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 こんばんは。

 今日のニュースを見ていたら,ベルギーの最高齢アスリートが安楽死をしたというものを見たので取り上げてみました。

 エミール・パウウェルスさんは末期の胃がんで,この数ヶ月は寝たきりだったそうです。
 昨年3月に行われた高齢者欧州選手権の屋内60メートル走で優勝したのがアスリートとしての成績の最後だったそうです。
 そのようなエミールさんは,ベルギーでは合法化された安楽死を選択し,その前日に自宅で家族や有人等約100名を呼んでパーティを開いたということでした。
 そして,シャンパンで乾杯をした翌日に安楽死を遂げられたということでした。
 ベルギーでは,一昨年は1432件の安楽死が報告されたそうで,現在は安楽死の対象を12歳を超える子供にも拡大することが検討されているそうです。

 安楽死の是非についてはここでは述べるつもりはないのですが,エミールさんの人生の最後は幸福だったのかなと思います。
 もちろん,病気に苦しみ,死の絶望が迫っていたことを考えると,それが幸せだったと断じることは無責任のように思います。
 それでも,自分の仲のよい人たちと最後に言葉を交わすこともできましたし,悔いは無念のうちに亡くなった方に比べれば格段に少ないのではと思います。

 とはいえ,パーティに呼ばれた人たちはたまらない気分だったろうとも同時に思います。
 私が想像するに,おそらく雰囲気は生前葬だったのだろうと思います。
 明日亡くなることが分かっている人と最後の言葉を交わすに当たって,笑顔で別れを告げられる人がどれだけいるのか,なかなか難しいだろうと思います。
 もちろん,当の本人に対しては何とか笑顔を作ろうとするものの,出席者同士ではもはや楽しむことなど不可能なのではないかと思います。
 亡くなる前に言葉を交わせる喜び自体は否定しませんが,一堂に会する場に呼ばれた方々は何といってよいのか難しい思いを抱かれたと思います。

 これが良いか悪いかは分かりませんが,とりあえず一つの生き方というのは考えさせられました。

 また思いついたら書きます。ではでは。
三枝康裕 | ニュース | comments(0)  | trackbacks(0) | 19:06
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