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 こんばんは。

 昨日の夜からかなりの量の雪が降り,世間では雪で車が進めずに大渋滞になったり,雪の重みで潰れてしまう建物が次々と続出したり,挙げ句雪で脱線したり追突したりしてしまう電車がでるなど,各地で甚大な害を生じさせております。
 先日のものではここまでの規模ではなかったので,さすがにここまでのものになるとはと思っております。
 私の住んでいるところは,今回の雪ではほとんど積もらなかったので,前回の方が大変な目にあったというように思っていましたが,それは運がよかったのだろうと思っています。
 19日にも雪が降るという話ですし,何とかそれまでのところで少しでも晴れの天気で雪が溶けてくれないとまたまた大変なことになってしまうかもしれません。


 今日のニュースを見ていたら,2011年にノルウェーで起こった銃乱射事件の犯人に関するものがあったので取り上げてみました。
 少々昔になりますが,2011年7月22日,ノルウェーで爆破・銃乱射事件があり,犯人の手によって77人が死亡するということがありました。
 その結果,犯人は禁固21年の有罪判決を受け,現在服役しております。
 その受刑者が,収監されている刑務所の状況が拷問であるため処遇改善をしてもらいたいという要求をしたということでした。
 具体的な要求としては
・ゲーム機をプレイステーション2からプレイステーション3に変更すること。すなわち,他の受刑者よりつまらないゲームしか利用が許されていないが,自分の服役態度は模範的なので他の受刑者より多くの選択肢を提供すべきということからの要求。
・日課の散歩や外部との連絡に関する条件を改善すること。
・苦痛を伴う椅子からソファか肘掛け椅子に変更すること。
・切手代などがかかるので,1週間当たり300クローネの給付額を2倍に引き上げること。
などというものでした。
 そして,この要求に関してハンガーストライキを始めることを示唆し,これを始めれば刑務所当局らが自分に対する「動物以下の扱いをやめるまで」継続すると主張しているそうです。
 ただし,現在のところ,ハンガーストライキを行っている人はいないそうです。

 講学上,刑の役割については,応報刑というやったことに対する報いを味わわせるべきという意味と,教育刑という二度と犯罪を犯さぬように教育し直すという意味があるといわれています。
 そのどちらの意味合いを重視するかによって刑のあり方が変わってくると思いますが,私はここでその是非を述べるつもりはありません。

 また,刑を受けてもらうにしても,人権というものをないがしろにしてはならないのはもちろんのことで,それに十分配慮した上で上記の2つの意味を受刑者に理解してもらうことが重要であると考えます。

 そこから今回の件を見てみるに,私としては応報・教育の両方の意味合いからも刑として本人に意味をなしているのだろうかと思わされるところです。
 もちろん,身柄が拘束された状態にあるわけですから,その一事をもって応報・教育に資するということは言えるのだと思いますし,その意味ではゲームができるからいけないなどと言うつもりもありません。
 また,身柄拘束を受けて反省をしているのだとすれば,その程度の差はあれ,このような要求をしているという一事をもってして受刑者が反省をしていないなどと言うつもりもありません。
 ですが,応報・教育のどちらの意味から考えるにしても,ある程度の制限がなければその意味合いが薄れてしまうのではないかと思います。
 そして,その意味では,今回の受刑者の要求を実現させてしまうことは,刑というものの意味を薄れさせてしまうものに見えて仕方ありません。

 各国の考え方というものがあるわけですが,これに対してどのような姿勢で臨むかについては刑というものの本質に立ち返って考えてもらいたいものだと思いました。

 また思いついたら書きます。ではでは。
三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 00:41

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