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 こんばんは。


 今日のニュースを見ていたら,所有者不明土地が720万ヘクタールに及ぶというものがあったので,取り上げてみました。

 所有者不明土地とは,相続登記が適切に行われていないなど,所有者が直ちに判明しなかったり,分かっていても連絡が付かなかったりする土地のことをいうそうです。
 民間の研究会において,所有者不明土地が2040年に約720万ヘクタールに達する見込みであるということでした。
 北海道本島の面積が約780万ヘクタールですから,その約9割に相当する数字で,経済的損失は類型で約6兆円にも及ぶということでした。
 今後の死亡者数とアンケート調査に基づいて算出した相続未登記率の将来予測を用いて,40年までに約310万ヘクタールの所有者不明土地が新たに発生すると予測されているということで,今年6月に公表された16年時点の推計値の約410万ヘクタールを足すと,約720万ヘクタールに及ぶということでした。
 16年時点での経済的損失は約1800億円だそうですが,人口減少などに伴って所有者不明土地は今後加速度的に増加する見込みで,40年の損失額は役3100億円に膨らむということで,17年から40年までの類型では約6兆円に達する試算だということでした。

 私も仕事柄相続未了の不動産を良く目にすることがありますが,この原因は相続がいつまでになされなければならないという期限がなく,ペナルティも特にないことだと思います。
 もちろん,期限等を付けてしまえば,遺産分割協議で問題になっている案件について十分に審理を尽くせない等と問題が生じることは明白であり,期限を設けることがいいことだとは思いません。
 ですが,相続未了でも特に現時点で支障がないと考えた場合,遺産分割協議書作成,それに伴う印鑑証明書の添付,不動産移転登記手続等の面倒ごとを経る必要がないと考えて行われないこともしばしばあります。

 相続は,一度放置すると,大変なことになります。
 具体的には,時間が経過すると,相続人が亡くなり,その子供が代襲相続人として相続人の地位を引き継ぐことになると,相続人の人数が末広がりに増えていくことになります。これまで私が担当した相続事件では,相続人が100名を超えたということもありました。
 相続人の人数が増えれば,その人数分だけ個人個人の主張も増えて解決が難しくなります。
 また,見ず知らずの相続人がたくさん生じてくることもあって,そのような人は自分が相続人であることを知らず,相続手続に協力を得ることも難しくなります。特に,相続手続への協力を仰ぐ際には,書類に実印を押印してもらった上で印鑑証明書をもらう必要が生じることが多く,振り込め詐欺が横行する昨今において,見ず知らずの人から突然頼まれてそのようなことを協力的に行おうとする人が少ないかもしれないという問題もあります。
 さらに,相続人探しも問題になることが多く,私が手がけた案件ではブラジルやフィリピンなどに相続人が引っ越してしまって大変な目に遭ったこともありました。
 ほかにも相続人が増えることのデメリットが多く,相続案件を放置すると大変な目に遭うことは間違いありません。
 そして,一度面倒だと思って放置した相続案件は,次の世代になってより面倒になってしまい,さらに放置したくなるというようになってしまいます。
 そうして放置を繰り返した挙げ句,相続人がものすごい数にふくれあがり,かつ相続人を探すことも困難になったという顛末は容易に予想されるものです。
 誰かが中心になって相続問題を解決しようとしても,その中心人物にかかる負担が非常に大きく,解決を断念してしまうというケースも少なくないと思います。

 所有者不明土地の問題は,相続制度の問題点が大きく関わっていると思うのですが,一方でこれをどのように改正すれば解決できるのかも難しい問題だと思います。
 ただ,例えば地方で誰も手を付けないような不動産でも,道路拡大に伴う土地収用や,大規模施設が建設されることで土地の転売をもくろむ等の問題が出てきた際,相続がきちんと解決されていないと断念して大きな利益を逃すということにもなりかねません。
 結局法制度が変わるまではこの制度の下で対応せざるを得ないので,どこかでこの面倒ごとをクリアするように考えなければならないでしょう。


 今日はドラフト会議がありましたが,阪神は清宮さんを逃したものの,馬場さんとの交渉権を獲得しました。
 昨日までの報道では,社会人の有力投手の鈴木さんのどちらかという話を聞いていたのですが,まさか馬場さんに行くとは思いませんでした。
 ただ,馬場さんも速球派のよい投手で,ドラフト1位でどこかの球団が指名するだろうという噂は聞いていただけに,今後の活躍が楽しみではあります。
 馬場さんは,速球派で,変化球もいろいろと操れるようですが,一方で制球力に難ありという話も聞いています。
 一方で,大学4年のこの秋に制球力が改善されているという話も耳にしており,もしもそうであればあとは全体的な底上げができれば十分通用する投手なようにも思えます。
 阪神は守備力が弱いですから,馬場さんのような三振のとれる投手は理想的であり,今後の活躍が期待できると思います。

 阪神のドラフトを見ていると,他球団と比べれば非常によいとも悪いとも言えない感じで,それだけに来季に繋げるには申し分ないというように思っています。
 去年までは野手中心の補強でしたが,今季はドラフト1位と2位で両方とも投手をとりにいっており,やはり阪神の課題は投手,特に先発だという意識があるのだろうと思います。
 現在の阪神の問題点は,長距離の打てる野手と先発投手だと思うので,そのうち先発投手を埋め合わせようというのは合理的な発想でしょう。
 清宮さんが来てくれていたら,長距離砲が埋まったかもしれず,その意味では残念ではありますが,長距離砲は外国人助っ人で埋め合わせると割り切るならば長期的なチーム運営を考えると先発候補を何枚もそろえておくことはよいことだと思います。

 先発投手重視という考えの下では,阪神が台湾代表左腕の呂さんを獲得する見込みというのは,このドラフトのニュースよりも非常にわくわくさせるものだったと思います。
 呂さんは,まだ21歳で,150キロの直球と素晴らしくキレるスライダー,チェンジアップを使う投手で,オリックスさんも目を付けていたと聞いていました。
 おそらく,阪神の戦略としては,来年1年をじっくりと育成に充てて,メッセンジャーさんが日本人扱いとなる再来年から外国人枠の一つを使って先発投手として起用するのではないかと思われます。
 阪神は左腕の育成には定評があるだけに,若くて伸び代の豊富な呂さんの成長には大いに期待できると思います。
 私が映像を見た限りでは,あのスライダーは素晴らしいというほかなく決め球に適していますし,それに150キロの直球とチェンジアップで緩急が付けられるのであれば,磨かれれば相当活躍できるのではないかと思っています。

 今の時期は夢を見る期間なので,もっと楽しませてもらいたいと思います。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:10

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