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 こんばんは。

 昨日今日とノーベル賞受賞に湧いておりますが,そんな中急に話題に挙がってきたのが読売所属の福田投手の野球賭博報道です。

 ことの詳細の多くは報道されているので,ここでは詳細に言及しませんが,そもそも自分の球団が絡む野球賭博で数百万円の借金を背負い,最終的に球場に取り立てにやってこられたという経緯を見る限り,相当な根深さを感じます。
 自分が所属している球団が勝つか負けるかということを賭け事とする心情というのはいかばかりのものか想像しがたいものではありますが,負けた金額が数百万円にまで及んだということであればその辺りの感覚も鈍磨するくらいのめり込んでいたということなのでしょう。
 そして,球場にまで取り立てに乗り込んでくる賭博の相手は相当質が悪かったと思われ,そんな輩と数百万円の負債を負うまでの深い付き合いになってしまうくらい脇が甘かったというべきなのでしょうか。

 今回読売は,球場にまで取り立てに来たという状況であったにもかかわらず,それを敢えて公にしたわけですが,私は英断だったと思います。
 これを公にすれば,低迷が叫ばれる野球人気や野球というスポーツの勝敗という興行を目的としたプロスポーツの根幹に関わる重要なダメージを負う可能性もあったと考えたことでしょう。
 ですが,それよりも,ここで公にせず,このような輩に弱みを見せ,逆にそれに基づいてたかられたり,むしろ球団自体が野球賭博に巻き込まれるというリスクも大いにあり得たと思われ,そういう危険を考えた時に傷を負う覚悟で公表したことはよかったと思います。
 球団の負うダメージは,福田さんと笠原さんという両投手を失うというほか,上記の野球界全体への影響など非常に甚大なものであろうとは考えたのでしょうが,一度弱みを見せればその後ずっと傷を負い続けることを考えればその判断は正しかったと思うのです。

 読売は,今回の件をもってクライマックスシリーズの辞退はしないと明言しました。
 私は読売のことは好きではありませんが,この決断自体は支持したいと思います。
 もちろん,不謹慎ゆえの辞退ということは社会的責任を考えればありうることだと思うのですが,一方で球団側も落ち度を考えた時に選手の管理としてどこまで目を光らせるべきなのかというのは難しいとも思います。
 また,実質的な問題として,正直言って3位4位の阪神と広島さんは決して強い球団ではないのですから,読売も強くはないものの,その中でもましな成績で2位を勝ち取った以上,プロスポーツとしては順位の順でものごとを決めてもらいたいと思うのです。
 阪神からすれば,もしも進出できれば,苦手の東京ドームで戦わずに済むので,非常にありがたいとも思えますが,かといって今の弱さを考えた時に今さらここだけ下駄を履かせてもらったとしてもそれも惨めかなと思うのです。
 今年の阪神はこれだけ弱いのですから,もう来季への出直しも見据えた方がよいと思うので,ここで読売が没落するのを期待するのはまた違うと思いました。

 読売は,福田さんと笠原さんの解雇もあり得ると言及しているそうですが,それは仕方ないことでしょう。
 自身が所属している球団を含んだ野球賭博を許せば,勝敗を任意に操れることとなり,プロスポーツの根幹である真剣勝負を見られなくなり,興行として成立しなくなりますから,厳重処罰は当然でしょう。
 最終的に解雇までいくのかは分かりませんが,それでも今後の人生で球界と接点を持つことは極めて難しいでしょうし,一時的に魔が差したのか動機は不明なものの,結局それで人生の大半を棒に振ってしまったということでしょう。
 プロ野球選手は,多かれ少なかれ野球に人生を賭してきた方々ばかりでしょうから,野球から離れて生きていくことは難しいでしょうに,それを自らの行いでこのようにしてしまった以上,もはや致し方なしというほかないのでしょう。

 福田さんは一時期活躍した時は目にしました。
 コントロールはよくなかったものの,中継ぎとして読売を支えていた時期もあったと思います。
 笠原さんは,先発やロングリリーフとして便利に使われていた印象でしたが,そのようなところから活躍の芽が出てくると思われ,まだこれから伸びてくる投手であると思っていました。
 それだけに,こういうところで失脚してしまうとすればそれは大変残念ではありますが,それでも行いが行いですから,何とも言えません。

 読売は全選手と職員に調査をするそうですが,果たしてどの程度のことを行うつもりなのか分からず,その実効性はよく分かりません。
 これを,やったことがあるのかというアンケートでとるのであれば,当然ないと皆が言うでしょうし,その点に意味があるのかという気もします。
 とはいえ,このような事態になって何もしないというわけにもいかないでしょうし,調べるとしても限界があるでしょうから,手始めにこの程度の調査というのは仕方がないのでしょう。

 他球団でも,横浜さんとソフトバンクさんは調査なり注意を球団として行うという話ですが,おそらく他球団も何かしらの対応をするのではないかと思います。
 阪神ではそういうことがないと信じたいですが,もしもこのようなことがあったとすれば,今年観戦した試合も出来レースだったのかということで非常に残念に思ってしまいます。

 随分昔に大きな八百長事件があり,それが大問題になったという教訓がどの程度今でも生きているのかは分かりませんが,この事件を契機にもっと調査を進めたり,野球選手の認識を深める努力が必要であろうと思いました。

 また思いついたら書きます。ではでは。

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三枝康裕 | スポーツ関連 | comments(0)  | trackbacks(0) | 23:55
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