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 こんばんは。

 今日のニュースを見ていたら,全国高校軟式野球大会の準決勝,中京対崇徳の試合において,延長45回戦っても無得点で,決着が付かず4日目に試合を持ち越すという記事があったので取り上げてみました。

 昨日の段階で,延長30回で両チーム無得点という記事を見ていたので,その後どうなったのだろうかと気にはなっていたのですが,まさか今日も無得点とは思わず,4日目に持ち越すとは思っていませんでした。
 この試合は,大会の規定によって,明日は46回から再開し,最長54回まで戦っても決着が付かなかった時は抽選で決勝進出校を決めることとなるそうです。
 また,大会は夏休みの終わる31日までに終了する必要があるということで,この試合の勝者はダブルヘッダーで決勝戦も行わねばならないということです。
 上記の最長54回というのは,このダブルヘッダーの都合のためということです。
 すなわち,大会規定では,1日合計18イニングまでしかできない,投手は15イニングまでしか投げられないという規定があるため,1日2試合を行うためには9イニングで試合を打ち切らないと決勝戦をすることができないからということでした。

 この結果を見ていて,最も心配になるのは投手の状況です。
 ここまで勝ち上がってくるチームなだけに複数人の投手を控えさせてはいるのでしょう。
 しかし,記事を見るとどうやら1人の投手が投げ続けているようで,両投手とも617球,635球と信じられないくらいの数を投げています。
 連日ここまで投球をさせていたということになると,果たして明日試合になるのか,また決勝戦はきちんと戦えるのか,さらにこの大会後怪我などを起こさないものなのか,非常に心配です。
 甲子園の高校野球では,球児の連投による故障が危惧されていますが,今回の件はそれ以上に心配になる事案だと思います。

 このような状況に至ったのはルールに欠陥があったからのように思います。
 前代未聞の事態である以上,運営側を端的に責めるのは酷かも知れません。
 歴史をひもとけば,過去の延長の最長記録は1981年,1983年の25回だったということで,今回の試合まで至るような事態はなかったようです。
 ただ,上記の試合も2日目に突入していたわけで,何日もかかる試合というものはあり得たとは十分認識し得たように思います。
 そうだとすれば,やはり運営の予めのルール作りは不可能ではなかったとも思われ,ここまで頑張った結末が抽選というのはあまりにも気の毒というほかありません。
 この点,現在延長タイブレーク案などの導入が検討されているということですが,今回の試合をきっかけにその導入の方向に進むような気がします。

 ただ,高校野球には,連投を禁止することに対する抵抗が強くあり,その意見も分からなくはありません。
 また,今回の件は特殊事例なので,一般的なケースに当てはめるのは違うという抵抗も予想されます。
 私はどちらが正しいなどというつもりはないのですが,一つ言えることはルールというのはあまり起こりえない事態を捌く時にこそより要求されるものだということです。
 つまり,一般的にあり得るケースは,これまでの蓄積で十分対応可能ですが,事例が少ないケースはそれまでのケースの準用等で解決できないことが多く,その場合こそルールが必要になるのだと思います。
 ですから,今回のような得意なケースにこそルールが必要だったと思いますし,それゆえに少なくともこのようなケースの再発を防止する取り組みは最低限必要だと思いました。

 また思いついたら書きます。ではでは。
三枝康裕 | スポーツ関連 | comments(0)  | trackbacks(0) | 22:17
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