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2016.11.30 Wednesday
 こんばんは。

 先日ASKAさんが覚せい剤取締法違反で逮捕されてから,その報道は過熱しております。
 著名人の薬物事犯の再逮捕ですから,報道が過熱することはよく分かるのですが,先日ここで述べたとおり,報道陣のせいでASKAさんの車のエンブレムがとれてしまって,しかもこれを踏みつけられるということが起こるなど,行き過ぎた報道というのも目に付いているところでもあります。

 昨日までで問題になったものとしては,まずASKAさんの未発表のデモ音源が無断でテレビで流された件があったと思います。
 ASKAさんがテレビで流された後,電話口で開口一番「曲流したら駄目だって」といっていたにもかかわらず,それに対する対応はぞんざいなままで,特に謝罪の形跡も見られませんでした。

 次に,ASKAさん逮捕直前のタクシー内の映像がテレビに流出していた問題です。
 これについては,映像だけでなく,音声まで流されておりました。
 本日,この件に関して,タクシー会社が流したことを認めて謝罪しておりました。

 これらは報道で世間に流れたから発覚したことであって,おそらくこれ以上にASKAさんについて迷惑をかけていることがあるのではないかと想像してしまいます。

 ASKAさんは,現在覚せい剤取締法違反容疑については否認しており,自宅からは覚せい剤が出てきませんでした。
 そうすると,先日述べたように,ASKAさんが覚せい剤を自己使用していない可能性もまだ否定できず,無罪推定を前提に取り扱わないと,もしも無罪になってしまったら社会復帰を妨げてしまうことになるのではないでしょうか。

 今回のこれらの問題は,ASKAさんが犯罪を犯したという前提での行動であり,その前提は現時点では採用しない方がよいということは上記の通りです。
 それだけでなく,仮に犯罪をしていたとしても,このように行き過ぎた報道姿勢が許されるのかといえば,単純に不快になります。
 未公表の曲を流すのは創作者にしてみれば著作権というもっとも守られなければならない権利を踏みにじる行為ですし,タクシー映像の公開はプライバシー侵害でしょう。
 特に,タクシー映像の公開については,これがなされたことで,このタクシーを利用する場合には自分ももしかしたらこのようなことをされるかもしれないという危惧を客側に抱かせる可能性があると思われ,非常に深刻な問題だと思います。
 タクシー会社が大いに問題であることはいうまでもないのですが,タクシー会社も自分の意思で売り込んで公表することもないでしょうし,おそらくマスコミ側からの働きかけで提供することとなったのでしょう。
 そうすると,タクシー会社だけでなく,提供を希望したマスコミ側も態度も非常に大きな問題があると思います。
 ASKAさんは他人から監視されていると警察に訴えていたという報道を見たことがありますが,今回のタクシー映像の公開という事情を見れば本当に監視されていたのではと思ってしまいます。

 著名人の再犯事件について大きく報道をして,いわば「みせしめ」とすることで社会に警鐘を鳴らすというのがマスコミの使命であるとすれば,ある程度の報道はいいと思いますし,ASKAさん自身も著名人としてある程度までは受け入れるべきなのかもしれません。
 ですが,今回の一連の報道は行き過ぎた部分が多々見られ,ASKAさんの権利を踏みにじってまで得るべき情報だったのか,強く疑問に思います。

 昭和の時代はそういったところにお構いなしの報道が多かったと思いますが,このところはそれが多少収まって来ているのかなと思っていました。
 しかし,震災報道を見ていたり,今回の報道姿勢を見ていると,まだまだマスコミの姿勢には大きな問題が残ったままのように思いました。


 今日のニュースを見ていたら,阪神優勝で単位をあげると虚偽の投稿をした学生に賠償命令が認められたというものがあったので,取り上げてみました。

 これは,大阪大学外国語学部の教授が,学生がツイッターに「阪神が優勝したら無条件で単位をくれるらしい」という虚偽の情報を投稿をしたとして,名誉毀損で200万円の損害賠償を求めたという事件でした。
 大阪地裁は,名誉毀損を認め,学生に30万円の支払を命じる判決を下しました。
 判決によると,教授は,2014年4月の講義で「かつては阪神が優勝した場合,全員が合格するという教授もいたが,現在はそんなことはない」と発言したそうで,学生は教授の写真などに「単位くれるらしい」とコメントを付けてツイッターに投稿したそうです。
 投稿は,多数のニュースサイト等に転載され,教授を揶揄するコメントがネット上に流れるなどしたそうです。
 判決では,「教授が正しい成績評価をしていないと思った人も一定数いたと考えられる」と指摘する一方で,「投稿は強い悪意に基づくものではなく,軽い気持ちだった」として賠償額を定めたそうです。

 個人的には,阪神が優勝するくらいのお祭り騒ぎを地元大阪でやれるならば,ついでに単位が大盤振る舞いというようにも思う心が少しはあります。
 ですが,一方で大阪大学ほどの名門の質の維持の問題を考えれば,さすがに虚偽情報を流したのは問題だったろうと思います。

 教授にしてみれば,講義中に和ます目的で話した冗談が世間に流布して,適切評価をしない,気分で単位を配る人という印象を世間に持たれることは非常に問題でしょうし,訴えた気持ちは分からなくはないと思います。
 学生も,おそらく面白いだろうという悪ふざけ程度の意識しかなかったと思われますが,それでもそのような行為をしたらどのような結果が生じるのかあまり考えずにツイートしたのは,このところ世間で問題になっている事件について大学生なのに問題意識が乏しいかといわざるを得ないと思います。
 とはいえ,教授側も,冗談とはいえ内容と場所を選ぶべきで,そういったところが諸々評価されてこのような結論になったのだろうと想像しました。

 ちなみに,請求額に対して判決認容額が低いというようにいわれるかもしれません。
 ですが,名誉毀損の場合,多くがこの前後の金額になる傾向がありますので,名誉毀損事犯としては決して低いというようには思いません。
 また,法律上,請求した金額以上に裁判所が認められないというようになっています。例えば,裁判所が慰謝料300万円が妥当だと思っていても,請求額が100万円であれば,裁判所は100万円までしか判決で認容できません。
 ですから,通常慰謝料等について裁判上の請求を行う場合は認められると思われる金額から若干高額に請求するのが一般的です。
 よって,今回の請求額と判決認容額の関係は非常に一般的なものだと思いました。

 とりあえず,阪神がこういうニュースで取り上げられるのもとばっちりだと思いました。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(1)  | trackbacks(0) | 23:42

Comments

マスコミって本当、芸能人の覚せい剤のニュ−ス好きですよね。
ブラジルでは墜落事故でサッカ−選手が大量に命を落とす悲惨な事故があったというのに扱いが小さすぎます。

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