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 こんばんは。


 今日は,注目されていた大津の園児事故の件について判決言い渡し期日でしたが,延期されたということでした。

 延期された理由としては,被告人が,それまで認めていた公訴事実について,一転して争うという姿勢を見せたからということです。
 被告人は,これまでの公判で公訴事実を認める姿勢を見せていたものの,昨年末のテレビのインタビューで,公訴事実の一方については争う趣旨の発言をしていたということでした。
 そして,検察から弁論再開の申立があり,その点について被告人に確認したところ,最終的に一方については争う姿勢に転じたため,公判を続行することになったということでした。
 裁判官からは,これまで時間があり,十分に弁護士と話し合うことができたはずなので残念だと注意したということでした。

 私がこれまで経験していた中で,認めていた事件が判決期日に否認に転じたということはありません。
 否認事件として対応していたものが,公判中に認めに転じたことは何度かありますが,認め事件が否認に転じたこと,ましてそれが判決期日であることなど全く経験もありません。

 それまでの弁護士との公判の打ち合わせが十分に行われていたかどうかはわかりません。
 ただ,私が弁護人として担当していれば,少なくとも公判手続が続いている中でテレビのインタビューなど受けさせることはしないと思います。
 なぜなら,そのインタビューの中で,裁判での発言と矛盾するような内容の話をしたり,揚げ足を取られるなどして不用意な発言をして,不必要に重罪になってしまったりすることを避ける必要があると思うからです。
 おそらく弁護士全般としても,被告人本人がマスコミ対応するというのであれば,事前に入念な準備をしたいと思うでしょうし,今回のインタビューが弁護士の了解のもとで行われたとはにわかに信じがたいところです。
 もしも弁護士の了解なく被告人がインタビューに応じていたのであれば,それまでの弁護士との打ち合わせも十分な意思疎通が図れていたとは思い難く,だからこそこのような事態になってしまったのではないかというような想像をしますが,この点は想像の域を出ません。

 今日が判決期日ということですから,それまでに必要な証拠の提出だけでなく被告人質問等も済ませたのだと思いますが,それはあくまで認め事件という前提でのものであったと思います。
 否認事件の場合,否認されている部分についてそれまでの証拠から認定することができるのかを厳密に検討する必要があります。
 また,もしも検察側が,それまでに提出した証拠は認め事件を前提としていたものであり,突然否認事件を前提とするのであればさらなる立証の機会をほしいと思うのであれば,それを与える必要も当然出てくるでしょう。
 さらに,すでに一度終わった被告人質問についても,否認部分について重点的に確認しなければならないでしょう。
 判決は期日までに作成できていたかと思いますが,事実認定をする都合上,その場で直ちに書き換えるわけにも当然いきませんから,改めて裁判をやり直すというのは致し方ないということになるかと思います。

 ただし,一度認めていたのですから,なぜ過去に認めていたのか,それをなぜ今になって否認に転じるようにしたのかという点から説明が求められることになるでしょう。
 また,それまで弁護側も認め事件を前提として主張立証を構成していたのですから,自ら立てた構成を崩して否認事件として戦うとしても,すでに出してしまったものを撤回することも難しいので,ここまで裁判が進んでしまったということは非常に難しい戦いになるのだろうと思われます。
 弁護士の立場としては,そういったデメリットを計算すれば,今更改めて否認事件としてやり直すことは一般的に反対したいところでしょうが,被告人が否認だというのであれば,無罪推定の原則を考えると,それに従うのは仕方のないことであったと思います。

 ただ,事故から8ヶ月以上経過してようやく判決期日にたどり着いたにもかかわらず,このようにやり直しをするというのは,被害者家族,遺族にとっては大変酷なことだと思いますし,許せないと思うことも当然だと思います。
 国家としても,裁判をやり直すということで,無駄に時間と労力を支払った分をどうしてくれるのかということもあり,無為に流された税金を思えばニュースを見ている我々も他人事ではないと思います。

 かといって,無罪推定の原則はあるわけですから,一から証拠を見直して,争点について十分証明できているのかを検討しなければならないでしょう。
 私から見ても,理不尽な思いは抱きつつも,無罪推定の原則に遡れば,再度のやり直しは致し方ないというように思います。
 ただし,もしも結果として公訴事実のすべてが認定されるような事態となった場合,おそらく本日言い渡される予定であった刑よりも重くなることは間違いないのだろうと思いました。


 阪神を数ヶ月足らずで去ったソラーテさんですが,ブレーブスとマイナー契約をしたという記事を見ました。

 個人的には,阪神を去る直前,モチベーションが低いと言って1軍帯同をせず,そのまま契約が終わった選手について,別の環境でまた野球をしようというのは釈然としません。
 確かに,ソラーテさんの起用について,ポジションをコロコロと変え,守備面での不調の様子も見ましたし,それが本人の意に反する起用だったのだろうと想像します。その点において,矢野監督の采配は非常に悪かったと思いますし,ソラーテさんに対しても同情的に思うところもあります。
 ですが,そうであったとしても,やる気がないからチームに貢献しないといった選手が,別のチームであればまた野球をしたいというのは,阪神を袖にしたというような印象を持ってしまいます。
 そう考えると,私としては,ソラーテさんについては,ブレーブスでの活躍を特に期待したいとも思いませんし,今後の動向についてはニュースが目に入った限度で見る程度の興味しかありません。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:20

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