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 こんばんは。

 今日は,最近しきりに報道されている,フィリピンに到達した台風30号について取り上げてみたいと思います。

 この台風は895ヘクトパスカルという,私が日本で体験したことのない強さのものでしたが,その爪痕は想像以上に大きく,ある報道では1万人以上の犠牲者が見込まれるということでした。
 写真を見ても,沿岸部の町並みは,まるで津波が来た時のように壊滅的な状況となっておりまして,その惨状の一端をうかがい知ることができようものと思います。
 ニュースの中には,その最中に略奪が横行しているというものもあり,大災害による被害の次には人に対しても警戒をしなければならないという大変な事態になっているように思います。
 特に,フィリピンは銃社会ですから,そこでの人に対する警戒というのは無論銃に対する警戒も含んでの意味であり,極めて大変な状況にあると思われます。

 最近私はフィリピンに仕事で色々と縁がありますが,その関係でセブ島にいる友人の安否が大変気になっておりました。
 昨日ようやく連絡が取れまして,一応彼もその家族も全員無事であることが確認できました。
 また,建物も比較的問題なかったようで,まだ完全に被害状況が確認できるという事態ではないと思いますから完全に大丈夫とは思わないものの,最悪の事態は迎えなかったようです。
 ただ,他の友人についてですが,大変貧しい家に住んでいる方については,この台風で家が倒壊してしまって今後の生活が大変そうな感じでした。

 ここで,フィリピンの建物について,無知な私の外見からの感想を言わせて頂くと,かの国の建物については,個人の居宅,アパートメント,企業の入るような大型のビルなど全般的に,メンテナンスという意識が日本に比べてかなり希薄のように思えました。
 例えば,マカティの都市部は大変発展しており,そこら中に建設中の大型ビルがあるなど大変な活気を見せておりますが,一方昔に建てられたビルはあまり綺麗とは思えないようなたたずまいで,きっとそれなりにきちんとした企業が入っているだろうにそのようなことでいいのだろうかと思いました。
 また,住宅街においては,一度建てられたら建てっぱなしという感じで,鉄筋がむき出しになっていてもお構いなしという家が相当数散見されたように思います。
 確かに維持コストというのはなかなか馬鹿にならないもので,住める,仕事ができるのだからいいのではないかという考え方も一方ではあるのかもしれないと思いました。しかし,今回のような台風や,先日のような地震が発生した際には,やはりメンテナンスの行き届いていない建物は危ないのではというような感想を持って,かの国の建物を見ていたものです。

 また,これも個人的な感想ですが,かの国の建物については,構造的に柱の数が私が想定しているよりも少ないように思いました。
 私は構造力学などをきちんと勉強していないものですから,この柱の数でもきちんと支えられるというのであればいうことはないのですが,それでも何となくそういうところは色々と目に付いた記憶です。

 そして,今回友人の家が倒壊したという話を聞いて,もしかしたら上記のメンテナンスや家の構造に関する話が少なからず影響してしまったのではないかと考えております。
 そうしてみると,今後伸び盛りのかの国において建物メンテナンスや構造の見直しという話が出てきてもおかしくはないのかなというように思いました。

 とかく,今回の台風は,先日の大地震からあまり間を置かないところで到来したということで,地盤がゆるんだところにやってきたものですから,威力が相乗効果で大きくなってしまったのではと心配しております。
 かの国の方の話では,台風の発生源に近い国ということで,洪水はそれなりに起こるというようなことでしたが,ここまでのものについてはさすがに想定の範囲外でしょう。
 私がかの国を訪れるのは,この騒動が一段落した後になると思いますが(そうでないと私が邪魔で仕方ないと思います。),その際には先方の国の友人達に何かできることをしてあげたいと思いました。

 また思いついたら書きます。ではでは。
三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:08
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