残り試合が少ないのが寂しい限りですが,終盤についに登場した藤浪さんの本領を是非とも見てみたいものです。
また思いついたら書きます。ではでは。
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