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 こんばんは。


 今日のニュースを見ていたら、高市総務大臣が悪質なネット投稿の発信者の特定をしやすくする方向でのルール改正を行っていると述べましたので、この件について取り上げてみました。

 記者会見によれば、ルール見直しについて、有識者会議から、7月の段階でできるだけ全体像を示す形で提言してもらう方向で進めているということでした。
 ただし、表現の自由を侵害しないように、刑法上侮辱罪や名誉毀損罪に当たりうる権利侵害情報の投稿が対象だということでした。
 また、森法務大臣は、侮辱罪について、現行法上公訴時効が1年であることから、相手方の特定にかかる時間がきちんと考えられておらず、適切な刑事罰のあり方を考えなければならないと述べました。

 私も仕事でインターネット上の書き込み問題についてそれなりに取り扱いますが、明らかに侮辱や名誉毀損、プライバシー侵害に当たる書き込みであったとしてもいつも問題になるのは情報開示までにかかる大変さです。
 具体的には、プロバイダ側がプロバイダ責任制限法を前提に開示してくれればよいのですが、そうしてくれないと裁判手続までやる必要が生じてしまい、一般の人たちにとって過大な負担となってしまったり、時間がかかってしまったりするからです。
 また、発信者情報開示の裁判を行っている間に、時間がかかりすぎて情報が削除されてしまうことを防ぐため、場合によっては仮処分の裁判も別途起こすことも検討しなければならず、そういった意味でもよほどなんとかしないといけないと思うくらいの確固たる覚悟と金銭的負担を理解した上でないと泣き寝入りになってしまうケースの多い類型の事件だと思います。

 ここで、こうした投稿を防ぐために、新たに不適切表現自体を規制するという見解がありましたが、すでに存在している名誉毀損、侮辱、プライバシー侵害以外に表現規制のカテゴリーを作ることは表現の自由を狭めることになり、個人的には反対です。
 表現の自由は、強い武器であるとともに、極めてもろいものでもあり、一度規制されてしまえば大いに弱体化する懸念のあるものでもあるため、仮に痛ましい事件などがあったとしても表現そのものの規制を設けるということに対してはやはり抵抗があります。

 また、匿名制を廃して、原則顕名制にするという考え方もあるようですが、これについても匿名だからこそ告発できたことも数多くあると思いますし、いくつかの事件をもって匿名制を悪だと論じるのは行き過ぎなように思います。
 匿名制に身を隠して他人を攻撃するという者が少なからずいることは間違いありませんが、そういった者に対しては発信者情報開示制度を充実させることで対応するのが合理的で、匿名制を排除するというのは極端かなという気がしています。

 そういうことで、個人的には、これまで発信者情報開示制度が使いづらく、一部の人しか利用しがたい状況になっていたものですから、それを改正しようという考え方については賛成です。
 むしろ、より使いやすい制度にするため、もっと早くやってほしかったというように思っていました。

 ただ、おそらく裁判に至らずに現在より迅速に発信者情報が開示されるのは、あくまで明らかな名誉毀損、侮辱、プライバシー侵害の投稿にとどまると思われ、どちらと解釈してよいか微妙な表現については今後も裁判手続に委ねざるを得ないのではないかと思われます。
 また、直接的な表現ではなく、隠語で他者を非難するような場合、どこまで対応できるようになるのかもよくわかりません。
 そういった意味では、制度改正がされた後、直ちに情報が開示されない程度の境界線上に乗るような表現が用いられた投稿が増えるように思われ、なんとなくいたちごっこの様相を呈するのではという懸念があります。
 ですから、今回の改正はあくまで着手の第一歩であり、改正後の状況を見ながら、今後定期的に改正を打っていかないと、結局手口が巧妙になるだけで今とあまり状況が変わらないという結果で終わってしまうと思います。

 ただし、個人的には、もしも今回の改正で、訴訟手続等の対象となった投稿については、仮処分の裁判をやらずとも時間が来て削除されるということがないように制度が変わってくれるのであれば、仮処分の手間が一つなくなるだけでもずいぶん変わるのではないかというように思うので、これは是非実現してもらえないだろうかとは思っています。
 いずれにせよ、7月に出されると言われている全体像というものを待ちたいと思います。


 今日からプロ野球の練習試合が始まり、阪神は広島さんと対決しましたが、ボーアさんがついにホームランを打ってくれました。
 これまで、潜在力は体格の通りあるものの、果たしてバットにボールが当たるのかと不安視していましたが、やはり当たると飛ぶなというのが素直な感想でした。
 ボーアさんは、一時期より体が絞れているように思われ、これからはさらに開幕に向けてあわせていくのでしょうか。
 個人的には、阪神の打撃戦力の問題や、外国人助っ人としての期待感、メジャーでの実績を加味すれば、最低20本は打ってほしいと思っていますが、果たしてどうでしょうか。

 今年は特別に外国人枠が5人となりましたが、オフにやたら外国人選手を獲得してきた阪神にとっては有利な展開だと思います。
 5人体制ならば、誰かが不調に陥ってもある程度様子を見ることも可能になりますし、実際ボーアさんがどこまでいけるのかというのを試しやすくなって、阪神の戦略の幅が大いに広がるように思います。

 投げては、青柳さんが4回無失点ということで、安心しました。
 このところ、藤浪さんの残念すぎる事件や、高橋さんのコンディションの問題、ガンケルさんの先日の投球等を考えると、阪神投手陣は開幕直前にしてピンチを迎えたと思っていましたが、ようやく朗報が出てきて、素直に安堵しました。

 ドラ6小川さんがメヒアさんのホームランを打たれた件については、制球の問題もありましたし、仕方ないでしょう。
 小川さんは非常にいい球を持っているので、これから磨いてもらえれば、今季中に十分戦力になると思いますから、今はいい勉強をしたと思ってもらえればと思います。

 今日の練習試合は、いろいろと思うところはあったものの、阪神が上出来かどうかという問題以前のこととして、野球が見られる喜びを久々に思い出しました。
 最近とんと忘れていましたが、やはり野球はいいなと思いますし、無観客とはいえやってもらいたいと心から思います。
 今日の東京の感染者を思うと、個人的には観客を入れての興行は当面控えてほしいといわざるを得ませんが、それでもやはり野球のある生活は充実するものです。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:44

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