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 こんばんは。


 今日のニュースを見ていたら、裁判官が誤って傍聴席入り口に鍵をかけてしまったというものがあったので、取り上げてみました。

 ある刑事事件の公判が開催されていたところ、その裁判を担当する裁判官ではない別の裁判官が傍聴席で裁判を傍聴していました。
 その際、傍聴席に入ってきた裁判官は、誤って傍聴席の入り口の鍵を施錠してしまい、一時的にこの法廷には人が入れず、非公開の状態となってしまいました。
 このことに職員が気づき、裁判を担当していた裁判官に報告したところ、その裁判官は休廷しました。
 そして、別室で検討した結果、裁判が公開されていない状態は違法な状態であったとして、検察官と弁護人の了解を得た上で、公開した状態で裁判をやり直したということでした。
 施錠してしまった裁判官は、無意識で施錠してしまったと話しているということでした。

 このニュースを見たとき、裁判官が無意識に施錠してしまうというのは何となくそうかも知れないと思いました。
 裁判官が法廷にやってくるとき、法壇のそばにある扉から入ってくるのですが、多くの裁判官は扉から入ってくる際に施錠していると思います。
 裁判官にしてみると、そこで施錠する癖がついてしまっていたとすれば、無意識に法廷に入る際には施錠するということをしてしまいそうだという、いわば職業病に近いようなものを感じます。

 そして、この裁判やり直しという判断については、私は妥当であろうと思います。
 憲法82条では裁判の公開を規定していますが、これは裁判を公開することで裁判が国民の監視の下に置かれ、裁判が公正に行われることを担保するためのものです。
 実際に傍聴席に人がいなかったとしても、いつ何時でも人が入ってこられる状況があればこそ、訴訟に関与する各人が公正さを持とうという緊張感のあるところで裁判をするということになるのでしょうから、人がいたかいなかったかというのはさほどの問題ではないだろうと思います。
 おそらく非公開状態のところでもこの裁判は公正に行われていたのだろうと思うのですが、それでも憲法の精神に則ってその建前を重視することは極めて重要なことであると思いますし、やり直しという判断は妥当だと思いました。

 検察官や弁護人は、訴訟に慣れているでしょうから、同じことを繰り返すかどうかよりも、スケジュールの問題がクリアできるかの方が関心があるかも知れません。
 ですが、裁判に慣れていない被告人にしてみれば緊張して臨んだ裁判をもう一度やり直すのは大変だったと思います。
 これをいい経験だったという言葉で消化するのはよろしくないとは思いますし、かといって二回目の裁判を味わった苦痛の分を量刑に反映させるという考えは裁判の公平性に疑念を生じさせますから反対です。
 そのため、被告人については大変気の毒ではありますが受け入れてもらうしかないと思いますし、その点について裁判所はよく被告人に謝ってほしいと思います。


 今日の野球の話は阪神の件ではなくソフトバンクさんの人的補償について取り上げたいと思います。
 山川さんをFAで獲得する代わりの人的補償として、今朝の段階では、西武さんはプロテクトリストを検討した上で和田さんを獲得する意向という記事を見ました。
 しかし、結果として、甲斐野さんが人的補償として選ばれました。

 個人的には、和田さんは先発ローテーションの一員であって、かつソフトバンクさんの功労者ですから、ここでプロテクトリストに入れていないとすれば非常に問題だったというようには思います。
 一方、甲斐野さんはソフトバンクさんの有能な中継ぎ投手であり、年齢も27歳と今後長期にわたって活躍の期待できる選手ですから、手放す対象としてはいかがかと思うところです。

 この点、ある記事では、ソフトバンクさんが和田さんをプロテクトリストに入れていなかったところ、西武さんが獲得を希望し、その後何らかの経緯があって甲斐野さんに変更されたということでした。
 邪推すれば、和田さんは先発ローテーションを担う存在ではあるものの年齢的に今後長期間の活躍までは難しいであろうということで、人的補償として獲得されないのではと高をくくっていたのではないかというように思いました。
 それにもかかわらず、和田さん獲得の意向が示されたということでやりとりがあったように想像してしまったのですが、もしもこのような経緯だとするとソフトバンクさんの首脳陣は何とも問題があったというように思います。

 ソフトバンクさんの選手はいずれも有能であり、プロテクトリストで残したい選手を守り切れないという事情はあったようには思います。
 ただ、それでも勝ちパターンの中継ぎ投手になり得る甲斐野さんを最終的に手放すことになるのは、率直にソフトバンクさんは大丈夫なのだろうかと思いました。
 山川さんの実績などを見れば有能な選手であることに疑いはありませんが、甲斐野さんを手放す経緯などによってソフトバンクさんのファンが疑念の目を向けることになるとするならば、山川さんが相当な数字を残さなければ納得を得られづらくなるように思いました。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:45

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