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 こんばんは。


 今日はコロナ感染者数が非常に多く、そのニュースがどこでも取り上げられていましたが、最高裁では交通事故の賠償実務に影響を与える判決が下されたので、それについて取り上げてみたいと思います。

 この判決は、交通事故によって後遺障害を受けた被害者について認められる賠償項目である逸失利益についてのものです。
 逸失利益とは、後遺障害によって、将来得られるはずであったお金を請求できるというものであり、現在一般的には一時金での支払いがなされています。
 これについて、問題となった事件では、小さいお子さんが事故にあって重度後遺障害を負ってしまったという場合、逸失利益を一時金ではなく毎月支払ってもらう定期金として請求したという事案であり、最高裁はこれを認めました。
 最高裁は、判決の中で、定期金賠償は金額変更の申し立てが可能で、障害の程度や賃金水準に著しい変更があれば是正が認められると述べております。
 また、定期金賠償は就労可能年数の期間において支払うという内容ですが、その期間終了前に被害者が死亡したとしても、特段の事情がなければ遺族への支払義務が継続するとしております。
 判決では、就労可能年数である18歳から67歳までの間、毎月約35万円を支払うという内容が確定したということでした。

 この判決は、交通事故の賠償実務に大きな影響を与えると思います。
 というのは、逸失利益について一時金と定期金という2つの選択肢ができたので、そのメリットとデメリットを考慮して選択して請求することが可能になるからです。

 従前一般的に行われていた一時金賠償のメリットは、一時的に大きなお金を手に入れられるので、事故後の生活の計画が立てやすくなります。
 また、例えば定期金賠償を選択した後、相手方保険会社が倒産してしまった場合、途中で支払いが滞るものの支払われる見込みがなくなることとなり、通してみれば金額的に損をする可能性もあります。

 一方、定期金賠償の場合、最大のメリットは中間利息控除がないことです。
 一時金賠償の際には、就労可能年数をそのままかけ算して逸失利益が計算されるのではなく、将来の利益に対する賠償を先払いで受けるということから利息を控除すべきという考え方の元で、よく就労可能年数に対応するライプニッツ係数をかけて計算します。
 このライプニッツ係数は、就労可能年数が大きくなるごとにその年数に対する係数の差が大きくなるため、長い目で見ると賠償金額がかなり減額されることが予想されます。
 定期金賠償では、その都度発生するという考え方であることから、この中間利息控除がないため、場合によっては一時金賠償の場合に比べてかなりの金額差が出る可能性があります。
 そのほか、逸失利益を平均賃金で計算するときは、一時金賠償の場合は事故時の平均賃金をもって計算することとなりますが、判決後に平均賃金が増加した場合には逸失利益も増額することができることとなります。
 一方で、平均賃金が減少した場合には、加害者側の請求によって逸失利益が減額される可能性もあります。

 こういった違いを意識しながら、一時金賠償と定期金賠償のいずれが有利かを選択して請求することが可能になるというのは、交通事故の賠償実務に大きな影響を及ぼすと考えられます。
 例えば、現在、むち打ち症について、逸失利益の計算基礎の期間に関し、14級は5年、12級は10年を目安として計算しております。
 これらの期間のライプニッツ係数は、今は5年の場合は4.580、10年の場合は8.530となっており、一時金賠償を選択する場合には5年の場合には約半年分が、10年の場合は約1年半分が定期金賠償に比べてトータルで受けられる額が変わることになります。
 そうすると、就労可能年数が比較的短期の後遺障害の場合には、一時金賠償ではなく定期金賠償を選択して受け取る額を増加させようという考え方をする可能性も否定できないように思います。
 おそらく、今後いろいろな事件に当たる中で、もっと定期金賠償の使い方について幅広く考えることもできると思いますが、いずれにせよ選択肢が増えたということは記憶にとどめるべきことであろうと思いました。


 阪神は、今季初の甲子園の試合で、これまで勝ち星のなかった読売と対戦し、見事勝利を収めました。

 勝利の立役者はボーアさんでしょう。
 それまでエラー2つと、甲子園は合わないのか、調子が悪いのかと心配していたところでしたが、そんな不安を感じさせないツーランホームランで、結果このおかげで今日は勝つことができました。
 エラーは頂けませんが、それでもこうして決勝打を打ってくれたことで、彼が阪神に来た意味というのが非常に大きいものではないかと思えるようになりました。
 開幕当初はまるで打てていなかったのですが、一度打ち出してからは非常に相手方チームにとって嫌な打者になってくれまして、今のところこれぞ助っ人外国人というような活躍です。

 また、ガルシアさんも、エラーなどに足を引っ張られつつも、よく踏ん張ってくれまして、彼の活躍は非常に大きかったと思います。
 結局ボーアさんのホームラン以外に点が取れなかったわけで、それでも勝てたのはガルシアさんの活躍あってこそだと思います。

 中継ぎでは、スアレスさんが160キロを出しただけでなく、非常によい活躍をしてくれたと思いますし、いい選手が獲得できたと思っています。

 一方、問題は抑えの藤川さんです。
 今シーズンに抑えで登板した試合ではいずれも失点しており、今日も極めて危ない展開でした。
 見ていてもストレートに球威がないように思われ、かつストレートでストライクを取れないように見えましたから、あの状態では今後も打たれてしまうのではないかと不安を感じています。
 日本での250セーブまであと5つということで、その記録を意識して起用しているのかもしれませんが、それでも今季のなかなか勝てていない阪神において、きわどい試合で藤川さんを抑え起用するのはチームにとってよくないことだと思っています。
 今は内容よりも一つでも勝ち星がほしいという時期ですから、記録がかかっていても、3点差付いている試合以外では今の状態の藤川さんを起用してほしいとは思えません。
 他の選手の頑張りを生かすためにも、ここは判断をしてもらいたいと思います。

 このところ雨での中止が続いていましたが、中止前の広島戦ではそれなりによかっただけに、このよい状態が途切れてしまうのではないかと心配していたものの、そこまで悪くはなかったので安堵しました。
 明日からは横浜さんですが、横浜スタジアムでは負け越しと苦汁をなめさせられました。今は、あの時よりは多少状態がよくなっていると思うので、なんとかやり返してもらいたいと思います。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:26
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