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 こんばんは。

 今日のニュースを見ていたら,ドイツの銀行のご送金の話があったので,これを取り上げてみたいと思います。
 あるドイツの銀行で,行員がキーボード上で居眠りをしてしまったところ,本来「62.40」ユーロと打ち込むところを「222,222,222.22」ユーロと打ち込んでしまい,送金処理をしてしまいました。
 この間違いは銀行の定期的なシステムチェックで発覚して修正されたと言うことですが,発覚前に決済処理をチェックした別の行員は間違いに気づかずに承認してしまったということでした。
 そのため,このチェックを見落とした行員は解雇されてしまったのですが,解雇無効を求めて訴訟を起こし,最終的には解雇は無効という判決を得ることになったそうです。

 色々と思うところのあるニュースですが,まずは居眠りの恐ろしさということでしょうか。
 時々文章をうちながら寝ている人が,キーボードで同じ文字を押してしまって「っっっっっっっっっっt」などとなっている状況を見ることはありますが,お金が直接的に関わる処理において居眠りとなるのは大変恐ろしいことだと思います。
 おそらく,このことが分かった後に,居眠りをしていた人は相当青ざめたのだろうなと推測しますが,この人自身に関する会社の処分は記事には載っていないのでよく分かりません。
 ただ,チェックしていた人が解雇処分となるくらいですから,居眠りをしていた人も解雇処分とされたのではという様に思うところです。

 誤りに気づかずに承認してしまった人にしても,大きな過失があったことは言うまでもないでしょう。
 記事によれば,1.4秒で603件もの決済のチェックをしていたということで,そのような高速度のチェックで果たしてこれまでどれだけの問題がチェックに引っかかったのだろうかと思うところです。
 特に,本件のミスは非常に桁が大きいですから,数字の列の中に混じっても目立つと思われますし,いくら高速でチェックしていたとしても見落とすというのは本当に見ていなかったのではと思ってしまいます。
 確かに,チェックに引っかかるという件数はごく僅かでしょうから,油断もあったのだと思います。
 また,決済数も膨大でしょうから,一件に集中してと言うわけにもいかないのでしょう。
 しかし,あからさまにおかしいものをふるいにかけるのがこの人の役目であれば達成されなかったのは否定できないでしょう。

 さて,今回の解雇無効ですが,裁判所の理由としては解雇は重すぎで訓告処分とすべきだったとして判決を下したようです。
 日本法では,具体的事情にもよるのかもしれませんが,同じような判断になる可能性も否定できないように思います。
 裁判例の中には,アナウンサーが寝過ごして放送ができなかったために解雇されたという案件について,色々な事情を勘案した上で解雇を無効としたものがあり,この事例を見ると本件でも必ずしも解雇という判断が維持されるのかは何とも言い難いところです。
 とはいえ,金額が大きすぎる以上,上記裁判例と同じように考えていいかは何とも言えません。
 ただ,少なくとも,この行員は,これだけのミスをしてしまうと,他の社員の目もあるでしょうし,極めて会社には居づらくなるのではという様には思います。

 とりあえず,この事案は,重要作業中に居眠りをすると恐ろしいことになりかねないという教訓として,私も注意をしたいと思います。

 また思いついたら書きます。ではでは。
三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 18:48
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