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2016.02.03 Wednesday
 こんばんは。

 昨日の夜,清原さんが覚せい剤取締法違反で逮捕されたという一報が飛び込んできました。
 それから,今日一日のニュースはこれで持ちきりでしたが,いかに清原さんがこの手の件で関心を持たれていたのかということがわかった日でした。

 清原さんの薬物使用疑惑についてはずいぶん前から噂になっており,2年前には週刊誌でこれが取り上げられたこともありました。
 その後も,マスコミがずっと撮影を続けてきたということもあったようで,そのような中で隠れて覚せい剤を入手して使っていたということですから,非常に悪質だったと思います。
 今回の逮捕に関連する情報では,いつから,どのくらいの頻度で覚せい剤を使っていたのかは分からないので,過去に彼が述べていた覚せい剤を使ったことがないというコメントがその時点では嘘だったのかは分かりません。
 ですが,家からは未使用の覚せい剤や複数の注射器等が発見されたようで,これを見る限り使用が今回現行犯で逮捕される直前のみということではないように思います。

 世間では,彼が覚せい剤を使うかどうかについて関心を持っていたのですから,そのような最中で所持していたということになれば,世間を裏切ったというようにとらえられても仕方ないでしょう。
 清原さんは,一時期は仕事がないようにも見受けられましたが,最近はマスメディアにも露出するようになってきたようで,そのような時にこの事件を起こしてしまったのであれば,いろいろな人を裏切ったといわれてしまうでしょう。

 警察は2年くらい清原さんを捜査し続けてきたという報道を見ましたが,別に警察は清原さんを逮捕して貶めたいと考えていたのではなく,清原さんのような著名人に違法薬物を流せるルートを解明して,その背後にある反社会的な存在を検挙したいと考えていると思います。
 ですから,今回もっとも大事なことは,清原さんがどのようにして覚せい剤を入手したのかということでしょう。
 清原さんがそれを捜査機関に対して話をするかどうかが今回の捜査の最重要課題ですが,もしもこれを話さないということであれば,裁判所において清原さんが反省をしていないと解釈されることもあり得るでしょう。
 一方,後述するとおり,清原さんは執行猶予判決を受ける可能性が高いと思いますが,そうなると比較的早期に社会に出てくることになります。もしも入手ルートを捜査機関に対して話してしまえば,社会復帰後に入手先の関係者から恨まれる可能性もあるでしょうから,どこまでの話をできるのかというのは清原さんにとっては難しい問題かもしれません。

 今回は覚せい剤所持の現行犯逮捕ということですが,一般的にはこれから勾留という10日間捜査のために身柄拘束をされる手続がなされることとなります。
 この勾留という手続は原則10日,捜査の必要があるときは10日まで延長可能というようになっていますが,一般的には覚せい剤所持事犯の場合は延長されることが多いと思います。
 その理由は,覚せい剤所持で逮捕された際,覚せい剤の使用を確認するために尿検査がされることが多いですが,この尿検査の鑑定結果が出るのに10日以上かかることが多いからです。
 そして,20日の勾留を経た後,覚せい剤使用で再逮捕再勾留されることが多いと思います。
 ただし,覚せい剤所持の勾留の際に大半の捜査を行っていることから,覚せい剤使用での再勾留は延長されない10日で終わることが多いと思います。

 勾留期間が終わった段階で,覚せい剤取締法違反の場合,検察により裁判所に起訴されることとなりますが,起訴されて以降は保釈の手続が問題になります。
 保釈が認められるかどうかについては,証拠隠滅,証人威迫のおそれがないことが問題になりますが,その際にも上記の入手ルートを捜査機関に話をしたのかが大いに問題になるでしょう。
 また,保釈が認められるとすれば保釈保証金を裁判所に納める必要がありますが,清原さんの財力によっては相当高額の保釈保証金を納付しなければならないことになるかもしれません。

 覚せい剤所持と使用の初犯であれば,一般的には執行猶予判決が下される可能性が高いと思います。
 保釈されなければ判決が下されるまで身柄拘束が継続することとなりますが,執行猶予判決が下されればその段階が身柄が釈放されることとなります。

 このように見てみると,おそらく清原さんは近い将来身柄拘束を解かれ,社会復帰できる可能性が高いと思います。
 ですが,それからが本当の問題でしょう。

 まず,社会的な信用は大きく損なわれてしまったでしょうし,今後どのように生活をしていくのか,非常に大きな困難と直面することになると思います。
 これまではプロ野球選手として活躍し,野球関連の仕事をしてきましたが,今後はそれも難しいでしょう。
 かといって,これだけ名の知れた方となると,容易に就職もできないでしょうし,どのように生活のために稼いでいけるのか,非常に大変な事態となることが想像されます。

 次に,離婚して離ればなれになった家族は,今回の一件で非常に大きなダメージを被ってしまったと思います。
 特に,子供達との関係修復については非常に大きな困難が伴うことは想像に難くなく,再度子供達と関係を築いていくためには相当長い時間を必要とすることになると思います。

 第3に,覚せい剤は再犯率が極めて高い犯罪です。
 私も覚せい剤取締法違反事件は数十件担当したことがありますが,その経験からいっても覚せい剤の依存性というのは極めて深刻なものだと思っています。
 これまでの人間関係は切れてしまっても,反社会的勢力との関係は断ちがたいもので,誰からも手をさしのべてもらえないという行き詰まった状況は再び彼らとの関係を再構築し,結果再度覚せい剤に手を出してしまうという結果に至ることも大いに懸念されます。

 こうなってしまった以上,これまでの自分を見直し,今後どのように生きていくかということを今一度考える機会にしてもらいたいと思います。
 特に,今後は大変多くの時間が余ることになるでしょうから,これまでよりも考える時間は多くなると思います。
 考える時間が多すぎることは自分を追い詰めることにもつながりますから,それはそれで問題かもしれませんが,それでも長い目で見た時にどのように今後達振る舞うべきなのかをよく考えてもらいたいと思います。

 多くの方が,この事件を見て「残念だ」と述べていますが,私の野球ファンとして同じ言葉を発せざるを得ません。
 彼がどれだけの名選手だったのか,私もよく分かっているつもりですし,それがこのような状況に身を窶したというのは見るに堪えません。
 上記の通り,復活は非常に困難であろうと思いますが,ここが本当に落ちていくか上がっていけるかの分岐点だと思うので,何とか立ち直ってもらいたいと思います。

 また思いついたら書きます。ではでは。

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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:24

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