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 こんばんは。

 今日の西武さんと日ハムさんの試合で,一つ思うところがあったので,そのことを取り上げてみました。

 場面は3−3の6回1アウト満塁,西武さんの先発高橋さんが西川さんへ投じたフォークボールは外角へ外れて暴投になりました。
 そこで,三塁走者レアードさんがホームに帰って生還し,さらに二塁走者の浅間さんもヘッドスライディングでホームを狙いました。
 そこで,暴投を処理した捕手炭谷さんがホームベースカバーに入った高橋さんに送球してタッチアウトの判定を受けました。
 その後,審判団が協議をした結果,コリジョンルールを適用し,本塁をセーフにするという判定となったそうです。

 コリジョンルールは,今年から採用されたルールで,捕手と走者のクロスプレーの際,捕手がホームベースをふさいでしまうことで走者と捕手が衝突して怪我が発生することを防ぐため,捕手がホームベースをふさぐことは許されないというルールと理解していました。
 しかし,今回の審判の判定は,捕手炭谷さんから送球を受けてホームベースに立ちはだかった投手高橋さんと,走者浅間さんの間のコリジョンルールの適用ということでした。

 個人的には,このコリジョンルールの適用について非常に違和感があります。

 まず,コリジョンルールに関するルールブックと今年の野球規則改正の内容を見る限り,明らかに「捕手」を前提とした条項になっており,そこには守備側選手一般とはなっていません。
 そうすると,「捕手」でない選手にコリジョンルールを適用することは,ルールブック外の不意打ちとなってしまう可能性があります。

 コリジョンルールの本来の趣旨は,守備側と走者側の衝突による怪我を防ぐということですから,その趣旨からいえば守備側の選手を「捕手」に限定する必要はないでしょう。
 趣旨から考えれば,「捕手」となっているのはあくまで捕手がもっともコリジョンルールが適用される可能性が高いことから,その例示として記載したという考え方もあると思います。
 ですが,そのような解釈をするのであればそのような理解を広くプレーヤーに浸透させなければならないでしょうし,不意にそれを適用してしまうことは,特にこの試合のような接戦の場面では試合の流れを動かしかねないと思います。
 ですから,事前に解釈についてもきちんと説明をできていないのであれば,原則として「捕手」という文言は例示列挙されたものと考えるのではなく,「捕手」に限定した条項と読むべきではないのかというように思います。

 次に,コリジョンルールについては,審判員として,捕手がホームをブロックしたかどうかに関係なく,走者がアウトを宣告されていたであろうタイミングの場合は,捕手が走者の走塁を邪魔したとは見なさないという規定もあります。
 そうすると,今回の場合は炭谷さんから高橋さんへの返球のタイミングを見てもアウトのように思われ,そこでコリジョンルールを適用するのはいささか疑問であると思います。

 このように,今回のコリジョンルール適用についてはいくつかの意味で問題があると思います。
 今回のような曖昧な文言による運用がされていたのであれば,プレーヤーとしてはどのように振る舞ってよいのか非常に困ることでしょう。
 導入されたばかりのルールで,審判自身もきちんと理解をしていないのかもしれませんが,それにしてもルールの解釈や適用の問題で試合結果が変わるというのはできれば見たくありません。
 できれば,今回の問題については公式見解が示されることを強く希望します。


 今日の阪神ですが,岩貞さんがきっちりと仕事をしたおかげで勝利を収められました。

 今年の岩貞さんは非常にすばらしい出来が続いており,今阪神でもっとも頼れる投手であることに間違いはないでしょう。
 スタミナが課題かと思っており,その意味では非常に球数が増えていたことに懸念も覚えていましたが,それでも7回4安打無失点とスタミナで調子を崩すことはありませんでした。
 今日の出来であれば,とりあえず120球くらいまでは投げられるのではないかと思いました。
 今のところはいい出来が続いておりますが,調子が落ちてきた時はどのような投球をするのか,それが見所だと思います。
 ただ,岩貞さんは,三振とフライをとる投球が主ですが,その球種はカットボール,スライダー,カーブ,フォーク,チェンジアップ,シュートと多彩であり,いざとなればいろいろな投球方法でやりくりできるようにも思われ,その辺り何とかなってしまうのではなどと個人的には思っています。

 また,このところ3試合連続完封リレーと,4月には投手陣が崩れて負けが込んでいた阪神とは思えない勝ち方をしておりますが,この3連勝の共通点は捕手原口さんでしょうか。
 捕手が変わってそこまで勝利に結びつくものなのか,個人的にはよくわからないのですが,それでも今日も原口さんの安定感ある捕手ぶりを見ていると,なぜ彼が今まで出てこなかったのか,本当に原因は怪我だけだったのか,疑問が色々と出てきます。
 何度も言っているように,原口さんはヘルニア持ちですから,1捕手でシーズンを通すことは難しいでしょうし,2捕手制でやりくりしなければならないことでしょう。
 その意味では,もう一人誰が出てくるのか,それが大いに注目されるべきところとは思いますが,今の出来では正捕手は原口さんとなってしまうでしょうか。
 今年の阪神はいろいろな人材を試す年ですから,まだ決めうちするのはよくないですが,それでもこうして生え抜き捕手が出てくるのは何ともうれしいものです。

 結局初回の点以外は得点はありませんでしたが,それを入れた板山さんも賞賛でしょう。
 本人も話していたとおり,ルーキーは高山さんだけではないと心から思っていることでしょう。
 キャンプは高山さんとともに板山さんも2軍スタートでしたが,2人揃って切磋琢磨していましたから,そんな2人が揃って活躍してくれるのは本当にありがたいことです。
 まして,阪神に欠けていた決定力について,初回に流れがあったとはいえ,打点を要求される5番打者としてきちんと仕事をできたというのは非常にありがたいものです。
 このように風を起こせる選手がいるというのは,今の得点力不足の阪神には大事なことだと思います。

 阪神は今若手を中心にいろいろな選手を試して使っているという状況ですが,開幕当初2番打者として活躍していた横田さんが2軍に行ってしまったようです。
 最近の横田さんを見ていると,とりあえず当てることに専念しているように思われ,彼の体格から期待されるプレーと比較した時にスケールは小さくなっているといわざるを得ないものだったと思います。
 また,このところその打撃もあまり成果も上がっておらず,スタメンに出られなくなって久しくなってしまっていましたから,一度じっくり自分のスタイルを堅め直してもらいたいと思っていました。
 ここで下手に結果を求めるばかりに小さくなってしまうと,彼の将来性をつぶしてしまいかねませんから,その意味では今回の2軍行きは英断だったと思いますし,これを生かして1軍に固定される選手になってもらいたいと思います。
 潜在力だけでいえば,彼は自前の長距離打者になれる器があると思いますから,ここで一度苦しんでおくことは決して無駄ではないだろうと思っています。

 明日は藤川さんが登板しますが,強打のヤクルト打線を相手にどこまで戦えるのか,どのくらいのイニングを投げられるのか,色々と注目したいと思います。

 また思いついたら書きます。ではでは。

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三枝康裕 | スポーツ関連 | -  | - | 00:29
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