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 こんばんは。

 今日のニュースを見ていたら,アメリカの研究機関が,シノラブディス・エレガンスの2つの遺伝経路を微調整してその寿命を5倍に延ばすことに成功したというものを見ました。

 この研究に関し,2つの変異をきっかけに得意組織の正のフィードバック・ループが生まれ,その相乗作用として寿命を5倍に延ばすことができたということでした。
 これを人間に応用できれば,人間の寿命を大幅に伸ばせたり,遺伝的相互作用に基づいたアンチエイジングの治療の一助になるかもしれないという見解が示されたそうです。

 このニュースを見ていて,確かにアンチエイジングが実現できれば人間の寿命は延びるのだろうなと思います。
 ただ,そのためには,真に人間に危険のないものなのかを検証するため,数え切れないくらいの生物での実験が行われるのだろうと思うと,何となく思うところがありました。
 また,生物実験が一通り検証された段階で人間にも実験的に適用するのでしょうし,その点遺伝子操作という極めて危険な手段に及ぶことに何とも抵抗を感じてしまうところです。
 ですが,科学の進歩というのはそういうものかと思うと,そういうものを一概に否定するわけにもいかないのだろうなと思います。

 このような技術がもしも確立したとすれば,おそらく人の命の長さが今以上にお金によって左右される世の中になるのではというようにも思います。
 というのは,今回の研究の効能がアンチエイジングだとした場合,それを国が保険診療として認めるのだろうかと思うと素朴な疑問が生じるからです。
 もちろん,一般的に治療方法として普及すれば保険診療にもなるのかもしれませんが,それはなかなか道は険しいのだろうと思います。
 そうすると,もしも保険診療でなければ,お金を持っている人とそうでない人では寿命が大きく異なる世の中になるのだろうと思い,今後寿命は体の丈夫さだけでははかれなくなって行ってしまうのだろうなというように思いました。

 また,もしも国民全体が安価でこれを利用できるとした場合,この国はどうなってしまうのだろうかという疑問もあります。
 寿命がそれだけ延びると,今までの定年制や年金制度では生活できない人が激増するでしょう。
 しかし,寿命が延びることで正比例的に仕事が増えるわけでもないでしょうし,若者が仕事に就けないという事態が今よりもいっそう広がるのではないだろうかという気もします。
 とはいえ,定年を今から固定して動かさないとすれば,寿命を迎えるまでの数百年はどのようにして生きていけばよいのか分からないようにも思います。
 そうすると,ある意味お金持ちだけが寿命が延びるというのは,残酷なようで理にかなっているというようにも思うのですが,果たしてそのような世の中がいいものかというようにも疑問が湧いてきます。

 と,考えれば考えるほど色々と疑問が湧いてきます。
 しかし,科学技術の発展自体は歓迎すべきことであると思うので,今後これがどのような発展を遂げるのか見守りたいと思います。

 また思いついたら書きます。ではでは。
三枝康裕 | よろずごと | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:34

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