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 こんばんは。


 今日のニュースを見ていたら,三菱UFJ銀行が,紙の通帳をやめることを推進する方針を出したというものがあったので,取り上げてみました。

 記事によれば,三菱UFJ銀行は,今月24日から,紙の通帳をやめてスマートフォンなどで閲覧できるデジタル通帳に切り替えた利用者に対して,1000円を提供するということです。
 この取組については,先着10万人を対象とするそうです。
 記事によれば,紙の通帳には1口座当たり年200年の印紙税や印刷代などの負担が銀行側に生じるところ,低金利の時代を考慮して少しでもデジタル化を進めてコスト減を狙うということです。
 また,あわせて,新規口座開設者の一部に対する紙の通帳発行を対象に,200円から1000円程度の手数料の徴収する検討もしているそうです。

 この口座開設に関する印紙代等については,我々弁護士の業界では話題になったことがありました。
 というのは,我々が破産管財人を担当する際,一般的に破産管財事件用の口座を開設するのですが,某銀行の支店において口座開設を拒絶されたという事例があったからです。
 その際,理由として挙げられたのは,今回のような銀行側のコストがあるにも関わらず,破産管財事件の多くは配当等がないことから銀行側に利益が出る見込みが高くはないからということでした。
 銀行の公的な役割からすれば,そのような理由はいかがなものかと思う一方で,この低金利の時代で銀行が相当苦しい思いをしていることも理解していることから,気持ちだけで言えば理解できるところも多少はあると思いました。
 今回の話は,銀行側が少しでもコストを減らそうという行動の一環なのだろうということで,理解できる面もあります。

 ただ,私としては,どちらかというと,口座開設に手数料が生じる可能性があるということの方が気になる話です。
 現時点では,印紙代等が生じる可能性のある紙通帳の発行がなければ手数料は生じないように思われますが,口座開設に手数料が生じるという理屈が許容されるのであれば,今後さらに銀行の経営が大変になってきた際には紙通帳の発行を問わず口座開設に手数料がかかる時代が来るのではないかというように思いました。
 また,以前議論に上った,口座維持手数料という問題もあったと思われ,それも今回の件と同じような問題意識が根源にあると思います。

 一方で,このところ電子マネーが流行り始めておりますが,電子マネーについて送金等に手数料が生じないということになれば,為替という意味での銀行の機能が世間から離れていくことも考えられることから,より銀行が大変な状況になることも想像できます。
 各大手銀行は電子マネーに関する取り組みを始めていますが,この手のものは草創期にシェアを獲得したところが強くなると思われるところ,現時点で各金融機関ともにまだ出遅れているように思われます。

 この数年を見ると,通信技術の進展や決済手段の多様化など,かつての価値観等をもとにビジネスをしようとする場合,いろいろな面で遅れてしまうことが予想されます。
 このようなことは,コスト減を試みようとしている銀行だけでなく,そういった新しいコストを回避しようと検討をしなければならない利用者側にも言えると思います。
 一方で,新しいものに飛びついて失敗したときのダメージも考慮する必要がありますし,なかなか先が見通しづらいところもあるように思います。

 なお,もしも銀行が通帳のデジタル化をすすめるのであれば,その分これまで税収として入っていた印紙税等についてなくなるわけですから,減収分を増税されることはありうるのかというのは気になるところではあります。


 メジャーのアストロズさんでは,今サイン盗み問題で大スキャンダルが発生しています。
 そんな中,今日の記事を見ていたら,この問題で解任されたアストロズさんの監督の次期候補に,阪神でも活躍したペレスさんの名前が上がっているという記事を見ました。

 ペレスさんの名前をかなり久しぶりに耳にしたことから,自分もびっくりしたのですが,確か20年ほど前にクルーズさんとともに阪神で中軸打者として期待されたものの,期待のホームランも打てず,打率もパッとしないまま,1年で解雇された選手でした。
 確か,なぜか岩瀬さんとは相性がよく,サヨナラヒットやホームランを打っていたかと思いますが,それ以外はあまり思い出すこともできない暗黒時代後期の選手であるという印象です。

 そんなペレスさんの名前をこんなところで見るとは,世の中とは本当にわからないものだと思います。
 現役時代の成績を見てみると,一時良かったことはあったようですが,全体的に名選手と言えるものではないように思います。
 しかし,それでもこうして監督候補に上がるというのは,指導者としては優秀ということなのでしょうか。
 あちらの世界では,日本とは違って,現役時代のネームバリューよりは指導者としての力をもって監督を検討することが多いと思いますので,その点で評価されたとすれば頷けますし,日本もそういてくれたほうがいいのにと思うこともしばしばあるところです。
 これも何かの縁なので,もしもペレスさんが監督をやってくれると,来季のアストロズさんをより楽しみに見ることができるようになると思います。


 また思いついたら書きます。ではでは。


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三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:19
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