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 こんばんは。


 今日のニュースを見ていたら,ナイキの厚底シューズであるヴェイパーフライが国際陸連によって禁止されるかもしれないというものがあったので,取り上げてみました。

 このニュースを報じたのは,いくつかのイギリス紙であり,ある新聞では今月末にも国際陸連の調査チームの調査結果がでるということでした。
 国際陸連の規則では,「競技に使用されるシューズはすべてのランナーが合理的に利用可能でなければならず,不公平なサポートや利点を提供するものであってはならない」と規定されており,これに抵触するかが問題だということです。

 ヴェイパーフライは,昨年のマラソン界を席巻し,特に非公認記録ではあるもののケニアの選手が2時間を切るタイムを出すなど話題になっていたと思います。
 また,今年の箱根駅伝では8割超の選手がヴェイパーフライを使い,10区間中7区間で区間新記録が誕生し,総合タイムは複数の学校がこれまでの最高タイムを上回る結果となりました。
 箱根駅伝の開催以前からヴェイパーフライのことは話題に上がっていましたが,それがまさに実証される結果となったわけで,選手の努力が背景にあったのはもちろんのことではあるものの,それにしてもこれまでの記録を大きく塗り替える成果に,やはり違和感を持った人も多かったように思います。

 このような騒動は,過去に水泳の水着のときにも話題に出たように思います。
 ですが,あの水着は,1人ずつの特注品で,1人では着用もできないようなものだったと思いますが,ヴェイパーフライはシューズの中では高い部類であるものの手が出せないくらいの価格ではなく,「すべてのランナーが合理的に利用可能で」あると思います。
 ですから,問題は,「不公平なサポートや利点を提供する」かどうかということなのでしょう。

 ヴェイパーフライの性能はやはり他のシューズとは違うのでしょうから,その意味では使っている人はサポートや利点を受けているというように思います。
 ただし,他のシューズも大なり小なり技術的な要素があるわけで,それらと比較した上で「不公平」ということができるのかどうかが問題ではないかと思われます。

 こればかりはある種のさじ加減の問題であって,その判断の合理性についてはなんとも言い難いところですが,もしもこの時期にヴェイパーフライを禁止するとなれば選手に与える影響は大きいと思います。
 というのは,ヴェイパーフライは,その性質上,反発力が大きな靴であることから,走法もヴェイパーフライにあわせた訓練をしているはずであり,ヴェイパーフライを使用できないとなれば今からトレーニング方法を変更する必要が出てくる可能性があるからです。
 箱根駅伝に出場した選手の8割がヴェイパーフライということですから,おそらくオリンピック出場選手も多くがヴェイパーフライを前提にトレーニングを積んでいる可能性があり,それを今更変更するとなれば多くの選手が影響を受けることになるのでしょう。

 そう思うと,この時期に禁止というのは酷ではないかと思いますが,一方で先日の箱根駅伝を思い返せば,ヴェイパーフライの影響が小さいとはとても思えず,従来のマラソンとは次元の違うスポーツになってしまうのではないかという危惧もあります。
 それだけに,従来の記録と,それを出した選手たちへのリスペクトを考えれば,影響の大きさはあれ,使わせないようにしたほうがいいのではないかというような気もします。

 ですが,もしもここでヴェイパーフライを禁止する場合,それを禁止する場合とそうでない場合の境界線がよくわからず,今後のシューズ開発への影響も大きくなるように思います。
 裁判例もそうですが,何らかの処分を出す場合には,次の同様の問題が生じた際の解決の基準となるようにすべきと思われ,もしも禁止するならばそれをきちんと提示できるかどうかが問題だと思います。

 なお,この問題については,以前から色々なところで議論がありましたが,他のメーカーはどんな思いでこの問題を見ているのだろうかというように思います。
 もしも一流選手がヴェイパーフライ一色となれば,他のメーカーにしてみれば非常に大きな打撃となりますし,かといってヴェイパーフライが許されるのであれば,特許を害しない程度に類似の性能のシューズを開発しようと考えると思います。
 そういった意味でも,この問題は,ナイキだけでなく,色々なところが注目しているのだろうと思いました。


 今日の記事を見ていたら,阪神が好きでしこ名を朝阪神とした力士が,開幕から2連敗したというものがありました。
 現在序二段ということですが,開幕2連敗したものの,速く勝てるように頑張ると述べているそうです。

 これを見ていて,昔の阪神暗黒時代を思い出しました。
 あのときは,オープン戦は割とよく活躍する時もありましたが,シーズンに入るとめっぽう弱かったなとしみじみ思い返します。
 あの暗黒時代があるから今があるとは言いたくありませんが,あの時に負けることへの精神的負担に関する訓練を積んできたからこそ,昨年程度の負けでは切り替えができるようになったと思っています。

 相撲も野球も積み重ねですから,一朝一夕で強くなることはありませんが,おそらく朝阪神さんもよくよく理解して稽古に勤しんでいるのでしょうから,個人的には今後に期待して見ていきたいものです。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:32
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