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 こんばんは。

 今日は,最近実名入りで話題に上っている次長課長の河本さんの母親の生活保護不正受給疑惑問題について,法的観点から問題を整理してみたいと思います。

 この問題は,結構前からネット上ではそれなりに話題になっておりましたが,その情報の精度について検証が必要であったためもっと確証を得てから取り上げようと思っておりましたが,先日吉本興業がそれを認める内容の話をしていたため取り上げるに至りました。

 生活保護の受給要件を大ざっぱに言うと,
‘けない
∋饂困ない
助けてくれる親族がいない
ぜ入が最低基準以下
ということです。
 今回の問題は,´↓い魯リアしていると思われ,が問題になっているということです。

 についてなぜ設けられたかは,皆様もご想像の通り,生活保護とはあくまで国が認めた最終手段であり,最終手段を使うまでもない方については受給を認めないようにするためです。
 生活保護法上は,民法における扶養義務において扶養できない場合に生活保護を適用する旨規定されておりますので,民法上の扶養義務が認められるかが一つ問題になると思われます。
 民法上の扶養義務は,あまり世間で話題に上りませんが,よく話題に上る養育費の親族版のようなもので,親のように極めて近い関係にある場合は絶対的扶養義務,すなわち自分の生活をある程度犠牲にしてでも生活を守るべき扶養義務が課せられているという議論もあります。
 ただ,の判断は,私の経験上,一般家庭の収入の場合は,生活保護で支払われるお金並に世話をすることは難しいとして,比較的ゆるめに判断されることが多い印象です(なお,この考え方は市町村について違いますので,これはあくまで私の経験上の感覚です。)。
 また,親子の関係が極めて薄い場合もに当たると判断される場合もあります。

 そこで,今回の件について振り返ってみます。
 河本さんの収入は,一部によるとかなり収入があるという話もありますが,これについてはどこの情報が正しいかは分からないので触れないでおきます。
 ただ,彼が困窮しているという話題はあまり聞いたことがありませんから,少なくとも民法上の扶養義務を果たせるだけの収入はあったかもしれません。
 また,河本さんと母親の関係についても,色々なところでいわれているとおり良好なものであったとされているので,この点からもを否定できないと思われます。
 そうすると,現時点では法律違反といわれる可能性があります。

 そして,この違反は,扶養義務を果たせたであろう時期から違法状態ということになります。よって,収入上,親を扶養できるくらいの収入があった時期から受給終了まで違法ということになるでしょう。

 もし生活保護法違反となった場合について整理したいと思います。
 まず,不正な申請等によって生活保護を受給した場合は,受給者はこれを返還しなければなりません。また,不正受給でなかったとしても,市町村等が親族の扶養義務分を肩代わりしたと認められるような場合は,市町村等は扶養義務者に対して全部または一部を直接請求することができます。
 次に,罰則としては,生活保護法上,不正な申請等によって生活保護を受給し,または生活保護を他人に受けさせた場合は,3年以下の懲役または30万円以下の罰金となります。
 その他,生活保護は病院への交通費等を出してくれますが,本来もらえるべき分より水増しして領収証等を渡して生活保護からお金をもらっていた場合は詐欺ということになり,10年以下の懲役となります。

 私は,職業柄,本来生活保護をもらうべき人が市役所等ではねつけられるという姿をよく目にします。それは,市役所が,自立して生活してもらいたい,不正受給の方がいるから審査を厳しくしようという発想に立って対応してしまうからでしょうし,その理念も理解できるものであるとは思います。
 しかし,かといって生活の立て直しのために一時的に生活保護が有用なことは否定できず,これを受けられずに亡くなってしまう例もまま見受けられることを考えると,もらうべき人がもらえない事態はやはり問題だと思います。
 だからこそ,今回もらうべきでない事態であったとすれば,これは氷山の一角として厳重に対処されねばならない問題であると思っています。
 不正受給があったがために,審査が厳しくなり,もらえるべき人がもらえなかった,極論を言えば命さえ失ってしまった方もいるという重みを理解せず,安易にただでもらえるからと生活保護に飛びついた方については厳正に対処してもらいたいと思います。

 ある記事によれば,河本さんは芸人という職業柄不安定な収入状況の下,将来のために貯蓄すべきであったからやむを得なかったという反論がなされたということでした。
 しかし,不安定な収入状況が問題ではなく,民法にいう扶養義務を負っているだけの収入状況にあったか否かが問題であって,この反論は法の要件に当てはまらない気がします。
 また,色々なところでいわれているとおり,将来の絶対的安定を有する職業はほんの一握りですから,やはり芸人という不安定の度合いの高い職業を考慮しても,少なくとも2,3年以上安定して仕事があるような方からそのような反論はしていただきたくなかったです。

 ただ,私としては,今回の問題は生活保護という社会制度の問題もあると思いますが,同じく河本さんという名の知れた方の今後の人生にも大きく影響すると思います。
 芸能人は人気商売なので,ここでの対応によって世間の評判を落とそうものならば,今後の人生に大きく影響をしてしまうでしょう。
 ですから,私としては,彼の言い分ももちろん大事だと思いますが,これとあわせて今後生きていく上でどのような振る舞いをすることがよいのだろうかということもあわせて考えていかねばならないのだと思いました。

 また思いついたら書きます。ではでは。
三枝康裕 | ニュース | comments(1)  | trackbacks(0) | 21:04

Comments

私は医療関係者なので、生活保護の不正受給されている方々をよく見受けることがあります。
生活保護を受けているのに、高級車に乗ったり、ブランドのバッグを持っていたり、本当に生活保護?と思わせる方々がたくさんいらっしゃいます。
挙句の果てに、精神疾患者の振りをしたり(本当は正常なのですが)など、本当に悪質な方もいらっしゃいます。
本来、生活保護を正当に受けるべきな方が、医療費を3割負担ないし実費で支払う場面もあり、自治体も生活周辺を厳密に調査した上で、生活保護を認定すべきだと思います。
もっとひどい方は、病院から処方されたお薬を売って、お酒を飲んだり、ギャンブルに使われる方もいらっしゃいます。
個人情報に触れるかもしれませんが、実態を知っていただくために、思い切ってコメントさせていただきました。



  • [ごめんなさい匿名で・・・]
  • 2012/05/21 12:20 AM

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