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2012.04.21 Saturday
 こんにちは。

 昨日のニュースで,先だって行われた新座市議会議員選挙において当選した立川議員について,市の選挙管理委員会が当選無効の判断を下したというものがありました。
 この当選無効判断の根拠としては,公職選挙法に定められた被選挙権の資格である「引き続き3ヶ月以上,選挙区内に住所がある」という条件を満たさなかったからということです。
 これについて,かつて最高裁において,その「住所」について「意思だけでは足りず,客観的に生活の本拠たる実体を必要とする」という判断を下しております。
 そして,立川議員は,住民票自体は選挙5ヶ月くらい前に移しているものの,選挙のあった月まで水道が使われておらず,電気の使用も僅か,ガス契約は当選後になされたということで,生活の本拠としての実体なしと判断されたのではないかと思います。
 この当選無効の判断については不服申立の制度があり,立川議員はこれを行う方針ということです。

 私はこの報道を見る限りの事実関係しか知らないので,この判断の妥当性は分かりません。また,今後不服申立制度の中で争われる可能性があり,その判断の当不当について言及することは避けたいと思います。
 ただ,私が思ったこととしては,立川市議がこの件について記者会見においてした発言についてです。
 立川市議の発言は,
・居住実体とは何か分からない。
・選管から説明もなかった。
というものでした。
 私にしてみると,このような発言は市議としてはなすべきではなかったと思います。

 市議の役割の一つとして,条例の制定作業というものがあると思います。
 それはすなわち,どのようなルールを作るべきか,ルールによって制限されてしまうものについてどのように配慮すべきか,ルールを作った場合にどのような解釈のされ方があり,抜け道ができてしまう可能性があるかなどを考える仕事といってよいと思います。
 ところが,今回のこの発言は,公職選挙法という法律のある程度定まった法律解釈についてこれを知らない,分からないと言っているように聞こえてしまいます。そうすると,もし当選無効が覆り今後条例制定作業に携わることとなった場合,この方はきちんと仕事ができるのだろうかという点について疑問を感じてしまいます。
 まして,「選管から説明がなかった」ということですが,これは不勉強の結果出た発言のように聞こえてしまうのです。これでは,役人が作ってきた条例案について,役人から説明がない部分についてはそのままスルーしてしまうのではないか,役人のいいなりに進めてしまうのではないかという懸念が生じてしまいます。
 私としては,この方が会見で語るべきことは,あくまで「居住実体があった」ということであって,上記発言をすべきではなかったと思います。その意味で,当選無効の判断は置いておくとしても,立川市議にはいっそう努力をして頂く必要があるのではないかと思いました。

 また,立川市議もそうですが,周りの方ももう少し慎重に進めるべきだったのではないかと思いました。
 というのは,立川市議は5ヶ月前くらいに住民票を移転させておりますが,これは公選法を意識したからだと思います。ですが,最高裁の判例があるくらいですから,過去に居住実体の件は問題になったはずなのです。それなのに,当選無効か否か疑われないように措置を講じなかったのは脇が甘かったのかもしれません。
 そして,選挙となればスタッフも多かったことと思いますが,その誰も指摘しなかったのかということも引っかかりました。立川議員の秘書の中にはその頭脳として機能される方もいらっしゃったと思いますが,その方も含めて脇が甘かったのかなと思いました。

 阪神は,昨日横浜さんに負けてしまい,今日も現在1点差で負けております。
 昨日,横浜さんにはどこかで勝ってもらいたいという発言をしてしまいましたが,能見さん,スタンリッジさんを擁して2連敗はさすがにきついです。
 今日こそ逆転勝利,期待しております。

 また思いついたら書きます。ではでは。
三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 16:14
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